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MLBは「足の時代」到来の予感。驚異的な走塁を見せる若き韋駄天たち【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。第23回目は、MLBの野球を変える「若き韋駄天男」についてだ。

2014/12/01

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MLBも野球の中身が変化している

 これまでMLBと言えば、巨大な選手が本塁打をスタンドに放り込むイメージが強かった。NPBに比べてはるかにパワフルで、試合展開もダイナミックだった。

 しかし、そうした動きが少しずつ変化しつつある。
 ここ数年、MLBは「打高投低」から「投高打低」へと推移しつつある。

 MLB全球団で防御率は2013年の4.17から4.07へ。打率は.253から.251へ。特に総本塁打数は4661本から4186本へ激減している。

 その考察は今後行うが、こうした野球のバランスシートが変化する中、MLBの球団の中には戦術、戦略を変化しつつある球団が出てきた。

 端的に言えば「足」を使うチームが増えてきたのだ。
 MLB30球団の「足」の活用状況を見てみよう。「企図数/試合」は盗塁企図数(盗塁+盗塁死)を試合数で割った数値だ。チームの勝星順で、グレー地はポストシーズンに進出できなかった球団だ。

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 オリオールズのように「大鑑巨砲主義」のチームも依然あるが、中に1試合に1個以上走っている2チームがポストシーズンに進出している。
 一つはナリーグ西地区のロサンゼルス・ドジャース、もう一つはアリーグ中地区のカンザスシティ・ロイヤルズだ。

 今年のロイヤルズの戦い方は印象的だった。

 2番打者として渋い働きをした青木宣親。しかしロイヤルズのネッド・ヨスト監督は、中盤以降に青木が出塁すると代走にジャロッド・ダイソンを送った。日本のファンにしてみれば「青木はNPBで盗塁王(2006年)を取っているのに」という不満もあるが、ダイソンは足のスペシャリスト、俊足に加え走塁術も優れている。二塁をかなり高い確率で陥れた。
 また、ロイヤルズはポストシーズンではMLBでまだ11試合しか出場していなかった俊足のテレンス・ゴアをロースターに入れ、大事なところで代走に起用。ゴアは6試合で3盗塁(盗塁死なし)、2得点を挙げた。

 こういう形で「足」を積極的に戦略に取り入れるチームが目立った。投高打低の中で、オフェンス面での革新が進んだのだ。

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