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疑惑により大記録を達成した選手が、殿堂入りできず。MLBに求められる〝評価基準〟【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、MLBの野球殿堂に関してだ。

2015/01/19

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悲喜こもごもの投票結果

 毎年1月は日米ともに「野球殿堂入り発表」の季節である。
 NPBは23日に発表される。MLBは6日、ランディ・ジョンソン、ペドロ・マルチネス、ジョン・スモルツ、クレイグ・ビジオの4人の殿堂入りを発表した。

 MLB野球殿堂は英語でHall of Fame。略称はHOF。1939年以来76年の歴史を有する。
 MLBなどで顕著な活躍をした選手、監督、コーチ、審判、そして野球の発展に寄与した人物を選出し、功績をたたえるものだ。
 選出基準は二つある。一つは全米野球記者協会(BBWAA)に所属する記者の投票によって選出されるもの。もう一つは主にBBWAAで選出されなかった人物を対象として、専門家からなるベテランズ委員会によって選出されるものだ。先ごろ発表されたのは、BBWAAで選出された選手たちだ。

 BBWAAでの選出には毎年、悲喜こもごものドラマがある。
 過去5年間のBBWAAでの投票結果を見てみよう。

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 毎年、引退後5年を経過した選手の中からBBWAAが候補者を選出する。その候補とそれまでの候補者の中から殿堂入り選手を選出する。
 BBWAAの有権者=記者は、最大10人までの候補者に投票することができる。得票率75%以上で殿堂入りだ。それ以下だと翌年に先送りとなる。

 ただし得票率が5%に満たない候補はその年で落選が決まる。また10年経過して選出基準に満たない場合は、時間切れで落選となる。あとはベテランズ委員会での選出に希望をつなぐこととなる。
 実は昨年まで年限は15年だったが、今年から10年になった。救済措置として今年の時点で10年以上経過している候補は、15年目まで選出対象となる。

 誰もが認める大選手は、候補になって1年目で選出されることが多い。今年のランディ・ジョンソン、ペドロ・マルチネス、ジョン・スモルツも一発当選だった。
 成績的にそのレベルに達していない選手は、毎年、候補として選挙結果に一喜一憂することになる。

 80年代のヤンキースのスター選手であり、今はドジャーズの監督をしているドン・マッティングリーは、今年、ついに選出されることなく15年目を迎えた。さぞやがっかりしていることだろう。
 中には毎年得票率を上げる選手もいる。野茂英雄の女房役として知られた強打の捕手、マイク・ピアッツァは1年目57.8%、2年目62.2%、3年目69.9%とじりじりと数字を挙げている。現役時代の実績で評価されるのだから、引退後に数字が変化するのはおかしい気もするが、選手の歴史的評価は毎年変動する。また記者の顔ぶれも入れ替わるからこういうことが起こるのだろう。
 殿堂入りは選手にとって最高の栄誉だから、政治家のようなロビー活動をする候補もいるようだ。

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