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後半戦初戦も好投、投球のキレが際立った岩隈久志は夏の移籍市場の目玉に

マリナーズ・岩隈久志が18日のヤンキース戦に先発し、5回2/3を5安打3失点に抑えて2勝目。ウエーバーを経ないトレード期限の7月31日までは、岩隈がマウンドに上がるたびに、この話題が尽きない。

2015/07/20

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消えないトレード報道

 この2試合連続の好投を受けて、米ニュースサイト『ジ・インクイジター』は、「岩隈久志のトレード市場での価値が、また増した」と反応した。マリナーズはこの時点で地区首位エンゼルスに8.5ゲーム差。プレーオフ進出圏内のワイルドカード2位球団にも7ゲーム差を付けられていた。岩隈や、先発左腕のJ・A・ハップ、外野手のオースティン・ジャクソンら契約最終年の選手は、連日トレード候補として報じられている。

 同サイトによれば、岩隈獲得に名乗りを挙げる可能性があるのは、ヤンキース、ナショナルズ、ブルージェイズ、ドジャースの4球団。いずれも最近の岩隈の登板試合へスカウトを派遣しているという。ポストシーズン進出を争っており、各球団とも先発ローテーションに不安を抱えている。

 ウエーバーを経ないトレード期限の7月31日まであと数週間。その間は、岩隈がマウンドに上がるたびに、この話題が尽きないだろう。特に最終日に駆け込みで決まる大型トレードがここ数年のトレンドであり、8月1日を迎えるまで状況は予断を許さない。

 8月以降も、ウエーバー公示を済ませることで、トレードを行うことも可能。ただ、これはトレード阻止を目論む他球団が手を挙げることで流れるケースもあり、スムーズな移籍実現は望みづらくなる。岩隈レベルの実績と年俸なら、7月中の決着が現実的な話だ。

 岩隈に限らず、7月31日が近付くにつれ、ポストシーズン進出が望めないチームが増えてくる。そして、契約最終年の先発投手の名前が挙がり、メンバーが出そろったところでマーケットが形成される。

 一つ確かなのは、今季年俸が700万ドル(約8億7000万円)と格安で金銭負担も少なく済む岩隈は、夏の移籍市場の目玉だということ。岩隈が見せる本来のキレある投球も。そしてそのトレードを巡る報道も、ここから本番突入といったところだろう。

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