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なぜ藤川球児を戦力外? レンジャーズ苦渋の決断の背景にMLBルールの存在

レンジャーズは17日、藤川球児を戦力外とし、メジャー40人枠から外したと発表した。ウエーバーにかけられ、27日までに今後の処遇について決める。球団にとっては、メジャーのルール上、苦渋の決断だったともいえる。

2015/05/20

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Los Angeles Dodgers v Chicago Cubs

藤川にとられた措置とは?

 火の玉球児が野球人生の大きな岐路に立たされた。レンジャーズは17日、藤川球児を戦力外とし、メジャー40人枠から外したと発表。ウエーバーにかけられ、27日までに今後の処遇について決める。

 藤川は開幕直前に、右脚の付け根を痛めて故障者リスト(DL)入り。14日のロイヤルズ戦で復帰し、新天地でのデビューを飾ったばかりだった。その試合では9球で3者凡退に料理。ところが連投となった15日のインディアンス戦が誤算だった。5回2死一、二塁で救援し、そこは右飛で切り抜けたものの、イニングまたぎとなった6回につかまった。先頭にソロを浴びるなど1死しか奪えず、3失点と精彩を欠いた。
 この2試合で1回2/3を投げ、防御率は16.20に跳ね上がった。そのわずかな登板機会だけで、厳しい判断を下された。

 これには日本プロ野球と違う、メジャーのルールが関係している。支配下選手枠が70人の日本プロ野球に対し、メジャーは40人。マイナーも含めれば250人なのだが、藤川はマイナー降格させるためのオプションが6月15日まではなく、その日より前に降格させるには本人の同意が必要だった。球団側はマイナーで再調整させたい意向だったが、これを藤川サイドが拒否したという。

 日本時間19日時点でチームは16勝22敗の地区4位と出遅れ、中でもブルペンの防御率はリーグで下から2番目の4.68と低迷していた。ブルペン強化が急務の中、貴重な40人枠の一つを藤川のためには使えない。「もう少し辛抱強くあるべきかもしれないが」とジョン・ダニエルズGMが漏らしたように、苦渋の決断でもあった。

 藤川にとられた措置は『designated for assignment』。直訳では「保有権譲渡への指名」とでもなるだろうか。年末に特番も組まれる日本プロ野球界の「戦力外通告」とは、少し意味合いが異なる。最近見られるようになった、戦力外通告を受けた選手との育成枠での再契約、が最も近いスタイルか。

 指名を受けた選手はウエーバーにかけられ、獲得へ手を挙げる球団が現れれば、そこからトレード交渉に移る。交換相手を要求せず、金銭や無償トレードとなることも多い。手を挙げる球団がなかったり、トレード交渉がまとまらない場合は、10日以内に傘下マイナー行きとなるか、自由契約としてFAとなるかを決める。ドラフトを経て入団した選手はメジャーで実働5年以上なければマイナー行きを拒否できないが、藤川のように国際FAで移籍してきた選手の場合は拒否できる条項を持つケースがほとんだ。

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