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1割打者4人? 怪打線で首位を独走するアストロズの勝因

混戦が予想されたアリーグ西地区だが、予想を裏切りアストロズが首位を独走している。特に目を引くのが、1割打者が4人も並ぶMLB最低打率打線。これだけ不安定な打線を抱えていかにしてリーグ首位に立っているのだろうか?

2015/05/15

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好調を維持するために必要なことはたくさんある

 昨年開花したダラス・カイコは今季もエースとして4勝0敗、防御率1.37と抜群の投球でチームを引っ張っている。彼と2番手のコリン・マクヒュー以外の先発投手陣に不安は残るもののブルペンは文字通り鉄壁。クローザーのルーク・グレガーソン筆頭にトニー・シップ、ウィル・ハリス、パット・ニシェックらの奮投がなければ今の位置にはいられなかっただろう。

 こうしたアストロズの特徴が顕著に表れたのが現地13日のジャイアンツ戦。序盤にリードを奪われるもリリーフ4投手が追加点を許さず4イニングを無得点、それに打線が奮起し2点差を3本のソロ本塁打で逆転するという展開は、まさに今のアストロズの強みを存分に見せつけるものだった。この試合で復帰した4番打者のスプリンガーも「グラウンドに戻ってきてこいつらと一緒に戦えるのは素晴らしいことだ」と語りチームにはケミストリーも生まれ始めている。

 一方で高すぎる三振率や先発3番手以降のコマ不足もありアストロズの好調がこのまま続くという見方は現地では少ない。アストロズがこの調子で走っていくためには打線の復調に加えて優秀な先発3番手、夏場の戦力補強、MLBの若手トップ3とされるカルロス・コレア遊撃手や若き剛腕ランス・マッカラーズ投手の活躍など、不可欠となるものは多い。

Regardless of what others think, the Astros believe in themselves. They believe there’s plenty of talent — and more on the way — to keep going.
他の人がどう考えようと、アストロズの選手たちは彼ら自身を信じている。彼らはこのまま戦い続けるだけのたくさんの才能―その多くは未だ発展途上―があると信じている。

 アストロズ王朝復活の第一歩となるのか、それとも春の珍事として終息してしまうのかこれからのアストロズにも注目していきたい。

出典:Astros thrilled game-changer Springer is back by Richard Justice in MLB.com on May.14 2015

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