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「もう特別扱いはしない」ヤンキースが、A-Rodの謝罪面談の申し出を拒否した理由

ヤンキースはアレックス・ロドリゲスからの一連の薬物事件に関する謝罪面談の申し出を拒否した。そこには、2年連続でプレーオフを逃した球団の政治判断も作用していたように思える。

2015/01/27

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New York Yankees v Detroit Tigers - Game Four

ヤンキースの意図はどこに?

 1年間の出場停止処分が明けたアレックス・ロドリゲス。自らの戦列復帰による軋轢の緩和を狙ってか、MLB機構とヤンキースに謝罪面談を申し出た。しかし、MLBはこれを受け入れたものの、球団側は却下したようだ。そこには、ヤンキースの感情的なわだかまりを超えた政治判断も垣間見える。1月25日付け『ニューヨーク・デイリー・ニューズ』はこう伝えている。

The disgraced superstar offered to meet face-to-face with team executives to apologize for his role in the Biogenesis scandal and clear the air before players report to Tampa next month, the Daily News has learned, but the Yankee brass declined the invitation, telling Rodriguez, ‘We’ll see you in spring training.’
地に落ちた元スーパースターはヤンキースの球団幹部に膝を突き合わせた面会を申し出た。来月からのスプリングトレーニングに入る前に、バイオジェネシス事件での顛末を謝罪し、わだかまりを取り除いておこうというものだ。しかし『ニューヨーク・デイリー・ニューズ』が把握したところ、ヤンキースの幹部はこの申し出を断っている。「キャンプで会えば良い」ということだ。

 実はアレックス・ロドリゲスは、先週水曜日にマンハッタンのMLB本部を訪れ、ロブ・マンフレッド新コミッショナーに会っている。これはスタンドプレーだろう。

 フロリダのアンチアイジング・クリニックの経営者アンソニー・ボッシュから、多くのアスリートが禁止薬物を購入したとされる2013年のバイオジェネシス・スキャンダルでは、12名のメジャーリーガーが出場停止処分を受けた。
 しかし、最も重い211試合の処分を宣告されたアレックス・ロドリゲスだけはこれを不服とし提訴した。MLBと選手組合が共同で起用した調停人フレデリック・ホロウィッツの裁定は162試合の処分というもので、最終的にはアレックス・ロドリゲスはこれを受け入れ昨シーズンを丸ごと欠場したのだが、そこに至るまでは激しいバトルがあった。

 特にシーズン終了の11年11月から裁定受け入れが決まる14年2月までは、アレックス・ロドリゲスのMLB、ヤンキースとの関係は最悪だった。ある聴聞会では、MLBが出席していないことに腹を立てて激昂し、騒ぎ立てるという一幕もあった。

 アレックス・ロドリゲスは最終的には1年間の出場停止処分に服した。晴れて復帰するにあたり、自らのイメージ戦略上「いまだにMLBに楯突く男」という印象は拭い去るべきとの判断からの謝罪面談を設定したのだろう。

 この謝罪戦略は二段構えになっていた。
 対MLBと対ヤンキースである。

 しかし、ヤンキースは冒頭記した通りこのオファーを却下した。これを日本人的に「アタマを下げようとしている者を受け入れないなんて」と解釈すると、ヤンキースの真意を読み誤ってしまう。
 ヤンキースの対応に込められたメッセージは、「もう特別扱いはしないぞ」ということだ。

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