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和田毅の次なる課題 今季初登板で好投も「指揮官から信頼を勝ち取らなくては」

カブスの和田が今季初先発を4回2/3、9奪三振2失点の好投で飾った。監督、正捕手らも称賛したが、勝ち投手の権利を持ちながら5回を投げ切れなかったことについて本人の口からは反省の声も上がった。

2015/05/22

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今季初登板で9奪三振の好投

 現地20日、シカゴ・カブスの和田毅が敵地ペトコパークでのパドレス戦で今季初登板を果たした。4回2/3で降板したため勝ち星こそつかなかったものの9奪三振、与四球1、被安打4、失点2と好投を見せた和田。その初登板の模様をMLB公式サイト『MLB.com』が報じている。

Wada has reason to celebrate. Making his first start of the season Wednesday, he struck out a career-high nine batters over 4 2/3 innings in the Cubs’ 3-2 win over the Padres.
和田には称賛される理由がある。今季初先発となった水曜日、カブスがパドレスを3-2で破った試合で、彼は4回2/3を投げ自己最多となる9人の打者から三振を奪った。

 特に圧巻だったのが初回から見せた見事な奪三振ショーだ。1回先頭のエイブラハム・アルモンテ、2番のデレク・ノリスをともにフルカウントからストレートで見逃し三振に取ると、3番マット・ケンプにはカーブ、スライダー、ストレートと3球種を投げわけて3球三振、初回を3者連続三振で締めくくった。2回にはパドレスの主砲ジャスティン・アップトンをチェンジアップで空振り三振、初登板から4者連続三振と最高のスタートを切った。

 初登板で先頭の4打者を全て三振に打ち取ったのはMLB全体では2013年6月15日のブランドン・カンプトン(パイレーツ)以来、カブスでは1992年4月10日のフランク・カスティーヨ以来23年ぶり。

 その後も勢いは止まらず5イニング未満ながら投球回数を大きく上回る9奪三振、特徴的なのが最初の7奪三振中、5つは見逃し三振だったことだ。カブスの正捕手であり、初めて和田とバッテリーを組んだミゲル・モンテロはその理由について以下のように語っている。

“I don’t think many people know him,” Montero said. “It’s a little hard when you’re facing a guy you’ve never seen. You don’t know what to expect.”
「パドレスの選手たちの多くが和田のことを知っていたとは思えない」とモンテロは言う。「これまでに見たことがない選手と対するのは少し困難なことだ。どんな球を待てばいいかわからないからね」

 モンテロは和田の好投の一因には今季初登板、そしてこれまでに登板機会が少なかったゆえの打者の情報量不足があるとしている。一方で「低めに球を集めていた。よって高めの球が非常に効果的になっていた」とコメントしており、和田の投球内容自体も高く評価しているようだ。

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