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【MLB】田澤純一とレッドソックス「主張する年俸額にかい離も、歩み寄りは時間の問題」

田澤

2016/01/20

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年俸調停とは?

 1月15日、年俸調停を申請しているレッドソックスと田澤純一は、ともに今季の希望金額を調停委員会に提出した。前者は270万ドルで後者は415万ドルとその隔たりは小さくない。しかし、『SBネーション』のレッドソックスブログである『オーバー・ザ・モンスター』は、他の多くの調停申請ケース同様に、21日から始まる公聴会寸前に両者は折り合うだろうと記している。

 まず年俸調停の概要は以下の通りだ。
 メジャーでは在籍6年でFAとなるが、原則として年数が3年を超えた選手は調停を申請する権利を得る。金銭交渉に関する価値観が日本とは違うこともあり申請者は多く、今年は156人だ。しかし、そのほとんどのケースにおいて第三者による公聴会前に労使は妥協し合って契約締結となる。日本の年俸調停とは異なり、調停委員会は「間を取る」裁定を下さずどちらの主張がより正当かシロクロはっきり付けるからだ。最終的に調停に委ねるのは労使ともにリスクがあるため、なるべくそれを避けようという力学が働くのだ。

 この記事では、調停者が労使どちらの主張がより正当かを判断する基準としての「40/60/80%ルール」なるものを紹介している。

Honestly, it’s hard to understand Tazawa’s position on this one. Going by the typical 40/60/80 arbitration rule-of-thumb, Tazawa should be in line for a salary about a third again as large as his last, which came in at $2.25 million. That would put him at exactly $3 million, making Boston’s offer perhaps slightly low, but there’s more to it than that.
率直に言って、田澤の立ち位置を理解するのは難しい。年俸調停における「40/60/80%ルール」に従うなら、昨季年俸が225万ドルだった田澤は今回も同様に「3年目」基準が適用される。それで計算するとちょうど300万ドルとなり、球団側の提示はやや低いということになる。しかし田澤の場合、他にも考慮すべき点がある。

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