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ポストシーズン進出へ マリナーズはイチローを呼び戻すべきか

イチローはすでに41歳。だが彼こそ、マリナーズが今必要としている打撃の突破口を与えてくれる選手かもしれない。

2015/06/30

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マリナーズが必要とするのは出塁できる外野手

 マリナーズは大金を注いできたが、その使い方にも問題がある。マーク・トロンボ獲得の後、チームの年俸総額は1億3000万ドル弱にもかかわらず、パワー打者ばかりで、出塁できる選手が揃わなかった。

 そこでイチローが出てくる。問題がないわけではないが、イチローなら役立ってくれるという見方がある。

 先週初めの時点でイチローの出塁率は.340だったが、これはクルーズを除くマリナーズのどの選手よりも高い数字である。それ以来、15打数無安打で出塁率は.320を下回っているが、このスランプは一時的なもので、いつものイチローの実力からすれば、頻繁に塁に出て、マリナーズがよく打つソロホームランをもっと有効なものにできるはずである。確かにパワーには欠けるが、マリナーズの打者と違いイチローは極端に三振が少なくスピードもある。しかも内野手を外野に回して失敗してきたマリナーズにとって、外野の3ポジションをすべて守れるイチローは柔軟性も補ってくれるであろう。

The idea is to get him cheap, since the Mariners lack trade bait and, honestly, should not be trading anyone major for what now looks like a playoff longshot at best.
ただ、トレードに出せる選手があまりいないマリナーズにとって大切なことは、安くイチローを獲得することである。プレーオフ進出自体がかなり苦しいという現実がある以上、高い犠牲を払ってまでトレードする必要はないと思われる。

 もちろんこれがすべてに効く特効薬というわけではない。球団の金銭的な決断と選手構成は固まっていて変更にも限度がある。指針を大きく変えられるのは7月でなく12月だが、まだ諦めてはならないシーズンが懸かっている現在、イチローがまだ活躍できる選手である限り、あまり高くない額でイチローを獲得することは、マリナーズにとって賢明なオプションであるという声がある。

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出典:”In short term, Mariners should bring Ichiro back,” The Seattle Times, by Geoff Baker, June 29, 2015.

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