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2015年超有望株が続々 MLB最高の若手選手、リンドーアとバクストンが昇格へ

インディアンズのフランシスコ・リンドーア、ツインズのバイロン・バクストンのトッププロスペクト二人のメジャー昇格が決まった。大物ルーキーの活躍が目立つ今季はメジャーリーグの転換点となる可能性もある。

2015/06/15

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注目の逸材がMLB昇格

 現地13日、将来のメジャーリーグを担っていく二人の逸材がMLBに昇格した。一人はインディアンズの遊撃手、フランシスコ・リンドーア。そしてもう一人が、球界最高の金の卵と呼び声の高いツインズのセンター、バイロン・バクストンだ。

 契約による昇格遅れの問題も含め、若手最強打者として日本でも注目を集めたクリス・ブライアント。あれだけの打撃力を持ちながら最高の選手と表現されなかったのはひとえにこのバクストンの存在ゆえだ。バクストンの能力について『Baseball America』は以下のように表現している。

“Buxton has every tool imaginable?speed, raw power potential, a cannon arm, a plus hit tool and tremendous defensive instincts?and both the surprisingly advanced plate approach and solid makeup to turn them into tremendous production.”
スピード、まだ磨かれていないもののパワー面でのポテンシャル、強肩、プラス評価の打撃能力、守備での素晴らしい本能、バクストンは考えられる限りのすべてのツールを持っている。そして驚くべき高度な打席でのアプローチと卓越したメイクアップの両方がバクストンをすさまじい生産能力を持った選手にしている。

 数あるツールの中でも最も評価の高いのがそのスピードだ。
 多くのスカウトが20-80スケール(アメリカのスカウトがよく使う評価方法、20が最低で80が最高)で80の評価を与えている。一番未発達とされているパワー面ですら、20本塁打以上は可能と見られており、走攻守すべてで一流になる可能性を秘めた、ファイブツールプレイヤー。その素質は『MLB.com』内で面白ネタを紹介する『Cut4』にMLBのスター選手たちではなくスーパーマンや超人ハルクといったアメリカのスーパーヒーローたちと比較されたほどだ。

 バクストンの唯一の欠点としてあげられるのが怪我の多さだ。過去2年間は肩や手首の故障、脳震盪に見舞われ156試合の出場に留まっている。こうした経験不足ゆえにメジャーの投手に慣れるまで時間を要すると見られているものの、守備と走塁はすでにチームを支えられるレベルにある。「Season Changer」として期待がかかるバクストン、その双肩にツインズの運命がかかっている。

 バクストンと同日に昇格したもう一人の金の卵、インディアンズのリンドーアの売りは圧倒的な守備力だ。

 守備範囲、グラブ捌き、肩、すべてのツールが一級品の守備は遊撃手に多くのプロスペクトが集まる現在のメジャーリーグでもNo.1と見られており、将来は同じくインディアンズでプレーしたオマー・ビスケルのような「プレミアムなディフェンダー」になることが有力視されている。

 打撃面ではパワーには欠けるもののスピード、今季3Aで37K/25BBのアプローチを併せ持ちテーブルセッター役としての素質は十分。弱冠21歳ながらその精神面に関する評価も非常に高い。打撃と守備で売りは異なるもののショートというポジション、卓越した精神面、チームリーダーとしての素質からデレク・ジーターの後継者に最も近い位置にいるとリンドーアを評価する球界関係者もいる。

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