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【MLB】ダルビッシュ「自分に自信を持たせてくれる存在」。攻守で支える、新たな相棒ルクロイ

トレード期限終了間近にテキサス・レンジャースに加入したジョナサン・ルクロイについて『ダラス・モーニングニュース』が特集を組んだ。攻守両面でダルビッシュに大きな影響を及ぼしていることが報じられている。

2016/08/20

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シンプルに考えるルクロイの試合運び

 ルクロイはダルビッシュの投球にも大きな影響をもたらし、変化球だけに頼るのではなく2種類のファストボールにも自信を持たせていると、グラント記者は分析する。

 マーティン・ペレスもチェンジアップを頻繁に織り交ぜるスタイルに戻ったとも評価している。それぞれの投手が得意とする球をしっかり引き出すことができており、ルクロイも自分の考えを述べている。

“Simplification is the most important of the game for me, This is simple: Use your strengths as best as you can. I’m a big fan of the KISS method — Keep It Simple, Stupid. There is no reason to fix something that isn’t broken. Don’t try to be too tricky. Just let your ability to do the work.”
「試合で一番重要なのはシンプルに考えること。とても簡単なことだ。自分の長所を最大限に発揮する。私はKISSメソッドの大ファンである。Keep It Simple, Stupid(シンプルに考えろ、愚か者)。壊れていないものを修理する理由はない。巧妙になりすぎてもいけない。自分の能力に身を任せれば良い」

 8月17日のオークランド・アスレチックス戦でもダルビッシュの投球の中では、随所でルクロイのシンプルな考えが見て取れた。変化球を使って相手の裏をかく投球ではなく、ツーシームとフォーシームを使ってカウントを組み立てた。相手打線が早めにファストボールに当ててくるようになれば、バットスピードを緩めるために変化球を増やした。その目的が果たされれば、再びファストボールを使い始める。

 グラント記者はダルビッシュの強みをこう綴っている。

Darvish’s slider is exceptional, but so are his two- and four-seam fastballs and his cutter. He commands them. When he leads with them, the strikeouts go up and the walks come down.
「ダルビッシュのスライダーは特別だが、彼のツーシーム、フォーシームそしてカットボールも同様に優れている。それぞれの球種を制球できている。それらの球を最初に使っているときは奪三振数が増え、与四球が減る」

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