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雄平のタイムリーでサヨナラ勝利。東京ヤクルトスワローズが14年ぶりにセリーグ制覇

東京ヤクルトスワローズが2日の阪神タイガース戦で2-1で勝利し、14年ぶりにセリーグ優勝を果たした。

2015/10/02

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今季を象徴する、劇的な優勝

 2015年、まれにみる混戦を制したのは東京ヤクルトスワローズだった。
 2日、神宮球場で行われた阪神タイガース戦に2-1で勝利し、14年ぶりの優勝が決まった。
 
 試合は初回に4番畠山の適時打で先制。先発の小川は阪神打線を6回2安打無失点に封じ込める。7回はオンドルセクが抑えるが、8回に久古が代打・関本に適時打を許し、終盤で追いつかれる。
 ヤクルトは8回途中から守護神のバーネットを投入。9回も無失点で締めた。

 9回裏のヤクルトは一死から4番の畠山がセンター前へ安打で出塁。しかし後が続かず無得点に終わり、延長戦に突入した。
 10回表、ロマンが二死1、2塁のピンチをしのぐ。その裏先頭の大引がこの回マウンドに上がった能見からライト前安打で出塁。三輪の送りバントとワイルドピッチで二死3塁となるが上田が左飛でサヨナラならず。 
 11回表はロマンが続投、三者凡退に仕留める。
  
 11回裏、無死から2番・川端がレフト前安打で出塁。続く山田は三振するが、2塁へスタートを切っていた川端に送球が触れ、ボールがこぼれている間に3塁へ進塁する。畠山敬遠で、一死1、3塁で代打・田中浩の打球はライトへヒット性の打球が飛ぶが、前進守備をしていた江越がキャッチする。
 しかし雄平がライト線へサヨナラタイムリーを放ち、勝負を決めた。
 
 前回の優勝は、2001年(ヤクルト・スワローズ、76勝58敗6分.567 若松勉監督)までにさかのぼる。この年はさらに近鉄バファローズとの日本シリーズも制して、野村克也監督時代の97年以来4年ぶりの日本一に輝いている。
 
 リーグ制覇はヤクルトスワローズと名前を変えてから7回目。真中満監督は指揮官として初のリーグ制覇。今季パリーグを制した福岡ソフトバンクホークスの工藤公康監督同様、就任1年目での優勝となる。真中監督は前回優勝時の2001年は主力選手として活躍。2008年に現役引退後は、09年から二軍打撃コーチ、二軍監督と経験を積み、今季より一軍の監督に就任した。
 
 今年はヤクルト創業80周年ということもあり、昨年オフにはFAの大引・成瀬ら大型補強を敢行するも、開幕から二人がなかなか機能せず、またバレンティンは故障で復帰が大幅に遅れ、ミレッジも早々に離脱する厳しい状況が続いた。
 
 3・4月は15勝13敗。5月は9勝15敗と大きく負け越すが、ロマン・オンドルセク・バーネットという勝利の方程式が確立され、徐々に山田、川端、畠山ら生え抜き選手の活躍もあり、6月以降は着実に借金を減らした。9月に入ると失速する阪神を尻目に、13勝6敗1分という好成績をあげ、混セを制した。
 
 ヤクルトは日本シリーズ出場をかけて、10月14日より本拠地の神宮球場で開幕するクライマックスシリーズ(CS)のファイナルステージに出場、10日から行われるファーストステージ(セ2位対セ3位)の勝者と対決する。