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強打の左打者、犠打数わずか2。二番・川端慎吾の粘りの打撃が日本シリーズのカギ【新・燕軍戦記#16】

いよいよ明日から始まる日本シリーズ。シーズン90勝と圧倒的な強さでパリーグを制した福岡ソフトバンクホークスに挑む東京ヤクルトスワローズにあって、打線のキーマンとなりそうなのが真中野球を象徴する「強打の二番」川端慎吾である。

2015/10/23

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「アウトをあげるのは抵抗ある」真中監督の哲学が生んだ二番・川端

「そもそもMVPがあることを知らなかったんで、取れてうれしいです。優勝に貢献できてホントによかったです」

 ヤクルトが4勝1敗(1勝のアドバンテージを含む)で巨人を下し、14年ぶりの日本シリーズ進出を決めたクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ。そのMVPに選出された川端慎吾(28歳)は、祝勝会のビールかけの余韻でバラ色に染まった顔のまま、喜びを口にした。

 まさに「バラ色のシーズン」となった。開幕前には、昨年6月に入籍した夫人との間に長男が誕生。レギュラーシーズンでは打率.336、195安打で首位打者、最多安打のタイトルに輝き、プロ10年目で初めてリーグ優勝の美酒に酔った。CSファイナルステージでも15打数7安打、打率.467と打ちまくってMVPを獲得。日本シリーズ進出に大きく貢献し、今年2度目の美酒を味わった。

 古くは西鉄(現埼玉西武)の豊田泰光、比較的新しいところでは福岡ダイエー(現福岡ソフトバンク)のカズ山本(山本和範)、北海道日本ハムの小笠原道大、古田敦也監督時代のヤクルトのアダム・リグスなど、プロ野球の歴史の中ではしばしばバントをしない「強打の二番打者」が登場した。今季は後半戦から二番に定着し、犠打はわずかに2つだけという川端も、間違いなくその系譜に入る。そこには今季から就任した真中満監督の哲学があった。

「立ち上がりって不安なピッチャーが多いから、簡単に(犠打で)アウトをあげるっていうのは抵抗がある。ピッチャー目線だったら絶対に打ってくるほうがイヤだっていうからね。いいピッチャーほど『バントのほうが楽でいい』って言うよ。アウト1つもらえるわけだし、そしたらあと2人抑えればいいわけだから」

 一軍チーフ打撃コーチだった昨年も進言していたという「二番・川端」を、今季は満を持して開幕から実行した。三番を打っていたラスティングス・ミレッジの離脱などで、10試合で見直さざるをえなくなったものの、後半戦は山田哲人を三番に据え、川端を再び二番で起用。走者がいても送りバントではなくヒッティングでクリーンアップにつなぐ「強打の二番」は、真中野球の象徴となった。

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