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エース対決を制した田中将大は完全復活か 不安視されたヤンキース先発陣も盤石

DL明け後、連続で好投を見せたヤンキースの田中の状態は、もはや絶好調だった昨季並みだ。チームも7連勝で開幕前に不安視された先発陣は予想以上の健闘を見せている。

2015/06/11

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ワールドシリーズへのカギを握る田中

 ジラルディ監督は「2登板とも効率の良い投球だった。持ち球も全て昨年の状態に遜色ない」と目を細めた。

『スポーティング・ニューズ』はジラルディのコメントを裏付ける具体的な数字を提示している。

Last year, Tanaka was 13-5 with a 2.77 ERA and 1.056 WHIP in 20 starts. In six starts this year, he is 4-1 with a 2.48 ERA and 0.798 WHIP. This is what Tanaka can do when he is healthy, and why he is so vital to the Yankees’ hopes of not only returning to October, but making some noise when they get there.
昨季、田中は20度の先発で13勝5敗、防御率2.77でWHIP(訳者注 1イニング平均の許した走者数)は1.056だった。今季は6度の先発で4勝1敗、防御率2.48でWHIPは0.798だ。これこそ、万全な体調の田中が残せる数字であり、彼はヤンキースが10月の舞台に戻るだけでなく、そこで台風の目となるのに欠くことのできない存在であることの証だ。

 それにしても、ヤンキースのローテーションは予想外の健闘を見せている。この7連勝中、先発陣の防御率は2.24だ。開幕前は、CC・サバシア、ピネイダ、田中が故障明けのため不安視されていたのがウソのようだ。一方、元々エース級揃いの陣容にシャーザーを加えたナショナルズのスターターは「ドリーム・ローテーション」との呼び声もあったが、スティーブン・ストラスバーグの不調もあり、防御率はナ・リーグ7位と、リーグが違えどヤンキースの順位と同じだ。
この状況を、『ニューヨーク・ポスト』紙は以下のようシニカルに表現している。

Making long-term plans about a starting rotation is akin to doing the same with an ice cream cone in the sun.
Whatever you think you have is going to change shape, usually pretty quickly.
長期的な先発ローテーションプランを練ることは、日差しの下でアイスクリームを練るのと同じだ。どちらも見る見るうちに形が変わってしまうのだ。

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出典:”Tanaka outduels Scherzer, gives Yankees taste of what October can be in New York ”@ Sporting News by Jesse Spector in Jun. 9th 2015
“Why starting rotstion could be a big Yankees’ strength”@ New York Post by Joel Sherman in Jun. 10th 2015

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