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MLB球宴視聴率の低迷が示す、ベースボールの魅力の本質【豊浦彰太郎の Ball Game Biz】

球宴の視聴率低迷が続いている。WEBで他地区のスターをいつでもどこでも見れることも影響していそうだ。一方で開催都市は盛り上がり、誘致合戦も激化している。やはりファンはライブに魅せられるのではないか。

2015/08/01

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Baltimore Orioles v Toronto Blue Jays

黄金時代にあるなかでの低視聴率

 MLBオールスターのテレビ視聴率がジリ貧だ。1970年には28.5%だったが、88年(20.4%)を最後に20%台に復帰することはなく、2002年以降は1ケタ台だ。2011年以降は6%台で、昨年はデレク・ジーター最後の球宴ということで若干持ち直し7.0%だったが、今月14日にシンシナティのグレートアメリカン・ボールパークで開催された第86回では、史上最低の6.6%だった。

 野球人気自体が低調なら、この現象も理解できる。しかし、昨年かぎりで勇退したバド・シーリグ・前コミッショナーが昨年5月に語っているように、メジャーリーグ・ベースボールは「黄金時代にある」のだ。この現象はどう理解すればよいのか? ローカルテレビの放送権料は、2013年2月にドジャースがタイムワーナー社と締結した翌年からの25年80億ドル!という天文学的な契約を象徴に、うなぎ登りであるにもかかわらず。

 これを、「ショーアップばかりに熱心で、肝心のゲームは真剣度に欠け、選手が続々と入れ替わる単なる顔見せ興行だから」と評する声もある。「球宴は、プレーボールまでが見もの」というのだ。

 ネットの普及で微に入り細を穿つまで情報が溢れるようになり、ファンは地元チームの情報をキャッチアップするだけで目一杯だから、という意見もある。言い換えれば、ベースボールはナショナルパスタイムではなくローカルパスタイムの集合体だというのである。

 一方で、全く異なる見方もある。確かに球宴視聴率は低位で推移しているが、これでも十分健闘していると捉えるべきというものだ。20%の視聴率を記録していた時代には、全米中継はシーズン50試合ほどしかなかった。広いアメリカにおいて、数千キロも離れた都市で活躍する他球団のスターを見る機会は多くなかったのだ。しかし、1990年に『ESPN』が週6試合の全国放送を開始し、状況は変わり始めた。

 そして、今や『MLB.tv』が普及し、ファンは大げさに言えばいつでもどこでもPCやタブレット端末を通じて地元球団以外の試合を観戦することができる。球宴が唯一とは言わないが、貴重な他地区のスター選手のプレーを見る機会だった頃とは時代が違うのである。

 これは、野球だけに留まらない。7月13日付けの『ファングラフズ』は、NFLやNBAの球宴と比較すると、MLBの視聴率はそれでも互角以上であることを報じている。

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