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警告試合も影響? まさかの2試合連続3被弾6失点KOに首を捻る、田中将大

2試合連続3被弾。負けはつかなかったが、次回の登板で結果が出ないと、抜本的な再調整が必要となってきそうだ。

2015/06/28

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球速に問題なし

 相手のアストロズ打線は、試合前時点で両リーグ断トツトップの107本塁打を誇る重量打線。そのフリースインガーたちが、内角を恐れずガンガン踏み込んできた。5回に浴びた2連弾は、いずれも外角いっぱいのコースを突いたもの。一度内角を突き、打者の体を起こしておけば、防げたかもしれない。
 しかし、キレてしまった相手先発投手の愚行が、それを許さない状況をつくりあげてしまった。
 
 なお、アストロズのA・J・ヒンチ監督は、試合を壊しただけでなく、勝手に故意死球を投げ込んだ自軍のオーバーホルツァーに怒り心頭。試合後に、懲罰降格させることを明言している。
 
 そんな荒れた試合で、6点差を追い付かれながら、最終的にはヤンキースが勝ち越しに成功して勝利した。田中の投球内容は散々だったが、チームが勝利したことだけは不幸中の幸いだった。
 
 成績だけ見れば、再びじん帯に軽微な損傷を抱える右肘への不安が浮上するかもしれない。ただ、この日は直球が93マイル(約150キロ)前後を計時。カットボール主体の組み立てで、直球の割合こそ多くはなかったが、球速はそれなりには出ていた。それよりも、問題は制球力だろう。
 
 前回のタイガース戦は、ひっかけたように外角低めに大きく外れる直球が目についた。この日は捕手の構えたミットにそのまま収まる球もいくつか見られた。内外角へのスライダーを厳しく判定される場面もあり、改善は確かに見られた。
 
 退場者が出て試合の状況が難しくなり、快投は許されなかったが、前回に比べて状態が悪化してはいない。幸い次回も1日分間隔が長い中5日で、7月3日の本拠地でのレイズ戦に先発予定。3度目の正直で結果を残せなければ、抜本的な再調整が必要となってくる。

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