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秋山、増井、藤浪ら夢を伝える先生役に。日本サッカー協会「夢の教室」にプロ野球現役選手も参加へ

日本サッカー協会は2007年から「JFAこころのプロジェクト」に取り組んでいる。このプロジェクトでは、「夢の教室」としてアスリートが夢先生となり子どもたちに授業を行う。今回、一般社団法人日本プロ野球選手会はこのプロジェクトに賛同し、2日JFAハウスにて「夢の教室」実施に関する連携協定式が行われた。

2015/11/02

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ベースボールチャンネル編集部



子ども達に夢を伝える取り組み

 2007年から日本サッカー協会が取り組んでいる「JFAこころのプロジェクト」とは、元日本代表選手をはじめ、現役のJリーグ、なでしこリーグ、JFA、Fリーグの選手やそのOB/OG、さらには他競技の選手などが夢を伝える”夢先生”となり、「子どもたちの心身の健全な成長に寄与する」ことを目的に始まった。

 このプロジェクトでは、全国各地の小学校を中心に夢先生による授業「夢の教室」が行われる。アスリートが自身の競技生活での成功体験だけではなく、挫折や苦難をどう乗り越えてきたかを授業で子どもたちに話しながら、「夢を持つこと」「その夢のために努力する大切さ」などを伝えている。

 8年間(2014年度)で「夢の教室」の実施回数は6994回。参加児童・生徒数は211,971人にのぼる。

 今回、日本プロ野球選手会は、このプロジェクトの趣旨に賛成し、「夢の教室」実施にあたり連携協定式が日本サッカー協会で開催された。

 日本サッカー協会から「JFAこころのプロジェクト」手嶋秀人室長、大仁邦彌会長、日本プロ野球選手会からは森忠仁事務局長代行、理事長を務める東出輝裕選手(広島)、増井浩俊選手(日本ハム)、亀澤恭平選手(中日)が参加した。

 大仁邦彌会長は、プロ野球界が日本サッカー協会のプロジェクトに参画する意義を強調した。

「このプロジェクトにご賛同いただきました日本プロ野球選手会の東出輝裕理事長はじめ、選手の皆さん、関係者の皆様に心から感謝を申し上げます。JFAこころのプロジェクトは2007年にスタートし、これまでに7870回を超える「夢の教室」を実施してまいりました。また、東日本大震災が発生しました2011年からは、日本体育協会主導でスポーツこころのプロジェクト「笑顔の教室」をスタートさせております。「夢の教室」も「笑顔の教室」もプロ野球選手やサッカー選手、そしてラグビー、バスケット、陸上など、本当に多くのアスリートの皆さんのご協力によりまして素晴らしい授業を行っていただいております。今回、絶大な人気を誇りますプロ野球と手を組むことによりまして、このプロジェクトの知名度が飛躍的に高まり、それによってより多くの皆さんにスポーツの持つ意義や価値を認識してもらえるのではないかと期待いたしております。憧れのプロ野球選手の授業を多くの子どもさんたちが楽しみにしているというふうに思いますが、このプロ野球選手会との協定が起爆剤となって、このプロジェクトの輪が飛躍的に広がっていって、さらに多くの賛同者やあるいは団体が集まってきてどんどん大きく広がっていく可能性を感じております。これからの子ども達の心身の健やかな成長を願いまして、スポーツの力を全面的に発揮して、このプロジェクトに取り組んでいきたいです」

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 プロ野球選手会を代表して参加した3選手も、”夢先生”を務めるあたりに抱負を述べた。

「今回このようなプロジェクトに参加させていただけて本当に感謝しています。選手は心が引き締まると言うか、それくらいの責任感を持ってしっかり子ども達の成長を、夢を持つことへ選手一同協力して、スポーツ界のサッカーや野球の枠組みではなく、スポーツ選手みんなで子ども達の成長にしっかり背中を押していけるように、一生懸命頑張りたいと思います」(東出)

「この度、このプロジェクトのお話を聞いた時に、過去に教員に憧れた時期もありましたので、真っ先にやりたいと手を挙げさせていただいたんですけど、先ほどのような過去の資料を見せていただいたら、皆さん素晴らしい授業をされているので少し不安にはなりましたけど、子ども達に夢を叶えるためのヒントや勇気を与えられたらと思いますし、自分も子ども達の前で語ったことによって責任とかも出てくると思うので、一生懸命やらせていただきたいと思います」(増井)

「このような会に、このようなプロジェクトに参加させていただくことは光栄なことだと思って感謝しています。僕も一つの夢であった教員を目指して勉強していた身ですので、何か子ども達に一つでも多くの夢を持って一日を終えてもらえたらと思います。頑張っていきたいと思います」(亀澤)

プロ野球12球団から各1選手からスタート

 その後、今後「夢の教室」で”夢先生”を務める選手が発表された。プロ野球12球団から各1選手からスタートする。参加選手は以下の通り。

<パリーグ>
福岡ソフトバンクホークス 東浜 巨
北海道日本ハムファイターズ 増井浩俊
千葉ロッテマリーンズ 田中英祐
埼玉西武ライオンズ 秋山翔吾
オリックス・バファローズ 東明大貴
東北楽天ゴールデンイーグルス 銀次

<セリーグ>
東京ヤクルトスワローズ 秋吉 亮
読売ジャイアンツ 小林誠司
阪神タイガース 藤浪晋太郎
広島東洋カープ 東出輝裕
中日ドラゴンズ 亀澤恭平
横浜DeNAベイスターズ 嶺井博希

 自ら子どもたちのために夢を伝えたい、と名乗りを上げた選手たち。今後は、このプロジェクトが野球界にもさらに広がり、”夢先生”が増えていくことに期待したい。