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【MLB】エース田中の穴は元サイ・ヤング受賞投手。代役活躍が象徴、ヤンキースのしぶとさ

田中将大が右太もも裏の故障で、次回先発を回避することになった。ヤンキースがワイルドカードに回った場合、運命を託すべきは田中よりもこのところ好調のC.C.サバシアだという声も上がり始めた。

2015/09/22

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エースの穴は、C.C.サバシアが埋める

 確かに、主砲のマーク・テシェーラの故障の穴は新人のグレッグ・バードが埋め、先発ローテーションではネイサン・イオバルディが離脱してもルイス・セベリーノの台頭がある。

 内野手のスティーブン・ドリューはシーズンを通じて不調に喘いでいるが、ダスティン・アクリーが予想外の活躍を見せている。

 そして、田中のヤンキースのエースとしての存在を引き継げるのが、C.C.サバシアだという。

Judging by his performance in Sunday night’s series finale against the Mets, recent Yankees history may repeat itself once again.
日曜夜のメッツとのシリーズ最終戦での投球内容から判断する限り、ここ最近のヤンキースの歴史がまた繰り返されることかもしれない。

 この日、サバシアは初回にいきなり連続二塁打を浴び1点を献上したが、そこからは立ち直り、最終的には6回5安打1失点でチームの11対2の勝利に貢献。自身も7月8日以来の5勝目(9敗)を挙げた。今季はそれでも防御率は4.80で、3年連続19勝以上(09-11年)の面影はもはやない。

 しかし、これで2試合連続のクオリティスタートを見せた。07年にはサイ・ヤングを受賞し、もともと実績があるだけに、最終局面を迎えたペナントレースとポストシーズンでは頼りになるかもしれない。

 ジラルディが語っているように「田中の登板スキップは一度」で済むのかどうかは不透明だが、次回登板がいつになるにせよヤンキースは田中の休養と調整の照準を、10月6日のワイルドカードゲームでの先発に合わせる見方が大半だ。

 しかし、違う見方もあるようだ。前述の『ニューヨーク・タイムズ』のウォールドスタインはこう述べている。

If Sabathia continues to pitch as he did 10 years ago, perhaps there will be a temptation to give him the ball in that circumstance instead.
もし、サバシアがこれからも10年前の全盛期を思わせるような投球を続けるなら、この状況下では(田中の)代わりに彼に(ワイルドカードゲームの)先発を託せとの声が高まるだろう。

出典:”Muscle strain will keep Masahiro Tanaka from making a key start in Toronto”@ The New York Times by David Waldstein in Sep. 20th 2015
“Brace yourself: CC Sabathia is back”@ ESPN by Wallace Matthews in Sep 21st 2015

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