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共通点はキャリアの遅さ 通算2873安打も好対照なイチローとベーブ・ルース

イチローが通算2873安打とし、歴代42位のベーブ・ルースに並んだ。安打数こそ同じだが、選手としてのキャラクターは見事なまでに好対照だ。

2015/05/21

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数少ない共通点

 イチロー自身は、『MLB.com』のスティーブ・ウィラフ記者とのインタビューで、「ベーブ・ルースとは全くタイプが異なる」と冷静に答えている。確かに、2人は安打数こそ並んでいるものの、本塁打数はベーブ・ルースの714本に対して、イチローは113本だ。その反面、スピードスターのイチローは490盗塁を決めているが、ベーブ・ルースは123個だ。
 興味深いのは、打率では安打製造機のイチロー(.317)をベーブ・ルース(.342)が上回っていることで、四球数の違い(イチロー574に対し、ルースは2062)を反映し、出塁率ではイチローが.359でルースは.474と大きな差があることだ。

Ichiro is just three hits away from tying Mel Ott for 41st on the all-time list.
Given his diminished role over the past few years, Ichiro hasn’t topped 200 hits in a single season since 2010. He’s remained productive, however, and could have a legitimate shot a 3,000 hits depending on how long he wants to stick around.
That’s one heck of an accomplishment for a player whose career in Major League Baseball didn’t start until he was 27.
イチローは歴代41位のメル・オットー(訳者注 20世紀前半の強打者で本塁打王6度で通算511本塁打。一本足打法で知られた)にあと3安打に迫っている。イチローはここ数年出番が少なくなっており、2010年を最後にシーズン200本安打に達していない。しかし、彼は今でも安打を量産できる。今後どれだけ長く現役を継続したいと考えているかによるが、3000本安打に達する可能性は高い。27歳でようやくMLBのキャリアをスタートさせた男のなんと素晴らしい業績であることか。

 アメリカでは、イチローのメジャー移籍の遅さを悔やむ声が多い。同様にベーブ・ルースも投打の二刀流を捨てて野手に専念したのは、プロに身を投じて7年目、25歳のシーズンでのことだった。本領発揮の時期の遅さ、これは数少ない両者の共通点だろう。

出典:”Ichiro Suzuki ties Babe Ruth on all-time hits list”@ Big League Stew of Yahoo! Sports by Chris Cwik in May 19th 2015

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