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15年目のイチロー「僕はただ、野球がしたいだけ」 3000本安打は今は意識せず

5月7日木曜日。サンフランシスコ・ジャイアンツ戦の試合前に行われた式典で、イチローの現チームメイトで去年ジャイアンツにいたマイケル・モースにワールドシリーズのチャンピオンリングが与えられた。AT&Tパーク。実はイチロー、まだここでメジャー公式戦をしたことがなかった。しかし、イチローにとってもこの球場には忘れられない思い出がある。

2015/05/11

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イチロー0507

オールスター戦の歴史を塗り替えたあの一打

 海に面したこのジャイアンツの本拠地は、2007年のオールスター戦で、イチローが前代未聞の「夏の祭典ランニングホームラン」を打ったスタジアムであり、これを含め3打数3安打2打点を挙げてMVPを受賞、そしてアメリカンリーグを5対4の勝利に導いた、あの思い出深い球場である。

 あの夜イチローの放った打球は右中間のフェンスに直撃。ちょうど壁のつなぎ目の、特異的な角度のスポットに当たり全く予期できぬ方向に転がっていった。その球を追いかけていた野手がナショナルリーグのライトを守っていたケン・グリフィー・ジュニア。そう、イチローがメジャーデビューする以前からシアトル・マリナーズで多くのファンに愛されていた名選手である。ボールが内野に戻って来る頃にはイチローはすでにホームを踏んでいた。

 しかし、オールスターの歴史を塗り替えたこのホームランの瞬間について、イチローは少し意外な思い出を語る。「あのとき、まず覚えている感覚は、『え、今の打球、フェンス越えなかったの?』ということです。びっくりしました」と USA Today Sportsのインタビューにイチローは答えた。投手に有利なこのボールパークで、同じような不満を持っている打者は多い。「結局そのおかげで貴重な思い出ができたのですが、あの手ごたえでフェンスを越えなかったのには驚きました」

The trip around the bases was not the breeze it might have seemed for the speedy outfielder, who has 489 career steals. A game or two before heading to San Francisco, Suzuki had fouled a ball off his right foot, and it was still painful.
“I was kind of hurting,” he recalled through interpreter Allen Turner, “so when I hit that ball, I didn’t really want to run.”
ダイヤモンドをあっという間に駆け抜けたイチロー。しかし489もの盗塁を決めているこの俊足走者にとって、あのランニングホームランは決して簡単なことではなかったのである。オールスターの直前に、自らの打球がファールになって右足を直撃し、当日もまだ痛みを感じていたからである。「ちょっと痛かったですねえ」と、あの瞬間を思い出しながら、通訳のアレン・ターナー氏を介してイチローは語った。「だからオールスターであれを打ったとき、実はあんまり走りたくなかったんです」

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