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ドジャース前田、「投げ切る」から「試合を作る」へ。意識変化で投球の精度が向上【小宮山悟の眼】

ロサンゼルスドジャースの前田健太が、メジャーリーガーとしてのキャリアを、「これは以上ない」と言っていいほど、順調にスタートさせた。

2016/05/08

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開幕から数試合で自分の地位を築き、ファンの支持も得た

 日本人先発投手がメジャーリーグの舞台で長らく活躍する上で、キャリアの滑り出しは非常に重要なポイントになってくる。本来の力を発揮できず、一旦「先発失格」のレッテルを張られてしまうと、その評価を覆すのは簡単なことではない。マイナーを含め、球団内にライバルとなる先発候補は多数在籍している。即戦力として加入しながら、戦力構想から外れてしまった投手に、そうそうチャンスは巡ってこない。それがメジャーリーグという世界だ。

 そういう意味では、開幕からわずか数試合で、「先発としての能力を備えた投手」という地位をチーム内で、さらに言えばリーグ内で築けたことの意味は大きいだろう。

 そして何より、熱烈なドジャースファンの支持を得たことが心強い。敵地デビュー戦で、いきなりメジャー初勝利。しかも、自らの本塁打のおまけつき。そして、本拠地デビュー戦でも完璧な投球で2勝目。さらに、ドジャースの永遠のライバルであるサンフランシスコ・ジャイアンツ戦で3勝目。これで完全にファンの心を掴んだ。

 現地では、野茂英雄が巻き起こしたNOMO旋風以来の盛り上がりを見せているという。きっとマエケン体操も、さらに浸透していくだろう。マエケンフィーバーは、今後も続くと思う。

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