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【MLB】田中、ストレート系球種の被打率は3割、被長打率は6割超。被弾減少のカギはリリースポイントに?

ヤンキースの田中将大はの2016年の課題は、被本塁打数をいかに減らすかだ。その原因について、アメリカでは田中のリリースポイントの位置に問題があるのではという意見もある。

2016/01/05

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スプリット・スライダー主流の組み立ても限界に

 ヤンキースの田中将大は、常にヒジの状態が不安視される。それとともに挙げられるのが被本塁打の多さだ。『SBネーション』の「ピンストライプ・アレー」のニクヒル・チャターヴェディ記者がその原因と対策について興味深い提言をしている。
 
Masahiro Tanaka had a lingering problem with home runs last year, due mainly to hitters’ success against his four seam and two seam fastballs.
昨季、田中将大につきまとった問題は被弾の多さだった。そして、打たれたのはフォーシームとツーシームの速球が多かった。
 
 その傾向の象徴が、アストロズとのワイルドカード・ゲームだった。好投を続けていたが、ソロ本塁打を2本献上した。それがヤンキースにとって致命傷となり地区シリーズ進出の夢を断たれたのだ。
 
 記事では、「田中の一発病の元凶は、速球とシンカー(fastball and sinker) だ」としている。アメリカでは「ツーシーム」と「シンカー」はしばしば同一の球種として捉えられる。したがって、ここでの”fastball and sinker”とは、「フォーシームファストボールとツーシームファストボール」と解釈すべきだろう。
 また、シンクタンクの「ブルックス・ベースボール」のデータを引用し、これらの球種に関しては昨季、被打率は3割、被長打率は6割を超えていること、ツーシームとフォーシームでの被本塁打は合計で17本(その他の球種では10本)に達していることを紹介している。
 
 賢明な田中はフォーシームとツーシームは3番目、4番目の球種とし、スプリットやスライダーを多用している。しかし、多くの球数を投げねばならない先発投手にとって、フォーシームとツーシームを全投球の32%しか投げないような組み立てを継続するのは難しいだろうと指摘している。

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