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サバシア、クレメンス、ムシーナ、ペティット以上の男。ヤンキースが黒田博樹を高く評価する理由

今季、ポストシーズン進出がかなわなかったヤンキース。田中将大が大きく注目される中、もう一人の日本人エース・黒田博樹は1年間ローテーションを守り切った。引退や日本球界復帰などの噂も流れるが、"ヤンキース投手歴代最優秀防御率"の男・黒田に対するヤンキースの評価は全く揺るがない。

2014/10/06

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Toronto Blue Jays v New York Yankees

ヤンキースの歴代名投手をしのぐ、黒田の防御率

 大リーグでは試合前に、球団広報から入念な下調べを経た「公式資料集」が各メディアに配られる。

 今季終盤、ヤンキース・黒田博樹投手の登板試合には、毎回同じ記録集が並んだ。「ヤンキース投手歴代最優秀防御率」。

 トップには、さん然と「HIROKI KURODA」の名前が輝き続けていた。その紹介文のタイトルは「YANKEE PRIDE」

 もっとも、注釈付の記録ではある。条件は1990年以降で50試合以上先発した投手。ただ大リーグは90年以降、マグワイアとソーサ、そして後を継ぐボンズらの本塁打狂騒が象徴するように、筋力増強剤がはびこり、ボールも飛び、野球のスタイルそのものが変わっていった。90年以前の記録との比較は、正直フェアとはいえない。

 そこで輝くのが、黒田が残す97試合の先発で、防御率3・46という数字である。

 何しろ下に従えるビッグネームが凄い。2位に07年サイ・ヤング賞投手で、すでに通算208勝を挙げるC・C・サバシアの3・59。
 4位が通算270勝のマイク・ムシーナの3・87。5、6位が、いずれも完全試合投手のデービッド・コーンの3・88と、デービッド・ウェルズの3・91。
 そして、盟友同士だったアンディ・ペティットの3・94、ロジャー・クレメンスの4・00と続く。

 95年以降のヤンキース第3期黄金期を支えた歴代の猛者たちを退けて、黒田がトップに立つ。

 3点台中盤から後半という数字を見て、首をかしげる人もいるかもしれない。これには、本拠地ヤンキースタジアムが大きく関係している。
 右翼95・7m、左翼96・9m、中堅124・4m。フェンスも特段高いわけでもなく、とにかく打者有利の球場だ。今季も1試合当たり平均本塁打数1・47本は、30球団の本拠地で断トツトップ。DH制が採用されるア・リーグということも手伝い、自然と投手陣の防御率は高くなる。あの303勝左腕ランディ・ジョンソンでさえ、ヤンキースに在籍した05~06年は67試合に先発し、34勝19敗ながら、防御率は4・37だ。

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