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谷佳知 オリックスが生み出した「巨人史上最強の2番打者」

オリックスの谷佳知が今季限りで引退した。しかし、谷はその前に在籍した巨人でも勝負強い打撃でたびたび勝利に貢献。オリックスファンのみならず、巨人ファンにとっても印象深い選手の1人だ。

2015/10/06

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巨人黄金期へ導いた貢献者

引退試合で放ったライト前へのヒットが通算1928安打目。

10月3日、京セラドームで42歳のバットマンが19年間の現役生活に別れを告げた。
オリックス谷佳知。年間52二塁打の日本記録を持つヒットメーカー。
90年代終盤から00年代中盤のオリックスを支え、あのイチローや田口壮とともに最強外野陣と称された。

33歳の06年オフには巨人へトレード移籍。
「野球の考え方とか、勝つために強い意志を持つこととか。
さらに強い気持ちで野球をするという大切さを学びましたね。
勝って当たり前という球団で、毎年一番じゃなきゃいけないというプレッシャーを全員が感じていました」
引退会見で谷は自身のジャイアンツ時代をそう振り返っている。
在籍7年間で5度のリーグ優勝、2度の日本一。
谷が移籍した頃の巨人は4年間リーグ優勝から遠ざかり、堀内政権から続く暗黒時代と揶揄された低迷期。
原監督は3人の選手を中心に新たなチームのベースを作り直そうとしていた。
生え抜き主力選手の高橋由伸。
日本ハムからFA移籍してきた小笠原道大。
そして、オリックスからやってきた谷佳知である。

「1番高橋・2番谷・3番小笠原」
07年シーズン、開幕からこの3人で組んだ上位打線は今でも巨人ファンの間で語り草だ。
1番高橋は3割を超える打率に加え、年間9本の初回先頭打者本塁打を含む自身最多の35本塁打。
3番小笠原も3割、30本をクリアすると、野手としては史上初のセ・パ両リーグでのMVP受賞。
この2人の左の強打者に挟まれたのが「2番レフト谷」だった。
谷は打率.318、10本塁打、53打点、10盗塁、得点圏打率は3割7分台と無類の勝負強さを発揮。
これまでの繋ぐ2番ではなく、試合を決める2番バッター。
まさに巨人のど真ん中に君臨し、チームの5年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。

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