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【MLB】WBC参加表明のアストロズ・青木宣親。世界一連覇を知るチーム最年長が侍ジャパンにもたらすメリット

NPBは12月21日に青木の侍ジャパン入りを発表した。

2016/12/25

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国際大会の真剣勝負は実戦感覚を養う上でもプラス

 勇気ある英断だ。アストロズ・青木宣親が来年3月開催の第4回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に参加することが決まった。NPB(日本プロ野球機構)が12月21日に青木の侍ジャパン入りを発表。日本人メジャーリーガーの参加が危ぶまれていた中、いち早く青木は己の愛国心とともに行動を見せた。

 NPBの正式発表から約4時間後の当日夕方、かつて慣れ親しんだ古巣の本拠地・神宮球場に隣接するヤクルトのクラブハウスで記者会見を開くと集まった多くの報道陣を通じて日本代表への熱き思いを雄弁に語った。各メディアで大きく取り上げられた朗報を見聞きし、青木の「潔さ」を感じ取った人はきっと多かっただろう。

 普通に考えれば、参加は難しいはずだった。今オフはマリナーズからアストロズへの移籍が決まったばかり。来年2月下旬から始まる新天地のスプリングトレーニングに参加し、新しい首脳陣やスタッフ、チームメイトとコミュニケーションを取りながら信頼を得たいところだ。しかもアストロズの外野陣は屈強なメンバーが揃っており、自身のレギュラー確保は現状で保証されていない。

 それでも青木は水面下でオファーを受け続けていた侍ジャパンのメンバー入りを快諾した。いくら球数制限があるとはいえ大会での登板過多によって後の公式戦で肩などに故障の危険性が生じてくる投手と違い、野手にはそのリスクが比較的少ない。そして逆の考え方として公式戦を前にプレシーズンゲーム(オープン戦)ではなく〝真剣勝負〟のWBCで緊迫感のある負けられない試合を多くこなすことによって、よりリアルな実戦感覚を養えるというメリットもある。それらの点を総合的に判断し、アストロズも青木のWBC参加にゴーサインを出した模様だ。

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