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【MLB】ダルビッシュ有、復帰登板で目を引いた球速アップ。リハビリ期間中の肉体改造で進化

ダルビッシュが28日に本拠地でのパイレーツ戦に先発。5回3安打1失点で復帰登板で今季初勝利を飾った。

2016/05/31

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力強さが戻ったストレート

 ダルビッシュがメジャーに帰ってきた。28日に本拠地でのパイレーツ戦に先発。5回3安打1失点で、復帰登板を白星で飾ってみせた。

「無事メジャーに復帰できました!支えてくれた皆様に感謝申し上げます」と自らツイートし、関係各所へ向け感謝の思いを告げた。

 術明け初戦のため、85~90球の球数制限が設けられていた。5回で81球に達し、首脳陣からストップがかかった格好。その中で最も目を引いたのは球速アップに他ならない。

 最速は98マイル(約158km)を3球投じた。97マイル(約156km)も4球。高速シンカーを含めた速球系の平均球速は、米記録サイト大手ファングラフスによると93.9マイル(約151km)だった。

 ダルビッシュのメジャー移籍後の速球系の平均球速は、同サイトによれば12年が92.6マイル(約148.99km)、13年が92.9マイル(約149.47km)、14年が92.5マイル(約148.83km)となっている。

 手術前最後のシーズンだった14年は、右肘の靱帯に生じていた異常が影響し、球速は最も遅くなっていた。

 そこと比較すれば、格段にスピードも、力強さも増して帰ってきた。

「例えば同じ球速の球でも、全力で投げてその数字と、余力を残して投げてその数字が出るのでは、意味合いが違う」

 ダルビッシュはキャンプ中から、このような発言を繰り返してきた。手術で右肘の靱帯の状態をクリーンにした上で、リハビリ期間中の肉体改造で最大出力を上げた。

 自動車に例えるなら、軽自動車が高速道でアクセル全開で100km以上の走行を続ければ、エンジンに負担がかかりダメージは大きい。それが、フェラーリがアクセル抑え目で100km走行を続けても、エンジン機関への負荷はほとんどかからない。右腕の指摘はその差を指している。

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