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1勝あたりの年俸コスト5倍の違いも 一長一短なMLB巨額契約【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、MLBの高額契約についてだ。

2015/02/23

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St. Louis Cardinals vs Los Angeles Dodgers, 2014 National League Division Series

巨額契約が続出する理由

 MLBもキャンプがスタート。いよいよ球春到来だ。
 MLBの経営者たちがキャンプで一番気になるのは「大型契約をした選手が、けがや故障をせず、シーズンを迎えられるか」ではないだろうか。
 MLBでは、NPBの常識では考えられない巨額の年俸を得ている選手がたくさんいる。

 昨シーズンの現役選手の年俸ランキング20傑。簡単な成績をつけた。WARは、交代可能な普通の選手に比べてどれだけ勝さっているかの数値。MLB選手の総合指標として非常に重視されている。3を超えれば一流選手、6を超えればMVP級とされる。

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 2600万ドルと言えば、最近の為替レートでは30億円にもなる。今季のNPB各球団の年俸総額の平均近くに値する。
 つまり一人で、NPBの1球団分、約70人の年俸と同じくらい貰っている選手がいるのだ。しかしWARを見れば、年俸に見合う活躍をしている選手は少ないことがわかる。

 1位のザック・グレインキは、エースにふさわしい活躍だが、続くフィリーズの二人は故障もあって、十分に働いているとは言いがたい。
 4位タイのロビンソン・カノは素晴らしい働きをした一方、フィルダーは故障でシーズ昨シーズンを棒に振った。
 ヤンキースの田中将大は、2000万ドルプレイヤーでは最年少だ。

 MLBでは、年俸と現時点での実力は、必ずしも見合っていないことがわかる。なぜこのようなことが起こるのだろうか?

 MLBの選手は昇格してから6年間はFA権がない。この間に実績を挙げた選手はFA権の取得とともに、巨額の複数年契約を結ぶのだ。
 このランキングに載っている選手の大部分は、最初の複数年契約期間に成績を上げて、さらなる大型契約を獲得した選手だ。
 しかしながら、ほとんどの場合、それはその選手のピークの時期と重なる。大型契約を獲得してからは「下り坂」という選手が多いのだ。

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