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【アメリカの眼】前田健太の安定したフォームと制球力の高さは「日本式投球練習の賜物」

前田健太がブルペンセッションで見せた制球力にドジャース首脳陣も唸った。『マイアミ・ヘラルド』紙は「日本式の多くの球数をこなす投球練習の賜物」と評価している。

2016/02/23

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ドジャース首脳陣も絶賛

 21日(日)午前10時過ぎに前田が投球練習を始めると、「彼のことを詳しく知りたいんだ」と語る編成最高責任者のアンドリュー・フリードマンも現れ、数十人の日本メディアが集まった。そこで前田はツーシームを中心にスライダー、チェンジアップを織り交ぜ39球を投げた。リック・ハニーカット投手コーチは前田を絶賛している。
 
“Mechanically, he’s very solid,” Honeycutt said. “Able to move the ball, control the baseball, make the ball do different things. He’s actually a good hitter. He’s an athlete.”
「フォームはすごく安定している」と、ハニーカットは語る。「ボールはよく動くし制球も良い。投手としての働きだけではない。実際、打撃も良いんだ。彼こそアスリートだね」
 
 受けた捕手のヤスマミ・グランダルは「焦らずゆっくりと投げていたよ」と語っている。
 日本人投手のボールを受けるのは初めてだったが、簡単なコミュニケーションは取れており、前田をリードしていくことに不安はないとしている。
 
 前田は20歳になる前の2008年4月5日にデビューし、その後の8年間で1509.2回を投げている。その間メジャーでそれ以上のイニング数を投げているのは13人しかいない。
 
The Japanese baseball system also prizes endurance, with pitchers making countless throws between innings and between games. The system has produced a mechanical marvel in Maeda, a man capable of repeating his delivery with ease and fielding his position with style.
日本式の野球では耐久性が重んじられる。投手は、イニング間も登板間も多くの投球をこなす。この慣習のおかげで前田は驚くべき安定したフォームを手に入れた。乱れのないフォームを容易に繰り返し、華麗な守備態勢を取ることができるのだ。
 
 ハニーカットはこう語っている。「彼が今まで何をやってきたかは知っているよ。(多くの投球回、タマ数をこなしてきたことに懸念はあるが)過去を変えることはできない。今から彼がやることに対してサポートするのが私の役目だ」
 
出典:“Kenta Maeda attract Dodgers brass to bullpen session at camp”@ The Miami Herald by Andy McCullough in Feb. 21st 2016

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