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イチローが守ったライトに入る可能性も? マリナーズ、次の補強ターゲットは青木宣親

オズーナのトレード交渉が低調に終わったマリナーズの新たなターゲットとして、青木の名前があがっている。脳しんとうの後遺症は懸念されているが、出塁能力の高い外野手はチームの補強ポイントの一つとなっている。

2015/12/02

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懸念事項は脳しんとうの後遺症

 今オフの最優先事項の一つに外野手の獲得があげられていたマリナーズ。
 オフに入りFAのフランクリン・グティエレスと再契約、トレードでレオニス・マーティンを獲得し数は揃えたものの、いずれもフルシーズンレギュラーを任せるのは荷が重い。マリナーズではマーリンズの若手スター外野手であるマーセル・オズーナの獲得を目指してきたが、タイワン・ウォーカーを交換要員として希望したために交渉が頓挫。新たな外野手候補として青木に白羽の矢が立ったという。
 
 昨年は得点数13位に終わったマリナーズ。しかし本塁打王のネルソン・クルーズを中心に中軸には好選手が並ぶ。青木の加入でテーブルセッター役ができれば得点数は大きく上がるだろう。
 
 これまでに見せてきた出塁能力の高さが評価される一方で、青木の来季には懸念材料も多い。何よりも頭部死球による脳しんとうの後遺症だ。
 
Concern over his recovery likely played a role in San Francisco’s decision not to exercise a $5.5 million option for next season. The Giants’ decision, announced Nov. 4, turned Aoki into a free agent.
青木の回復状況に対する懸念は、サンフランシスコ・ジャイアンツが青木の来季オプション(550万ドル)を破棄する決定をするときにたぶん一役買っただろう。ジャイアンツの決定により青木は11月4日にフリーエージェントとなった。
 
 開幕から好調でオールスター選出の可能性もあった青木は、6月20日のドジャース戦での死球により骨折が判明、復帰後の8月9日にはカブスのジェイク・アリエッタから頭部に死球を受け、脳しんとうDL入りとなった。
 一時は復帰したものの低調、9月3日にシーズン終了となった。ジャイアンツはオプション破棄時に「脳しんとうの後遺症はない」と発表したものの、各球団が懸念を示すのは当然だろう。
 
 マリナーズはオズーナの獲得を諦めておらず、青木とオズーナの両獲りを検討しているとも噂されている。外野手の補強状況次第では、青木がかつてのイチローの定位置であるライトを守る展開もありえそうだ。
 
 就任直後から積極的な動きを見せているディポート新GMの次の決断に注目したい。
 
出典:Mariners showing interest in free-agent outfielder Nori Aoki by BOB DUTTON in THE NEWS TRIBUNE on Nov.30

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