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注目はドラフト1位のみあらず。下位指名や育成枠から這い上がった選手達

22日ドラフト会議が行われるが、注目はドラフト1位選手だけではない。過去のプロ野球史を紐解くと、下位指名やドラフト外入団、育成枠から成功を収めた選手は多数いる。

2015/10/22

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育成枠からレギュラー級になった選手

 ドラフト外での入団は1991年を最後に廃止された。

 以降は原則として日本人選手はドラフト指名以外での入団はできなくなったが、無名でも可能性のある選手をより多く獲得するために2005年から「育成ドラフト」が導入された。

「育成枠」で入団した選手は、支配下登録をしない限り一軍の公式戦には出られない。また契約は3年と定められている(更新は可能)。年俸は一律240万円。正規のドラフト指名選手よりも厳しい条件だ。

 昨年まで177人が「育成枠」で入団したが、一軍の試合に出場したのは25人だけ。狭き門ではある。
 しかし、そこからレギュラー級に這い上がった選手もいる。代表的な選手をあげてみた。

・2005年巨人 育成1巡目 山口鉄也 投手 米マイナー 通算50勝20敗28セーブ251ホールド 最多ホールド1回(巨人)

・2006年巨人 育成3巡目 松本哲也 外野手 専修大 通算324安打0本塁打56打点新人王(巨人)

・2007年楽天 育成1巡目 内村賢介 内野手 BCリーグ石川 通算340安打1本塁打97打点(巨人)

・2008年ロッテ育成5巡目 西野勇士 投手  新湊 通算11勝9敗65セーブ1ホールド

・2008年ロッテ育成6巡目 岡田幸文 外野手 全足利クラブ 通算480安打0本塁打101打点

・2011年ソフトバンク 育成2位 亀澤恭平 内野手 四国アイランドリーグ香川 通算89安打0本塁打12打点(ソフトバンク→中日)

 他にもソフトバンクの飯田や千賀、DeNAの砂田らがいる。

 野手で這い上がった選手の多くは小兵ながらも、巧打力をアピールし、守備や足などの持ち味を生かして一軍でプレーしてきた。

 今季のドラフトでも、いろいろなドラマがあるだろう。しかし本当の「競争」はこれから始まるのだ。下位指名、「育成枠」での入団選手にも注目していきたい。

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