ベースボールチャンネル http://www.baseballchannel.jp ja データやコラム、多角的な視点で野球の魅力を発信! Copyright © 2017 kanzen Ltd. All Right Reserved. Wed, 18 Jan 2017 19:23:16 +0900 ベースボールチャンネル(BaseBall Channel) http://www.baseballchannel.jp sports MLB,NPB,sports,ウォーレン・クロマティ,ジャパン・サムライ・ベアーズ,スポーツ,メジャーリーグ,読売ジャイアンツ http://www.baseballchannel.jp/npb/26398/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26398/ Wed, 18 Jan 2017 11:00:38 +0900 Wed, 18 Jan 2017 19:23:16 +0900 元巨人・クロマティが率いた流浪のサムライ球団――「荒れ狂う指揮官、押し黙る選手」【『サムライ・ベアーズ』の戦い#1】
阿佐智

無様なプレーの連発に荒れ狂う指揮官

 あれはもう10年以上前のことになる。

「Fuck!,Shit!」

 薄暗いベンチで罵声を浴びせるユニフォーム姿の男。その罵声は、フィールドの選手に向けられていた。タテの関係の弱いアメリカではあまり目にすることのない風景。それもその場は、まがりなりにもプロ野球の試合の場だった。罵声を浴びせられたユニフォーム姿は、もともと大きくもないがたいをますます小さくかがめてベンチに戻る。その多くが「タテ」の関係になじめず海を渡ってきた彼らは、その場では受けるはずはないと思っていた仕打ちにますます萎縮し、ミスを連発する。

 長い試合を終えて乗り込むバスでは、連日の敗戦に荒れ狂う指揮官を前に選手たちはただただ押し黙っているだけだった。

 ある意味それも仕方がなかった。試合が始まるや否や、ベンチで荒れ狂う姿は、おおよそスキッパー(船長)とも呼ばれるプロ野球の指揮官のそれとはかけ離れたものであったが、フィールドでプレーする者の多くもまた、「プロ」と名乗るにはあまりに無様なプレーを連発していたのだから。

 このチームのトレーナーだった友広隆行はこう回想する。

「確かにひどかったですね。初めて見ましたよ。外野フライを本当にバンザイするなんて」

 当人は野球をプレーしたことはなかったが、メジャーリーグでも仕事をした経験のある彼の目にも、一緒にいる若い選手たちのプレーが「プロ未満」であることは疑いようがなかった。それもそのはず、彼らはファームチームを抱えるプロチームが12もあり、そのスカウトたちが全国を年中くまなく歩いている日本にあってプロ球団から見向きもされなかった者たちだったのだから。

 そしてそんな彼らを率いた指揮官が、メジャーリーグでポジションプレーヤーとして活躍しただけでなく、現役バリバリのまま来日し、史上最高の助っ人として名を馳せた名選手だった。

メジャーリーガーとして引退すれば悠々自適の生活

 ウォーレン・クロマティの名は、彼が日本を去って30年近く経った今でも、野球ファンの記憶に残っている。

 当時、メジャーでは出番のなくなった引退間近のベテランが余生を過ごすために来たのとは対照に、現役のレギュラーメジャーリーガーとして1984年に来日、野球人気を独り占めしていた読売ジャイアンツで主力として活躍した。

 ケガでシーズンを棒に振った年もあったが、日本での7シーズン、ずっと外野のポジションを守り続け、最後の年まで主力としてジャイアンツの3度の優勝に貢献した。そして、自ら退団した後は、メジャーに復帰し、その年1991年限りで現役を引退している。ある意味彼の野球人生は挫折知らずと言っていいかもしれない。

 しかし、現役を引退したあとの野球人生は思ったようにいかなかった。
 現役最後のシーズンをカンザスシティ・ロイヤルズで過ごしている。日本帰りの38歳のベテランにポジションを用意されることはなく、代打や時折指名打者としてスタメンに名を連ね、148打席に立って現役生活を終えた。打率は.313とベンチウォーマーにするにはもったいないほどだったが、彼にはもう十分だった。このシーズンでメジャー登録10年を満たしたのだから。「満たした」というのは、通算でこの期間メジャーのロースターに登録されれば、年金が満額もらえるのだ。

 結局、彼はメジャーリーガーのままフィールドを去った。現役時代の報酬と年金が日本とは比べ物にならないアメリカでは、名を馳せたメジャーリーガーは、悠々自適の生活をすることが多い。

 メジャーの指導者に現役時代さほど実績を残せなかった者が多いのは、そもそもメジャーのスーパースターがそういう仕事をやりたがらないからでもある。

 トップのメジャーリーグでさえ、3月のスプリングトレーニングから10月のワールドシリーズまで、半年以上も旅から旅への生活。そんなことより、彼らは目の前に積まれた札束を寿命が尽きるまでに使い切らねばならない。
 メジャーリーグはまだいい。監督ともなればその報酬もなかなかのものだから。しかし、マイナーリーグに至っては、よほど金に困っているか、よほど野球好きでないと指導者になろうという気にはなかなかならないだろう。

 私はかつて南部、アパラチア山脈の麓にあるルーキー級のマイナーチームを訪ねたことがある。そのリーグのシーズンは2カ月半ほど。そんなところで安月給でコーチや監督をしても、それだけでは生活はできないだろう。そのチームでピッチングコーチをしていた30代前半の若い男は、シーズンが終われば元の仕事、サンディエゴでの野球塾のコーチに戻るんだと言っていた。

 メジャーはおろか、その傘下のマイナーですらプレー経験のない、その男にとってメジャー傘下のファームチームでのコーチという肩書きは安月給を補ってあまりあるものだろう。彼がプロとしてプレーしていたのは独立リーグというプロ野球だった。メジャーリーグのドラフトに漏れた若者たちが自らの能力に見切りをつけることができず、プレーする小規模のプロ野球リーグである。

2005年発足した独立リーグの指揮官に就任

 クロマティが、現役引退から10年以上も経った2005年、監督として現場復帰したのは、この年に発足したゴールデン・ベースボール・リーグという独立リーグだった。「メジャーリーガーも参加」という触れ込みだったが、実際は彼らのメジャーでのキャリアは9月になってからベンチ枠が拡大される「セプテンバー・コールアップ」の時期にちょろっと出場の機会を与えられたという類のものがほとんどで、選手の大半は、マイナーでさえお払い箱になったベテランか、メジャーのスカウトに相手にされなかった若者だった。
 その新興リーグで日本人チームを立ち上げようという話が持ち上がったのは、少しでも衆目を集めようというリーグ当局の切実な願いからだったことは想像に難くない。パイオニアである野茂英雄のメジャーデビューから10年、それまで霧の向こうにあったアメリカ野球の輪郭が日本のファンにも選手たちにもかたちとなって現れた頃だった。これを商売にしようとする日本人が出てきても不思議はない。そういう人間たちが仕掛人となって、国会議員を務めたこともある売れっ子野球解説者の江本孟紀を担ぎ上げ、前年の秋から冬にかけて日本国内で数度のトライアウトを行い選手をかき集めて、春になってようやく頭数をそろえた。
 
 5月になってメジャーが去ったキャンプ施設でキャンプイン、10日ほどのそのキャンプでロースターを確定させ、3か月ほどのリーグ戦を行い9月頭には解散。そんな仕事をクロマティが引き受けたのは、野球への情熱というきれいごとだけで片づけられるものではないだろう。

 離婚も経験した彼にはとにかく金が必要だったのかもしれない。でないと、真夏のアリゾナやカリフォルニアを埃まみれになってバスで転戦するわけが説明できない。そんな生活を彼はメジャーに定着した1977年以来していなかった。23歳の若者だったクロマティも当時52歳。安モーテルの硬いベッドが心地良かろうはずはない。

 それに彼が率いたチームは、リーグのほかのどのチームよりも移動が多かった。トラベリング・チーム。本拠地を持たずにビジターゲームだけを消化するチームだった。それに、もうひとつ、彼のチームは決定的な点でほかのチームと違っていた。チームのメンバーのほぼ全員が日本人だったのだ。

 クロマティは日本球界を去る際、『さらばサムライ野球』という1冊の本を出している。その中には、彼がいかに日本という社会に溶け込めなかったかが記されている。仕事である野球では日本にアジャストしたというが、それだけだった。日本という空気には決してなじむことはなかった。

 そんな彼が、日本人の若者を率いてアメリカの大地で闘うことになった。
 チームには、ジャパン・サムライ・ベアーズという名がつけられた。

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sports NPB,スポーツ,ニュース,プロ野球,メンバー,北海道日本ハムファイターズ,斎藤佑樹,春季キャンプ http://www.baseballchannel.jp/npb/26393/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26393/ Tue, 17 Jan 2017 14:03:29 +0900 Tue, 17 Jan 2017 14:19:02 +0900 日本ハムが春季キャンプのメンバーを発表!斎藤佑樹も1軍スタート

 北海道日本ハムファイターズは17日、春季キャンプのメンバーを発表した。

 1軍メンバーは、大谷翔平、有原航平ら投手22人、捕手は大野奨太ら5人、内野手は中島卓也、杉谷拳士ら9人、外野手は西川遥輝、谷口雄也ら6人の合計42人だ。

 7年目の斎藤佑樹も、一軍スタートとなっている。昨季は11試合(先発としては3試合)に登板するも、白星を手にすることはなかった。今季から背番号が「1」に変わり、心機一転、結果を残すことができるだろうか。

 また、肩と体の強さに自信のあるドラフト2位・石井一成も、ルーキーで唯一の一軍メンバー入りとなった。自慢のフィールディングで開幕一軍を狙う。

 春季キャンプの日程は、1軍が2月1日~10日はアメリカのパドレス・ピオリアスポーツコンプレックス、2月12日~25日は名護市営球場で、2軍は2月1日~24日までかいぎんスタジアム国頭で行う。

 日程、メンバー分けは以下のとおり。

【1軍】
パドレス・ピオリアスポーツコンプレックス
2月1日(水)~10日(金)
休日:5日(日)

名護市営球場
2月12日(日)~25日(土)
休日:17日(金)、22日(水)

【2軍】
かいぎんスタジアム国頭
2月1日(水)~24日(金)
休日:6日(月)・10日(金)・15日(水)・20日(月)

【一軍】(ピオリア・名護市)
 
<監督・コーチ>
 
栗山英樹、吉井理人、黒木知宏、城石憲之、金子誠、高橋信二、白井一幸、川名慎一、厚澤和幸、中垣征一郎
 
<投手>(22人)
 
斎藤佑樹、大谷翔平、加藤貴之、ルイス・メンドーサ、有原航平、浦野博司、上原健太、井口和朋、鍵谷陽平、村田透、榎下陽大、高梨裕稔、エドウィン・エスコバー、白村明弘、田中豊樹、公文克彦、石川直也、立田将太、クリス・マーティン、屋宜照悟、吉田侑樹、上沢直之
 
<捕手>(5人)
 
近藤健介、清水優心、大野奨太、大嶋匠、石川亮
 
<内野手>(9人)
 
杉谷拳士、ブランドン・レアード、中島卓也、松本剛、渡邉諒、森本龍弥、石井一成、横尾俊健、太田賢吾
 
<外野手>(6人)
 
西川遥輝、岡大海、淺間大基、大田泰示、谷口雄也、岸里亮佑

 

【ファーム】(国頭村)
 
<監督・コーチ>
 
田中幸雄、伊藤剛、高橋憲幸、的場直樹、林孝哉、小田智之、岩井隆之、紺田敏正、島崎毅
 
<投手>(12人)
 
石井裕也、増井浩俊、武田久、谷元圭介、宮西尚生、新垣勇人、堀瑞輝、中村勝、高良一輝、瀬川隼郎、高山優希、玉井大翔
 
<捕手>(2人)
 
市川友也、郡拓也
 
<内野手>(7人)
 
田中賢介、飯山裕志、中田翔、大累進、平沼翔太、高濱祐仁、今井順之助
 
<外野手>(4人)
 
矢野謙次、森山恵佑、宇佐美塁大、姫野優也
 
※一軍とファームの選手は不定期に入れ替わる場合がございます。

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sports MLB,シアトル・マリナーズ,岩隈久志 http://www.baseballchannel.jp/mlb/26360/ http://www.baseballchannel.jp/mlb/26360/ Tue, 17 Jan 2017 08:00:24 +0900 Tue, 17 Jan 2017 08:00:24 +0900 【MLB】マリナーズ岩隈、“投手指標”クリアでチームの信頼獲得。36歳の今季も先発2番手へ
Getty Images

 シアトル・マリナーズの岩隈久志は、36歳となる今季も先発2番手としてローテーション入りすることが濃厚だ。

 昨季はチームトップの199回を投げ、フェリックス・ヘルナンデスの離脱中は事実上のエースとして活躍した。今季で36歳という高齢のみが懸念されているが、ローテーションの中心として機能することが期待されている。

 米サイト「Beyond the Box Score」では現地14日付で、cFIPというセイバーメトリクスの指標を用いて今季のマリナーズの先発候補を分析している。

 記事では、cFIPは最も成績を予測しやすい有用な投球指標としている。

 cFIPは、被本塁打、与四球、奪三振等を筆頭に、野手、審判、球場等の要素も盛り込んだ投手の総合指標である。95~105が平均とされ、70以下が非常に優秀、130以上は最悪という評価となる。

 70以下の選手は、アロルディス・チャップマン(36)、クレイトン・カーショウ(57)などが該当し、130以上の選手には前福岡ソフトバンクホークスのブラッド・ペニー(130)が該当している。

 以下は、記事で紹介されている今季のマリナーズの先発候補の昨季の勝敗数、イニング数、cFIPである。

フェリックス・ヘルナンデス 11勝8敗 153回1/3 cFIP 101
岩隈久志                           16勝12敗199回cFIP 102
ジェームズ・パクストン   6勝7敗 121回cFIP 79
ヨバニ・ガヤルド                6勝8敗 118回cFIP 122
ドルー・スマイリー             7勝12敗175回1/3cFIP 108

 移籍してきたヨバニ・ガヤルド、ドルー・スマイリーを含めても、岩隈のイニング数、勝利数はチームトップである。しかし、cFIPはジェームズ・パクストンの方が優秀であり、成績を伸ばす可能性が高い。また、エースのヘルナンデスも昨季は不調にも関わらず、平均のcFIPを記録しているため、調子が戻れば成績が向上する可能性は大いにある。

 実績豊富で、cFIPも平均値を記録する岩隈は計算の立つ先発投手といっても過言ではなく、今季もヘルナンデスに続く2番手として開幕を迎えることになるだろう。

 昨季は惜しいところでポストシーズン進出を逃しただけに、今季は奮起したいところである。

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sports MLB,NPB,ダルビッシュ有,テキサス・レンジャース,ニューヨーク・ヤンキース,北海道日本ハムファイターズ,大谷翔平,田中将大,黒田博樹 http://www.baseballchannel.jp/mlb/26337/ http://www.baseballchannel.jp/mlb/26337/ Tue, 17 Jan 2017 06:50:40 +0900 Tue, 17 Jan 2017 06:50:40 +0900 【MLB】大谷は「日本のベーブ・ルース」。田中らと自主トレでヤンキース地元紙が獲得熱望
Getty Images

 今季オフの動向が注目されている北海道日本ハムファイターズの大谷翔平。球団から今季以降のポスティング移籍を容認されており、アメリカでも獲得を検討する球団が増えてきている。

 そんななか、テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有、ニューヨーク・ヤンキースの田中将大らとの合同自主トレが、アメリカでも注目を浴びている。ニュージャージー州最大のニュースサイト「NJ.com」では現地15日付けで、大谷を「日本のベーブ・ルース」、田中を「ヤンキースのエース」と評し最大級の評価を与えている。

 記事の冒頭では、“Think they talked about the Bronx?”
「彼らはブロンクス区(ヤンキースタジアムの所在地)について話してないだろうか?」と、大谷がヤンキースに興味を抱いていないか、探りを入れるかのような表現からスタートしている。地元紙も、日本のエースである大谷の獲得を熱望しているようだ。

 近年、MLBの日本人投手はローテーションの中心として機能している選手が多く、評価が高まっている。アメリカでも計算の立つ先発投手は不足しており、日本で優秀な成績を残している大谷にも大きな期待がかけられている。

 ヤンキースは、かつて黒田博樹、田中将大といった計算の立つ日本人投手を獲得してきた経緯があり、若い先発投手も不足しているため「日本のベーブ・ルース」である大谷の獲得は大きなプラスとなるだろう。

 来年、もしくは労使協定改定の影響で3年後に移籍するとしても、ポスティング・システムによる入札での移籍となるため、争奪戦は必至とみられている。

 また、労使協定改定がなければ今年にも総額2億ドル(約228億円)以上の大型契約を結ぶことが出来ただろう、と報じられている。改定の影響で25歳以下のドラフト外入団選手の年棒は大きく制限されてしまうため、今季23歳の大谷もこの制限に該当することになる。

 注目度が日に日に高まる大谷翔平。アメリカでも認知度が高くなってきており、夢であるMLB移籍は、もう近くまで来ているのかもしれない。

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sports NPB,スポーツ,ニュース,プロ野球,伊東勤,千葉ロッテマリーンズ,殿堂入り http://www.baseballchannel.jp/npb/26350/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26350/ Mon, 16 Jan 2017 20:09:01 +0900 Mon, 16 Jan 2017 20:47:55 +0900 ロッテ・伊東監督が殿堂入り!西武黄金期を支え「大先輩に近づけたかな」  
競技者表彰委員会のプレーヤー表彰には、千葉ロッテマリーンズの伊東勤現監督が選出された。
 
伊東監督は、1981年ドラフト1位で西武ライオンズに入団。3年目から正捕手として、西武ライオンズの黄金期を支えた。堅守と好リードでチームを14度のリーグ優勝、8度の日本一へと導いている。
 
実働期間は22シーズンで、通算2379試合に出場。7050打数、1738安打、811打点、156本塁打、打率.247をマークし、ベストナイン10回、ゴールデングラブ賞を11回獲得している。
 
殿堂入りしたことについて、「野球界にたくさんいらっしゃる諸先輩方に、申し訳ない気持ちで、まだ実感がわいていない。本当に自分でいいのだろうかという気持ちが正直なところ」だと、胸中を明かした。
 
また、熊本工業高校から西武へ進んだ伊東監督は、「現役時代に恩師として指導して頂きました、(熊本工の)大先輩の川上哲治さん、(西武で指導を受けた)廣岡達朗さん、森祇晶さんと与那嶺要さんと一緒になれた(殿堂入りできた)ことで一歩でも近づけたかな」と、感謝の気持ちを述べた。
 
殿堂入り発表会に出席した“マサカリ投法”の愛称で親しまれた村田兆治氏は、「ロッテは戦力がいません!」と会場を笑いに誘ったうえで「いないなかでどうやって力を見出すか。戦力はなくても優勝、日本一になって」とロッテOBとして、伊東監督に檄を飛ばした。]]>

 公益財団法人 野球殿堂博物館は1月16日、「平成29年 野球殿堂入り」を発表した。
 
 競技者表彰委員会のプレーヤー表彰には、千葉ロッテマリーンズの伊東勤現監督が選出された。
 
 伊東監督は、1981年ドラフト1位で西武ライオンズに入団。3年目から正捕手として、西武ライオンズの黄金期を支えた。堅守と好リードでチームを14度のリーグ優勝、8度の日本一へと導いている。
 
 実働期間は22シーズンで、通算2379試合に出場。7050打数、1738安打、811打点、156本塁打、打率.247をマークし、ベストナイン10回、ゴールデングラブ賞を11回獲得している。
 
 殿堂入りしたことについて、「野球界にたくさんいらっしゃる諸先輩方に、申し訳ない気持ちで、まだ実感がわいていない。本当に自分でいいのだろうかという気持ちが正直なところ」だと、胸中を明かした。
 
 また、熊本工業高校から西武へ進んだ伊東監督は、「現役時代に恩師として指導して頂きました、(熊本工の)大先輩の川上哲治さん、(西武で指導を受けた)廣岡達朗さん、森祇晶さんと与那嶺要さんと一緒になれた(殿堂入りできた)ことで一歩でも近づけたかな」と、感謝の気持ちを述べた。
 
 殿堂入り発表会に出席した“マサカリ投法”の愛称で親しまれた村田兆治氏は、「ロッテは戦力がいません!」と会場を笑いに誘ったうえで「いないなかでどうやって力を見出すか。戦力はなくても優勝、日本一になって」とロッテOBとして、伊東監督に檄を飛ばした。

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sports NPB,カミソリシュート,スポーツ,ニュース,プロ野球,中日ドラゴンズ,平松政次,星野仙一,東北楽天ゴールデンイーグルス,殿堂入り http://www.baseballchannel.jp/npb/26373/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26373/ Mon, 16 Jan 2017 18:38:23 +0900 Mon, 16 Jan 2017 20:47:27 +0900 闘将・星野氏、殿堂入りで球界に提言「全てを一つに」  
競技者表彰委員会のエキスパート表彰には、星野仙一氏(楽天野球団取締役副会長)、平松政次氏(元大洋ホエールズ)の2人が選出された。
 
星野氏は、中日ドラゴンズに1968年ドラフト1位で入団した。現役時代は、通算500試合に登板し、146勝をマーク。1974年には、沢村賞を獲得している。また、1987~91年、1996~2001年には中日で、2002~03年は阪神タイガース、2011~14年には東北楽天ゴールデンイーグルスで指揮を執った。2008年には、北京五輪で日本代表の監督も務めている。監督としては、通算1181勝(歴代10位)で、リーグ優勝を4度と日本一の経験もある。
 
エキスパート表彰の星野氏は、「私には似合わないような席」と前置きしたうえで、「高校時代競った平松君と同時に、岡山県出身の二人が受賞。名誉ある“殿堂入り”ということで、皆さんに感謝しなければならない」と、喜んでいる。
 
監督やフロントにも携わったことのある“闘将”は、今後の野球界について「我々野球の選手すべてが少年野球、高校野球、大学野球、社会人野球というものを卒業してきたわけだから、野球界が一つになって(盛り上げて)いくしかない」と、強調した。
 
また、カミソリシュートを武器に、12年連続2ケタ勝利を挙げた平松氏。通算635試合に登板し、201勝、2045奪三振を記録した。殿堂入りに関しては「驚きと喜びと半々の気持ち。少しの才能と少しの努力で、入団よりもっともっと大きな殿堂入りを手に入れられた。この感動を忘れずに、今後の野球界の発展に努力していきたい」と、意気込んでいる。]]>

 公益財団法人 野球殿堂博物館は16日、「平成29年 野球殿堂入り」を発表した。
 
 競技者表彰委員会のエキスパート表彰には、星野仙一氏(楽天野球団取締役副会長)、平松政次氏(元大洋ホエールズ)の2人が選出された。
 
 星野氏は、中日ドラゴンズに1968年ドラフト1位で入団した。現役時代は、通算500試合に登板し、146勝をマーク。1974年には、沢村賞を獲得している。また、1987~91年、1996~2001年には中日で、2002~03年は阪神タイガース、2011~14年には東北楽天ゴールデンイーグルスで指揮を執った。2008年には、北京五輪で日本代表の監督も務めている。監督としては、通算1181勝(歴代10位)で、リーグ優勝を4度と日本一の経験もある。
 
 エキスパート表彰の星野氏は、「私には似合わないような席」と前置きしたうえで、「高校時代競った平松君と同時に、岡山県出身の二人が受賞。名誉ある“殿堂入り”ということで、皆さんに感謝しなければならない」と、喜んでいる。
 
 監督やフロントにも携わったことのある“闘将”は、今後の野球界について「我々野球の選手すべてが少年野球、高校野球、大学野球、社会人野球というものを卒業してきたわけだから、野球界が一つになって(盛り上げて)いくしかない」と、強調した。
 
 また、カミソリシュートを武器に、12年連続2ケタ勝利を挙げた平松氏。通算635試合に登板し、201勝、2045奪三振を記録した。殿堂入りに関しては「驚きと喜びと半々の気持ち。少しの才能と少しの努力で、入団よりもっともっと大きな殿堂入りを手に入れられた。この感動を忘れずに、今後の野球界の発展に努力していきたい」と、意気込んでいる。

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sports 2017シーズン,NPB,スポーツ,チームスローガン,ニュース,プロ野球,北海道日本ハムファイターズ http://www.baseballchannel.jp/npb/26381/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26381/ Mon, 16 Jan 2017 18:00:06 +0900 Tue, 17 Jan 2017 11:09:09 +0900 日本ハム、今季のスローガンはチームとファンがともに戦う意を込めた「F-AMBITIOUS」に  
昨季、11.5ゲーム差をひっくり返して4年ぶりのリーグ優勝、そして10年ぶりの日本一に輝いた日本ハム。今季は「F-AMBITIOUS(ファンビシャス)」をスローガンに掲げ、球団史上初となる日本シリーズ連覇を狙う。
 
slogan_002
 
この意味には、「大望を抱いた」「意欲的な」「野心のある」を意味するAMBITIOUSに、FIGHTERS、FANの頭文字であるFを付け加え、チームとファンがともに大きな志を持ちながら前進していくという想いが表現されている。昨季の栄光を守るのではなく、攻めてつかみ取る姿勢を貫いていく気持ちで挑んでいく。
 
栗山英樹監督のコメントは、以下のとおり。
 
「発展途上のチームであり、昨年日本一になったことは忘れてもう一度取りに行くんだという強い気持ちが求められます。しかし、連覇はできると思ってやらなければできるものでもありません。札幌農学校のウイリアム・スミス・クラーク博士が‘Boys,be ambitious(少年よ、大志を抱け)’の名言を残して今年がちょうど140年にあたり、選手には歴史に名を残すこと、末永く語り継がれることの意味を感じてプレーしてもらいます。このスローガンのもと、ファンの皆様と思いを一つに戦い抜きます」
 
slogan_003]]>
北海道日本ハムファイターズ

 北海道日本ハムファイターズは16日、2017シーズンのチームスローガンを発表した。
 
 昨季、11.5ゲーム差をひっくり返して4年ぶりのリーグ優勝、そして10年ぶりの日本一に輝いた日本ハム。今季は「F-AMBITIOUS(ファンビシャス)」をスローガンに掲げ、球団史上初となる日本シリーズ連覇を狙う。
 
slogan_002
 
 この意味には、「大望を抱いた」「意欲的な」「野心のある」を意味するAMBITIOUSに、FIGHTERS、FANの頭文字であるFを付け加え、チームとファンがともに大きな志を持ちながら前進していくという想いが表現されている。昨季の栄光を守るのではなく、攻めてつかみ取る姿勢を貫いていく気持ちで挑んでいく。
 
 栗山英樹監督のコメントは、以下のとおり。
 
「発展途上のチームであり、昨年日本一になったことは忘れてもう一度取りに行くんだという強い気持ちが求められます。しかし、連覇はできると思ってやらなければできるものでもありません。札幌農学校のウイリアム・スミス・クラーク博士が‘Boys,be ambitious(少年よ、大志を抱け)’の名言を残して今年がちょうど140年にあたり、選手には歴史に名を残すこと、末永く語り継がれることの意味を感じてプレーしてもらいます。このスローガンのもと、ファンの皆様と思いを一つに戦い抜きます」
 
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sports NPB,スポーツ,ニュース,プロ野球,千葉ロッテマリーンズ,大洋ホエールズ,殿堂入り http://www.baseballchannel.jp/npb/26335/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26335/ Mon, 16 Jan 2017 17:09:33 +0900 Mon, 16 Jan 2017 18:04:25 +0900 野球殿堂入りを発表。平成29年度はロッテの伊東監督、星野氏ら5人
プレーヤー表彰は、伊東勤現監督(千葉ロッテマリーンズ)、エキスパート表彰は星野仙一氏(楽天野球団取締役副会長)、平松政次(元大洋ホエールズ)の2人、そして特別表彰委員会は故・郷司裕氏、故・鈴木美嶺氏の2人で合計5人だ。]]>

 公益財団法人 野球殿堂博物館は16日、平成29年野球殿堂入りの5人を発表した。
 
 プレーヤー表彰は、伊東勤現監督(千葉ロッテマリーンズ)、エキスパート表彰は星野仙一氏(楽天野球団取締役副会長)、平松政次(元大洋ホエールズ)の2人、そして特別表彰委員会は故・郷司裕氏、故・鈴木美嶺氏の2人で合計5人だ。

 各部門の対象者・選出方法は以下のとおり。

 

【プレーヤー表彰】
☆伊東勤 千葉ロッテマリーンズ監督

対象者:プロ野球選手として現役を引退してから5年以上が経過しており、その後15年間が選考対象。
選出方法:野球報道に関して15年以上の経験を持つ委員(約300人)が投票し、75%得票した人。

 

【エキスパート表彰】
☆星野仙一 楽天野球団取締役副会長
☆平松政次 元大洋ホエールズ

対象者:コーチ、監督を務めた経験があり、その役職を退いてから6カ月以上経過または、現役引退後21年以上経過した人が対象。
選出方法:殿堂入りした人(約30人)、競技者表彰委員会の幹事と野球報道年数30年以上の経験を持つ委員(約70人)が投票し、75%以上得票した人。

 

【特別表彰委員会】
☆郷司裕
☆鈴木美嶺

対象者:アマチュア野球の競技者(選手、監督、コーチ)で選手を引退して5年経過、または、コーチ、監督は引退後6カ月以上経過している人、プロ及びアマチュア野球の審判員を引退してから6カ月以上経過している人、プロ及びアマチュア野球の組織または管理に関して野球の発展に顕著な貢献をした人、しつつある人を対象とする特別表彰。
選出方法:プロ野球の役員及び元役員、アマチュア野球の役員、野球関係学識経験者(14人)が投票し、75%以上得票した人。

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sports NPB,投手,野球考 http://www.baseballchannel.jp/npb/26246/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26246/ Mon, 16 Jan 2017 10:00:07 +0900 Mon, 16 Jan 2017 10:00:07 +0900 大谷、藤浪、菅野ら大型投手活躍も“180センチ信仰”への疑問。ひそかに存在感を増す小柄な右腕たち【野球考#2】
Getty Images

20年ごとに様変わりする高身長投手の数

“日本人離れ”という言葉を耳にする機会がすっかり減ったように思う。ひと際背の高い人物などを表す時にも使われた言い回しには外国人に比べ日本人は体格面で劣るという前提があった。グラウンドの中でもそうだった。
 
 しかし、時代は変わった。
 
 2016年、NPBに支配下登録された日本人選手で最も身長が高かった藤浪晋太郎(阪神タイガース)は197センチ。他にも北海道日本ハムファイターズの大谷翔平(193センチ)、オリックス・バファローズの吉田一将(191センチ)、日本ハム有原航平(189センチ)、読売ジャイアンツの菅野智之(186センチ)らが続く。185センチ以上ということで区切れば、その数は実に115人に上る。
 
 僕が小学生でプロ野球に熱中していた40年前、1977年の選手名鑑を見ると185センチ以上の選手は12球団でわずか20人。しかも12人の投手の中で主戦として活躍していたのは188センチの江本孟紀(阪神タイガース)くらいだ。それが約20年後の1998年にその数は115人にまで増え、2016年の昨年も同数。

 まずはじめの20年で一気に大型化が進み、次の20年で大型にして体を使いこなせる選手が格段に増えた印象だ。特に高身長選手は投手に多く、ダルビッシュ有(テキサス・レンジャーズ)や田中将大(ニューヨーク・ヤンキース)らも含め、スケール感を伴ったその活躍ぶりはまさに“日本人離れ”を感じさせる。
 
 と、大型投手の鮮やかな活躍を思っていると、一方には大型でない投手のことがまた浮かんでくるのである。
 
「もう少し上背があったらなあ」。
 
 いわゆる“ドラフト候補”を追いながらスカウトに話を聞いていると、必ず年に数度、残念そうな表情を浮かべながらの一言を耳にする。
 
 そんな時、スカウトの視線の先にいるのは170センチ台の好投手だ。昨年の高校生右腕では最速となる154km/hを記録した高田萌生(創志学園からドラフト5位で巨人入団)を取材する中でも何度かこのセリフを聞いた。高田の178センチ、75キロのサイズは、本人が憧れ、フォームを真似て作った松坂大輔(福岡ソフトバンクホークス)の高校3年夏とほぼ同じ(179センチ、75キロ)だ。
 
 しかし、時の流れの中で「178センチ」はスカウトの中では物足りない数字になってきたのだろう。そこへ高田は昨夏の甲子園で打ち込まれ、最終的に5位指名となった。しかし、あと5センチ身長があればその順位が2つは上ったのでは?と僕は今でも思っている。
 
 ボールの質や投げっぷりという点でスカウト陣も高評価を口にしていた昨春の選抜大会でベスト8に進出した、明石商業の吉高壮(明石商業→日体大)はさらに低く170センチだった。こちらももう少し上背があれば、プロ側ももっと熱心に獲得意欲を示したはずだ。

高身長と低身長投手の違いとは

「左ならあまり気にしないけど、右なら180は欲しい」
 
 はっきり基準を口にするスカウトもいる。左に関しては、167センチの石川雅規(東京ヤクルトスワローズ)の大成功に175センチの杉内俊哉(巨人)や176センチの大隣憲司(ソフトバンク)らの活躍の好影響、さらには、対左打者用の“需要“があり、180センチ割れの左腕がドラフト指名されるケースも右に比べれば多い。
 
 しかし、そもそも、例えば170センチと180センチの投手で何が決定的に違うのか。こう尋ねると多くの関係者からは「ボールの角度」と返ってくるだろう。だが、角度とは最もらしくも、実に曖昧な言葉でもある。
 
 投手と捕手の間には18.44メートルの距離があり、25.4センチのマウンドの上に投手が立つ。身長の高い投手の投球にはかつて「2階から来るような…」という形容もよく使われたが、忘れてならないことは、投手は足を踏み出し、それぞれの位置から腕を振って投げてくるということだ。つまり、踏み出し幅が6歩の投手と7歩半の投手では身長が同じでもリリースポイントに高低差は生まれる。
 
 野茂英雄のように上体を一塁側へ逃しながらプレートのほぼ真上から腕を振ってくる投手と、ダルビッシュのようにスリークオーター気味に腕を振ってくる投手でもホームベースへ向かってくる球の角度にも違いが出る。そこに腕の長さも絡む。それら様々な要素によって、数センチの身長差が相殺されることは十分あることなのだ。それでもプロの入り口や選手評価の周辺では確たる根拠のない“180センチ”が一つのキーワードとなっている。
 
 大阪桐蔭時代の藤浪とこのあたりについて話したことがある。
 高校3年時には身長を「196.5センチ」と明言していた藤浪の投球を語る記事では当時、スピードと角度が強調されていた。ただ、確かに背は抜けて高く、手も長かった。しかし、ステップ幅は広く、腕の出どころもスリークウオーター気味だった。
 
 本人は「みんなが言うほどの(高低の)角度はないと思います」と語っており、その通りだと思っていた。あくまで「みんなが言うほど」のレベルだが、同時に藤浪は別の利点を口にしていた。
 
「このサイズのお陰で打者との距離を詰められる。ここが一番の長所だと思います」。
 
 確かに、藤浪のフォームを考えた時、高さ以上にこちらの距離感が最たる利点に思えた。そんなやりとりを思い出すと長身投手のメリットの一方、また“180センチ信仰”への疑問も強まるのだ。

持っているパワーの違いではなく、出力の違い

 サイズにより、基本的なパワーに差は生まれる面はある。投手と打者の違いはあるが、173センチながら1年目から10本塁打(故障のため63試合の出場)を放った吉田正尚と、193センチの打者・大谷の話をしたことがある。すると今季はクリーンアップも期待のスラッガー候補はこんなことを言っていた。
 
「大谷君の持っているパワーと僕の持っているパワーじゃ明らかに向こうが上。そこで大谷君みたいにパワーを出し切られたら正直敵わないというのはありますけど、体は大きくても持っているものを出しきれていない人には勝てる可能性が十分ある。持っているパワーも大事ですけど、その出し方がより大事。そのためにも大切なのは体の使い方です」  
  
 伝説の剛球王・山口高志(元阪急ブレーブス)は公称172センチながら実際の身長は170センチを切っていた。その体で今なお語り継がれるストレートを投げ込んだ。当時を思い出すとまさに全身を使い切ったダイナミックなフォームが蘇ってくる。
 
 市立神港時代の恩師に繰り返し言われた「ボールを地面に叩きつけるように投げろ!」という言葉を実践したフォームは、テークバックで右肩を大きく下げ、顔は天井を向き、上体は傾く。ここから、左ヒザを突っ張り、腕を目一杯振り、上体を思い切りかぶせる。縦回転で振り切られた両腕と顔はブレーキをかけられることなく振り切られ、剛球は唸りを上げて放たれていった……。
 
 山口が憧れだったという関西大の先輩であり、大投手の村山実(元阪神)も体を使い切ってのザトペック投法で知られた。身長は175センチだった。
 
 最近では171センチの小川泰弘(ヤクルト)がライアン投法で知られるが、上背の面で“劣る”投手は、体を余すところなく使い切ることでより大きなエネルギーを生み、力強い球につなげる、ここが一つなのだろう。
 
 ただ、体を使い切るゆえ、消耗も激しくなる。100の力を100出すため、1年を通しての継続力、あるいは、シーズンを重ねる中での安定感に差が出やすくなる。上背の話を尋ねると「大きいほうが体力はある」とその利点を口にするスカウトもいる。

オリックス山岡、広島・加藤らルーキーへの期待

 一般的な意味での体力ではなく、シーズンを通し、状態を維持する体の強さといった意味での体力だ。先の山口はアマチュア時代から激しいフォームゆえ故障の危険性を囁かれ、実際、プロでは腰痛が致命傷となり実働4年で表舞台から消えた。「大きいほうが……」という指摘には頷く面がある。
 
 ただ、近年のトレーニングやケアの進歩から体を使いこなせる大型投手が増えたように、この先は、体を使い切って投げながらも、簡単にパンクしない“小型投手“が増えていくのではないか、いや、すでにそうなり始めている気がする。
 
 小柄な投手の代表格・石川のように、ボールの強さよりキレと制球力で生き抜く手ももちろんだ。石川は現役で100勝以上を上げている8投手の中で断トツの与四球率の低さを誇り、昨季終了時では1.71(2436回1/3で463四球)。小柄な投手の総じての制球力の高さは土台の安定感や、短い手足の扱いやすさなども関係すると思われるが、制球力の高さは大きなメリットだ。
 
 そこを持った上で、先にも挙げた現代のトレーニングも駆使し球の力やキレを上げていけばプロでも勝負できる投手が増えていくはず。アマチュア野球などを見ていても、元来、小柄な投手は気持ちの強さや頭の回転の速さ、あるいは素早いフィールディングなど、投げる以外の要素を備えた者も多い。使い勝手がいいメリットをいくつも持っているのだ。
 
 2016年開幕時点でNPBに支配下登録されていた185センチ以上の投手74人に対し、175センチ以下の投手は40人。160センチ台の投手となるとわずか5人(ヤクルト・石川167センチ、日本ハム・谷元圭介167センチ、オリックス・大山暁史168センチ、東北楽天ゴールデンイーグルス・美馬学169センチ、埼玉西武ライオンズ・野田昇吾167センチ・新人)。
 
 それでも昨年の戦いを振り返ると巨人・田口麗斗(171センチ)、楽天・松井裕樹(174センチ)の左腕組に、右腕でも日本ハム・谷元(167センチ)、楽天・福山博之(172センチ)らが活躍。本調子ではなかったがヤクルト・小川泰弘(171センチ)、石川(167センチ)、美馬(169センチ)らも戦いの中心に立っており、小柄な投手の存在感が増す流れが生まれてきているように感じる。
 
 今後の関心は特に右の小型投手の台頭だ。あるスカウトは「右の小柄な投手で大活躍するのが出てきたら我々の見る目もちょっと変わるかも」と言った。そこへ先のドラフトでは185センチ以上の投手が14人指名された一方で、175センチ以下の投手も10人いた。
 
 ドラフト1位で172センチの山岡泰輔(オリックス)、173センチの濱口遥大(横浜DeNAベイスターズ)、175センチの加藤拓也(広島東洋カープ)が指名され、山岡、加藤は右腕。さらなる波の広がりを予感させる。
 
 約20年前、98年度版の選手名鑑に掲載の桑田真澄の紹介記事に目が止まった。
 今の時代なら“小型投手”と分類されるであろう175センチ右腕のような、小さな大エース再び――。
 
 時は巡り、時は進み、新たな展開は待っているのだろうか。

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sports NPB,スポーツ,ニュース,プロ野球,北海道日本ハムファイターズ http://www.baseballchannel.jp/npb/26292/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26292/ Sun, 15 Jan 2017 12:00:32 +0900 Mon, 16 Jan 2017 10:26:56 +0900 侍ジャパンの守護神候補・増井「青木さんの出場が楽しみ」

 侍ジャパンの守護神候補は、現役メジャーリーガーと日の丸を背負えることを楽しみにしている。

 北海道日本ハムファイターズの増井浩俊は13日、自主トレのため、鎌ケ谷を訪れた。昨季、抑えとして10セーブ、先発として6勝をマークした男は、2017ワールド・ベースボール・クラシックの侍ジャパンのメンバーに入ることが決定している。

 増井は、日本代表として戦う仲間のなかで、「青木(宣親/ヒューストン・アストロズ )さんが出場するということが一つの楽しみ」と、今のところメジャーリーガーで唯一メンバー入りしている青木の名を挙げた。青木は、2012年からプレー拠点をアメリカに移し、今季は新天地・アストロズでプレーする。

「過去に(青木と)話したことはないが、メジャーリーガーのピッチャーがどのくらいのレベルなのか聞いてみたい」と、侍ジャパンとして出場することを機に、メジャーのハイレベルな投手について聞くことで、自身のさらなる成長を意識。

 また、侍ジャパンのメンバーについては、「ファイターズの選手を含め、本当にみんなすごい選手ばかりで、頼りにしている」と期待を寄せた。

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sports NPB,スポーツ,プロ野球,中日ドラゴンズ,柳裕也 http://www.baseballchannel.jp/npb/25862/ http://www.baseballchannel.jp/npb/25862/ Sun, 15 Jan 2017 10:00:26 +0900 Sun, 15 Jan 2017 10:00:26 +0900 2017年ドラゴンズ復活のカギ握る、新旧ドラフト1位組とベテラン組【小田幸平の眼】

ドラフト1位ルーキー、柳投手は新人王も狙える逸材

――今日はドラゴンズの新戦力と来年への展望についてお話を伺わせていただければと思います。

小田 新戦力については、ドラフト1位の柳(裕也)を推します! とにかく柳! 1年目から大車輪で頑張ってほしい選手です。

――おお、ファンとしても柳投手には開幕ローテ入り、2ケタ勝利などを期待しています!

小田 新人王も狙える逸材だと思います。ピッチングをまだ映像でしか見ていないので、今度キャンプでじっくり見るつもりですが、四球で崩れるピッチャーではないですね。

――2016年のドラゴンズ投手陣は四球で苦しみましたので、その部分も期待ですね。

小田 あと、彼は早くにお父さんを亡くされていて、お母さんがお一人の手で育てられてきたんですよね。ドラフトで指名されたときも、真っ先にお母さんについてコメントする優しい子なんです。

――12歳のときにお父さんを亡くされて、葬儀で「プロ野球選手になって家族を守ります」と誓ったんですよね……。あのドキュメンタリーは泣けました。

小田 宮崎出身ですが、高校から横浜に出てきて横浜高校で活躍しました。ハングリーさもありますし、ストイックさもあると思います。一味も二味も違う活躍を見せてくれると思いますよ。

――小田さんは柳投手の人間力を買っているわけですね。

小田 日本ハムの大谷(翔平)選手もすごい選手なのに、1年目からすごく低姿勢でインタビューの受け答えをしていました。柳選手を見ていると、その頃の大谷選手のことを思い出しますね。柳選手とは、キャンプのときに僕もちょっと会話してみたいと思います。

――ほかに投手陣で来年期待したい選手は誰でしょう?

小田 鈴木翔太投手は良いですね! 宮崎のフェニックスリーグで投げているところを見ましたが、今までと全然違います。思いっきり腕が振れるようになってきました。これまではいろいろな人のアドバイスを聞きすぎて、投球フォームがあっちに行ったりこっちに行ったりしていましたが、それがなくなって自分の形になってきたと思います。鈴木は来年、やると思いますよ。

――鈴木投手もドラフト1位組ですから、ぜひ台頭してきてもらいたいですね。

小田 あと、投手陣の来年の鍵を握るのがベテランだと思います。名前を挙げると、吉見(一起)、山井(大介)、浅尾(拓也)、そして岩瀬(仁紀)さん。やっぱりこれまで数字を残してきたベテランが底力を見せないと、ドラゴンズは苦しいと思います。
2016年のドラゴンズは、ベテランの力がなかったから弱かったとも言うことができます。吉見は頑張りましたが、それ以外の選手は力が出せませんでした。
僕が現役だった頃のドラゴンズが強かったのは、若手の選手とベテラン選手の力が上手く噛み合っていたからです。(山本)昌さんや川上憲伸さんが頑張っていたから、浅尾や吉見のような若い投手が育っていきました。
今のドラゴンズは世代交代が進んでいますが、見本にできるベテラン選手が近くにいないと若い選手は育たないんです。若い抑え投手がピンチで踏ん張らなければいけないとき、ブルペンに岩瀬さんがいれば、やっぱり心強いものなんですよ。

――たしかにそうですね。今年、広島カープが優勝できたのは、ベテランの黒田投手の成績以外の力が大きかったと思います。

小田 本当にそうですね。吉見が「自分が若いキャッチャーを育てる」と発言しているのですが、これはまさに「自分たちがやらなければいけない」という強い意思の現れだと思います。
実は昨日、岩瀬さんに会ったんですよ。来年に向けて、ものすごく気力が漲っていましたので期待したいですね。

ゲレーロ、ビシエド、平田……に食い込めるか、周平!

――打撃陣に関しては新外国人の(アレックス・)ゲレーロも話題を呼んでいますが、いかがですか?

小田 こればっかりは実際にプレーしてみないとわからないですね。メジャーの頃のゲレーロは記憶にありますよ。「手袋をせずにバッターボックスに立つ選手がいる」ってことしか覚えていませんが(笑)。

打線では、4番にホームランが期待できるビシエド、5番に得点圏打率が高い平田が入るのが一番いいと思います。

打線の中で鍵を握るのは2番と3番でしょう。2016年はここがまったく固定できませんでした。「誰にしよう?」という悩みではなく、いないんですよね。故障した下半身の状態が良ければ平田を3番に入れる手もありますが、そうすると4番のビシエドとの勝負を避けられたときに返す人がいなくなってしまいます。

――ゲレーロがクリーンナップを打つ活躍を見せてくれればいいですね。

小田 個人的に期待しているのは、やっぱり高橋周平です。平田、ビシエド、ゲレーロのクリーンナップは全員右バッターなんですよ。そこへ左の高橋周平が食い込むのが打順としてもいいんです。ジグザグ打線にしておけば、相手のリリーフ投手を一枚余分に使わせることができますからね。

――周平選手もケガさえなければ……! というところがありました。全ドラゴンズファンが期待していると言っても過言ではないので、実力でクリーンナップの座を奪い取ってほしいですね。

小田 あと、ウインターリーグでは近藤選手や石岡選手、加藤選手などが活躍していましたね。ああいう選手たちが飛び出してきたら面白いと思います。なかでも石岡選手は楽しみですね。
先ほども言いましたが、ベテラン選手と若手選手、両方の力が噛み合ってこそ、チームは強くなると思います。若手にもベテランにも両方期待したいですね!

 

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小田幸平(おだ・こうへい)
1977年3月15日、兵庫県高砂市出身。ニックネームはODA(オーディーエー)。市川高校、三菱重工神戸を経て、97年ドラフト4位で巨人に入団。06年に野口茂樹の人的補償として中日に移籍。谷繁元信現監督の控え捕手として、チームのリーグ優勝3回、日本一1回に貢献。現役引退後は野球解説者はじめトークショーや講演、野球教室、イベントなど精力的に活動している。

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sports NPB,スポーツ,ニュース,プロ野球,ルーキー,北海道日本ハムファイターズ,郡拓也 http://www.baseballchannel.jp/npb/26289/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26289/ Sat, 14 Jan 2017 13:00:41 +0900 Sat, 14 Jan 2017 13:00:41 +0900 日本ハム・ドラフト7位の郡「いずれは野球殿堂博物館に展示されるような選手に」

  鎌ヶ谷で行われている新人合同自主トレ第2クール2日目。北海道日本ハムファイターズのドラフト7位・郡拓也は13日、偉大な先輩たちに続きたいと考えていることが分かった 。

 11日に行われた野球殿堂博物館見学で、郡が「昔からずっとスターだと思っていた」王貞治氏、長嶋茂雄氏の功績を見て、改めて先輩方の偉大さを感じた。

 新人合同自主トレ初日には、過去例に見ない「走って打てるキャッチャーを目指したい」と話していた郡。「いずれは自分も(殿堂博物館に)展示されるような選手になりたい」と、先を見据えた。

 また同日の新人研修会で、プロ野球選手OB・三浦大輔氏からの激励の言葉を聞き、「野球を一生懸命プレーし、遊ぶ時は遊ぶ。(そうやって)ONとOFFをしっかり分けてやっていきたい」という意識を持ち始めている。

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sports NPB,スポーツ,ニュース,プロ野球,ルーキー,今井順之助,北海道日本ハムファイターズ http://www.baseballchannel.jp/npb/26279/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26279/ Sat, 14 Jan 2017 12:00:03 +0900 Sat, 14 Jan 2017 12:00:03 +0900 日本ハムのルーキー今井、「いずれは2000本安打、三冠王を狙いたい」

「『プロ野球選手』という意識を持って取り組みたい」

 鎌ヶ谷で新人合同自主トレに参加している北海道日本ハムファイターズのドラフト9位・今井順之助は13日、一流打者の証とも言える記録を獲りたいと話した。

 11日に行われた野球殿堂博物館見学で、これまでNPBに爪痕を残してきた先輩たちの歴史を、改めて知った今井。「殿堂入りされている方々は“レジェンド”だから、自分はまだまだ追いつくことはできない」と話したうえで、「野球をしているからには、いずれは2000本安打や三冠王を獲る気持ちでやっていかないと」と憧れの先輩たちに一日も早く追いつけるよう、意気込んでいる。

 また、同日の新人研修会でプロ野球選手の先輩として登壇した元横浜DeNAベイスターズの三浦大輔氏からのメッセージについては、「結果を残すのはもちろん大事だが、それ以上にファンサービスなどで目立つことも大切という点が共感できた」と、プレー以外の面でも大切なことがあると改めて実感した。
 練習面に関しては、「キャッチボールなどするにも、『プロ野球選手だ』という意識を持って取り組んでいきたい」と、プロの自覚を持つことの大切さを学んだようだ。

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sports NPB,スポーツ,ニュース,プロ野球,北海道日本ハムファイターズ http://www.baseballchannel.jp/npb/26286/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26286/ Sat, 14 Jan 2017 10:00:42 +0900 Sat, 14 Jan 2017 10:00:42 +0900 日本ハムの大累、元インディアンスの村田透と「海外の話などいろいろお話できたら」

 自主トレで鎌ヶ谷に訪れていた北海道日本ハムファイターズの大累進は13日、今季の飛躍を誓った。

 昨季は、初めて日本シリーズでベンチ入りした大累。「ベンチ入りだけだが、いい経験になった。今年は絶対また日本シリーズに行って、なおかつ日本シリーズの試合に出たい」と、チームとしても、自身としても日本一連覇を目指していく。

 個人の目標は「まずは初ヒットを打つ。それからレベルアップして、監督、コーチにアピールして、一年間一軍に居る」ことだ。念願の盗塁を2つマークした昨季に続きたい。

 また、今季から日本ハムのユニフォームに袖を通す村田透(元クリーブランド・インディアンス)に関しては「まだお話したことはないが、元巨人ということで、同じチームから来た点と、(村田の)背番号が31で横(大累は背番号32)になるので、海外についてなどいろいろとお話できたら」と、楽しみにしている。

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sports NPB,スポーツ,プロ野球,田中正義,福岡ソフトバンクホークス http://www.baseballchannel.jp/npb/26138/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26138/ Fri, 13 Jan 2017 10:00:51 +0900 Fri, 13 Jan 2017 10:00:51 +0900 1年目から飛躍が期待されるソフトバンク・田中正義。日本ハム・大谷翔平の『ライバル』になれるか
NPB

ホークス日本一奪還に田中の活躍は不可欠

 前評判通りの超新星となれるか。福岡ソフトバンクホークスのドラフト1位ルーキー・田中正義投手のことだ。創価大のエースとしてその名を轟かせ、昨秋のドラフトでは5球団が1位指名で競合。多くのプロ関係者から「逸材」として目されているように、大学時代は連続無失点及び連続三振など数々の記録を打ち立てた。一昨年6月末にはユニバーシアード代表の一員としてNPB選抜相手に7打者連続三振を奪って各球団スカウトたちの度肝を抜いたことも、まだ記憶に新しい。

 高校、大学でいずれも右肩痛を発症したことがある点は少々気がかりだが、アマチュアとは思えない落ち着き払った投球術と最速156キロの直球とフォークを軸にした力強いピッチングはプロの世界でもさらに進化する可能性を秘めている。今の能力を持て余すことなくフルに発揮できれば、きっと田中は屈強なホークス先発投手陣の中でもし烈な競争に勝って開幕ローテーション入りのキップをつかみとることが出来るはず。いや「出来るはず」ではなく「出来る」と、あえて言い切りたい。それぐらいにホークス関係者たちもドラ1ルーキー・田中にかける期待は大きい。

 そして今季のホークスの目標はリーグVと日本一奪回。この2つを成し遂げるためには当然、ディフェンディングチャンピオンの北海道日本ハムファイターズをぶっ叩くしかない。その急先鋒としてフル回転してもらいたい新戦力こそが、この田中だ。

 日本ハムのエースであり、打者としてクリーンアップも任されている相手の二刀流スター・大谷翔平投手とは同じ1994年生まれ。今までどの球団にも存在しなかった大谷の手強いライバルとなって二刀流スターの勢いを止め、逆に自らが新旋風を巻き起こし、ホークスを波に乗せることができればチームにとっても万々歳だ。

大谷のライバルが必要

 プライベートで大谷とは「翔平」「ジャスティス」と呼び合うほど仲がいい。その田中は昨秋のドラフトでソフトバンクが1位指名し、交渉権を獲得した直後の会見において集まった大勢のメディアを通じて「大谷くんと比較されるような選手ではないと自分では思っていますが、同じ舞台で対決できるところまで成長できたらなと思います」と謙虚に述べていた。

 当日の各テレビ局のスポーツニュースでもその健気な姿勢は大きく報じられていたが、それとは裏腹に田中本人の胸の内はライバル・大谷を〝食ってやるぞ〟という強い気持ちで今もいっぱいになっていることは容易に想像がつく。

 ソフトバンクVS日本ハムの公式戦で田中と大谷のマッチアップが実現し、このライバル同士のマウンドでの投げ合いが2017年のプロ野球界を大きく沸かせる。加えてマウンドに立った田中に対し、打者・大谷が対峙するシーンも見られるだろう。緊迫感のある22歳同士のライバル対決は、お互いをさらなる上のステージへと押し上げることにもなる。無論、ホークスとしては田中がここで相手を何度かねじ伏せることで「大谷キラー」を襲名される流れにまでなってくれれば、非常に理想的な展開だ。

「プロの世界で場数を踏んで異次元レベルに達した今の大谷と新人の田中がライバル関係になるなんて無理に決まっている」と言い切ってしまえば、確かにそれまでかもしれない。しかし、そう断じてしまったらそれこそ夢がない。「大谷と同い年」であり、しかも久々の「逸材」と称される田中には、その潜在能力が秘められていると思う。

 かつて日本ハムの栗山英樹監督が「翔平には『ライバル』がいると面白い。彼も、そして相手も成長するだろうし、何より球界全体が盛り上がっていくと思う」とメディアに語ったことがあった。同感だ。大谷には今季終了後の米球界移籍もウワサされるだけに、残されている時間は少ない。2017年のルーキーイヤーで田中が大谷の好敵手となるような暴れっぷりを見せてくれることを期待したい。

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sports NPB,オリックス・バファローズ,スポーツ,プロ野球,三浦大輔,中日ドラゴンズ,北海道日本ハムファイターズ,千葉ロッテマリーンズ,埼玉西武ライオンズ,広島東洋カープ http://www.baseballchannel.jp/npb/26264/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26264/ Thu, 12 Jan 2017 17:27:08 +0900 Thu, 12 Jan 2017 18:18:27 +0900 ハマの番長・三浦大輔氏が説くプロ野球の処世術。新人選手へ25年の経験値を伝授

見極めが大切

 1月11日に、都内でNPB新人研修会が行われた。

新人研修

 16年のドラフト会議で指名され入団した新人選手たちは、『アンチドーピング活動・脳振とうについて』、『税の意義と役割』、『薬物乱用防止について』、『暴力団の実態と手口』、『有害行為について』、そして、『先輩プロ野球選手からプロ野球の後輩へ』という、6つの項目を受講し、最後に終了証を手にしている。

 なかでも、注目が集まったのは、昨季まで25年間プロ野球選手として活躍してきた元横浜DeNAベイスターズの三浦大輔氏から新人選手へのメッセージだ。

 三浦は入団当時、本当にこの世界でやっていけるのかと不安に感じたことを明かしている。

「とにかく練習が大変で、ついていくのが精いっぱいだった。1年目は無我夢中にやって、春季キャンプ、オープン戦、シーズンと、プロ野球のリズムになれることが大切」

 プロ野球では、試合数も多く長い期間戦っていかなければならない。そのため、まずは1シーズンの流れを理解し、どう戦うか、いかに長くプロ野球選手として生き抜くかなど、自分で考えていくことで差がつくと三浦氏は考えている。

 また、プロ野球選手になったことで気を付けなければならない点をこう挙げた。

「(今までもらっていたお小遣いと比べて)何十倍、何百倍という大金を手にします。周りからチヤホヤされます。僕も入ったころ、勘違いをしました。練習はしんどかったんですけど、練習が終われば先輩にいろんなところに連れて行ってもらって、楽しいなーと思ってやっていたんですけど、いろんな誘惑もいっぱいありました」

 三浦氏が話しているように、結果を出せば、翌年は年俸が何倍にもなり、1億を超えることもある。だが、大金を手にすることで、感覚が麻痺して、良からぬ方向にいってしまわぬように気を付けてほしいと注意を促した。

練習はやりすぎても、やらなさ過ぎてもだめ

 3年目、三浦氏は体調に異変を感じていたが、一軍にいたい一心で無理をし続けたことがあった。

「ユニフォームを着たら動くけど、練習が終わって、部屋に帰るとすごくだるかった。でも言えず、どうすることもできなくなって、トレーナーと病院に行ったら即入院になった。シーズン中、病院の(ベッドの)上で一軍の試合を見て、これほど辛いことはなかった。打たれたっていう悔しさは頑張れば取り戻せるけど、シーズン中みんなが戦っている場に居られないことが悔しかった。それは今でも悔しい」

 悔しい思いをしたことで、体調管理の大切さを実感。その経験から、自身の身体について勉強し、身体にいいものをどんどん取り入れるようになった。その結果、完治はしていないが、少しずつ軽い症状になっていったという。

「ケガはしちゃダメだけど、やらなさすぎもダメ。自分にしか分からない痛みがある。無理して、オーバーワークになって半年棒に振ったりするのはよくない。だからといってやらなさすぎるのも、いつまで経っても変わらない。このあたりの見極めをするのは難しいけど、そこができないとこの世界はやっていけない」

 長くプレーするためには、土台を作ることはもちろん必要だ。それ以外にも、自分の限界を知り、トレーナー、コーチに相談しつつ、オーバーワークにならない程度にやっていく。短期間で変えると考えるのではなく、長いスパンで考えていくことが大切だと、力説する。

1軍でプレーすることと2軍でプレーすることは全然違う

 三浦氏はルーキーイヤーの1軍最終戦に登板し、1軍の良さを実感したと話している。

「1軍てこんなにいいものなのか。(最初は)2軍で投げたりしてきたんですけど、やっぱり全然違って。たくさんのお客さんの中で投げて、たくさんのマスコミの方に取材をしてもらって。2軍でいくら結果を残しても、給料はほどんど上がらない。1軍で1イニング、打席に立った方がお給料が上がりますし、楽しいこと、うれしいこと、やりがいがいっぱいある。この世界は1軍に上がらないとだめだ。そこで気付きました」

 プロ入りしたからといって、ずっとプロ野球選手でいられるわけではないのがプロの世界だ。新たに入団する選手がいるということは、その分球団を去る選手がいる。少しでも長くプロの世界で生き残っていくためには、結果を出さなくてはならない。

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 最後に、希望に満ち溢れているルーキーたちにこうエールを贈った。

「俺はこの武器を持ってプロ野球に入ってきた。何か自分の武器があるからスカウトの目に留まって、プロ野球に入ってきた。その武器を見失わないように。しっかりと磨いて。武器があれば監督やコーチが使いたくなる。武器があれば絶対得。見てもらいたいなら結果を残さないと。同じサイクルで1年はあっという間だし、どんどん早くなっていく。この1年は本当に大事。無駄じゃなかったなと思えるように。子供たちに憧れられるように、夢を持たせられるようになってほしい」

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sports NPB,アメリカ,アメリカン・リーグ,アリゾナ・ダイヤモンドバックス,プロ野球合同トライアウト,ベースボール,メジャー昇格間近,中後悠平,千葉ロッテマリーンズ,武蔵ヒートベアーズ http://www.baseballchannel.jp/npb/26204/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26204/ Thu, 12 Jan 2017 10:00:51 +0900 Thu, 12 Jan 2017 11:40:57 +0900 メジャー昇格期待の中後悠平、2017年もゼロからのスタート。「挑戦者として、キャンプで結果を残す」
永田遼太郎

BCリーグではなく、渡米を選択

――サブロー(大村三郎)さんの引退試合のときに、約1年ぶりにQVCマリンフィールド(現在のZOZOマリンスタジアム)に足を運びました。そこで懐かしい顔にも顔を合わせたと思うのですが、どんなお気持ちでしたか?

 サブローさんの引退試合は、僕がちょうどアメリカから帰ってきたときだったんですね。自分がプロ2年目に入るときの自主トレでサブローさんに誘ってもらって、一緒に練習させてもらったり、ご飯にも連れて行ってもらったりして、本当によくしてくれた先輩でした。だから「これは行かないとな」となって。
 
 でも、球場では最初、ロッカーに行きづらかったんですよ。なんだかんだ、もうチームを辞めている選手じゃないですか。でも、チーム関係者の方によくしてもらって、結局ロッカーにも行かせてもらって、話もして、凄く懐かしかったし、素直に嬉しかったのもありますね。自分はロッテに4年間いましたけど、あんなに満員になっている球場を見たことなかったので、感動しました。
 
――その後、埼玉県内で場所を借りて練習をしていました。今のお住まいと練習所まで距離がある関係で、一時期は元ロッテの吉原正平さんの部屋に宿泊していたと聞いていますが、その間、どれくらいのペースで自宅に帰っていたのですか?
 3日間くらい泊まって練習してから一度帰って、また来るみたいなペースを1カ月くらい続けましたね。ただ、吉原も次の就職活動や予定があるので、ホテルに泊まるときもありましたよ。
 
――ホテル代は全部自腹でしょうから結構大変ですね。
 駐車場代なんか合わせたら1泊で1万7~8千円かかりますからね。でも、ヨシ(吉原)のおかげでホテルに泊まったのは3日間くらいで済みました。
 
――昨年の渡米前の話を少しお聞きします。戦力外通告を受けて、プロ野球合同トライアウトを受けました。でもオファーはどこからも来なかった。そのときに一度は一般の就職先とかも考えたりもしたんですか?

 1年間だけ(BCリーグの)武蔵ヒートベアーズでお世話になろうかなと思っていました。それも他に就職先がなかったというのもありますけど、あと野球に対する未練ですよね。だから1年間だけやらせてくれと……。それでプロ野球に戻れへんかったら辞めるって決めていたんです。そういう決断までして嫁さんにも約束して、武蔵に行こうと決めていたら、突然、アメリカの話が出てきたので、最初は武蔵にも迷惑がかかると思ったし、そういうことも含めて色々と考えましたよね。そこまでして野球がしたいのかって……。
 
――たくさんの人に迷惑はかけたくないと……。

 正直、1年間でまた(NPBに)戻るのは難しい話じゃないですか。でも、野球に未練があるうちは一般の仕事にも就けない。そんな気持ちじゃ長続きもしない。だから武蔵でお世話になっている1年間で次の仕事、将来のことも色々と考えていこうと……。そう考えている矢先だったので、いきなりアメリカへ行かないかと聞かれて、「はい、行きます」とはならなかったですよ。

アメリカに渡って気づいた日本のお米のおいしさ

――アメリカで生活をするようになって物欲がなくなったと聞きましたが、それは日本に帰って来てからも?

 変わりましたね(笑)。アメリカで寒い時期はさすがに冬服を買いましたけど、今まではブランド物とかを選んでとかやっていましたが今はユニクロ中心です。今日履いているパンツもユニクロですからね。
 
――そうなんですね。でも上手に着こなしているから一見じゃ分からないですよ。

 安いですよ。1900円ですからね(笑)。プロ野球選手ってブランド物にこだわるじゃないですか。もちろん球場に来るときはちゃんとした格好で来なさいというのもあるんですけど、僕はアメリカのマイナーリーグで今年プレーしていましたけど、選手はみんなジャージで球場に来るんですよ。向こうからしたらあれでもちゃんとした格好なのかもしれないけど、僕から見たらジャージ。でもそれが普通なんです。たまにジーパン履いたりしている選手もいるんですけど、ほとんどが外国人特有のジャージみたいな恰好あるじゃないですか。あれで来るんで、そんなの毎日見ていると、ロッテ時代みたいに、恰好つけなくても良いんじゃないかって思えてくるんですよね。
 
――ちなみに何かをコレクションする趣味はあるんですか。

 それがないですね。自分たちの時代は昔、遊戯王とかが流行ったんですけど、そういうのも子どもの頃から一切なかったですからね。
 
――唯一の物欲がオシャレすることだったけど、今はそれも必要最小限でとどめているということですか?

(プロに入った当時は)お金があったと言ったらおかしいですけど、最初は良い服を着たり、オシャレしたいなとか思うじゃないですか。買い物に行くにしても都内とかになってしまうので、適当な恰好も出来ない。そういうのもあったんですけど、今はその気持ちがあっても、安いので良いのがあったらそれでええなって感じなんですよね。だからユニクロとZARAが今のお気に入りです。
 
――でも、この1年間で生活観、物の見方がだいぶ変わったんじゃないですか。

 日本に帰って来て、お茶漬けがこんなに美味いものかって思いましたからね(笑)。
 
――ここでお茶漬けですか!(笑)

 国が変わると米も変わるんですね。日本のお米が一番美味いです。日本からアメリカまで応援に来てくれたファンがいたんですけど、その人がサトウのごはんをくれたんです。そのご飯を通訳の方と一緒に食べたときに涙が出ましたもん。美味すぎて。なんや、これご飯だけで食えるやん。ご飯おかずにして、ご飯が食えるやんって。それくらい美味しかったです。

メジャー昇格は簡単ではない

――それだけ大変な生活をしてきたなかでいよいよ2017年。メジャーリーグという舞台も見えてきたのかなと思うのですが。

 でもね、そんな簡単な世界じゃないですよ。他の記者やマスコミの方にも結構言われますし、3Aで自分が抑えているときも、『中後、メジャー昇格間近』とか書いていただきましたけど、僕の中では一切そんなこと考えていないです。
 
――周りの評価と自分の評価は違うと。

 実際、チームメイトからも言われましたよ。「もう、そろそろだな」とかね。でも、そんな簡単じゃないし、メジャーに行けたら行けたでもちろん嬉しかったのはありますけど、2016年は2016年で終わり、2017年は2017年で、完全にゼロからのスタートだと自分では思っているので、昨年3Aであれだけ抑えられたのは自信にはなりましたけど、数字や結果はリセットされるわけですからね。

――昨年は3Aで13試合連続無失点をしましたけど、それも終わったことと捉えているんですね。

 そこで抑えたからって、メジャーで抑えられるわけじゃない。まずは2017年のキャンプで結果を残さなきゃならないと思っています。僕と同じ立場のやつらが全員同じように抑えたら、全員がメジャーに上げてもらえるわけじゃないし、当然メジャーで投げられる保証なんてどこにもない。だから僕の中では全部過去のことは過去のことなんです。ただ、3Aで抑えたのは自信になっていますし、そこで得たものは胸に秘めつつ、2017年のキャンプではメジャーで上がれるように、それを継続して行こうと思っています。まだまだ自分の中ではマイナーリーガー、挑戦者のままだと思っていますよ。

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sports NPB,アリゾナ・ダイヤモンドバックス,エドウィン・エスコバー,スポーツ,ニュース,プロ野球,新助っ人外国人 http://www.baseballchannel.jp/npb/26250/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26250/ Wed, 11 Jan 2017 18:00:07 +0900 Fri, 13 Jan 2017 18:33:08 +0900 日本ハム、元インディアンスの左の剛腕を獲得!

 北海道日本ハムファイターズは1月11日、エドウィン・エスコバー(投手)獲得を発表した。

 昨季、エスコバーはアリゾナ・ダイヤモンドバックスで25試合に登板し、1勝2敗。17奪三振、防御率7.23をマーク。

「以前から日本のプロ野球に関心を持ち、いつかは挑戦したいと強く望んでいた」と、ベネズエラ出身の24歳は日本ハム入団を喜んだ。日本で新たな生活、また、連覇に挑戦できることに気持ちを高ぶらせている。

 今回の補強について栗山英樹監督は、「左のパワーピッチャー獲得が決まり、大変心強い。常時150キロ級のストレートを投げ、先発とリリーフの両方を経験しているのは大きな強み」と飛躍を願っている。

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sports NPB,中後悠平 http://www.baseballchannel.jp/npb/26186/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26186/ Wed, 11 Jan 2017 15:00:03 +0900 Thu, 12 Jan 2017 10:07:52 +0900 中後悠平、アメリカでつかんだ転機「メソメソして、びびっても仕方ない。野球を楽しむ原点に帰った」
永田遼太郎

アメリカと日本のウエイトトレーニングに違い

――9月にアメリカから帰って来て、約3カ月が経ちました。その間どのように過ごしてきましたか?

 帰って来てすぐは、まず休みましたね。ずっと家族とは離れ離れだったので一緒に買い物へ出掛けたりしながら約3週間くらいは休んだんじゃないですかね。
 
――3週間ですか?

 はい。9月中旬くらいに帰って来て、10月の1週目くらいに入ってから埼玉県で場所を借りてトレーニングしていました。
 
――そのトレーニングではどのような課題を持って取り組んでいたのですか?

 よくアメリカへ行くと太るとか言われるんですけど、僕の場合は食べ物の問題でむしろ痩せてしまったので、6キロも体重が落ちちゃったんですよ。なのでとにかく体重を元に戻すことと、自分なんかまだまだ体が弱いほうなので、やっぱりウエイトですね。体を大きくするのが目的ではなくて、怪我をしないためのウエイト。体幹を主に鍛えました。
 
――アメリカと日本のウエイトトレーニングで、考え方の違いのようなものはありましたか?

 全然違いますね。僕はアメリカのほうが好きでした。
 
――それはどのような部分で?

 僕はまだマイナーでしか経験がないですけど、アメリカでも一番下のリーグからスタートしたので、そこだと強制的にウエイトをさせられるんですね。でも、そこでウエイトをすると最初の頃は体を大きくするトレーニングもあるんですけど、シーズンに入ると怪我をしないケアの比重が大きくなってくるんです。
 
 日本の場合、ケアをするとなるとマッサージとか治療とかになってしまうんですけど、アメリカはマッサージがほとんどなく、僕はマイナーしか経験していないのでメジャーは分からないですけど、ほとんどマッサージや治療はやってもらっていないんですね。そうしたなか、自分でやっていくんですけど、体のケアのトレーニングを僕は向こうで教えてもらって、それが上手くいった。体の疲れをとりながら同時に強くする一石二鳥的なトレーニングをして体も多少は大きくなりましたし、怪我もなかったですし、そこが良かったです。
 
――なるほど。

 やっぱり休む時間も大事なんですよ。トレーニング自体の時間も短いですし……。
 
――どれくらいなんですか?

 1時間もないくらい。だいたい30~40分です。主に登板日のあとすぐにインナーマッスル、上半身のトレーニングをするんです。体が温まっているうちにする感じで、その後はアイシングしたい人はしてって感じなんです。それで次の日に下半身のトレーニングをする。僕が1Aにいたときは週に3回、そういったトレーニングを入れられてましたね。それが3Aに行くと少し変わるんですけどね。そこはメジャーの1つ下なので調整って感じなんです。
 
――強制的じゃなくなるってことですね。

 はい。逆に何も言われない。でも、みんなそういった環境で下からやってきたので、勝手に出来るんですよね。だから僕も3Aにいるフィジカルトレーナーに相談しながら、今までやって来たことをする感じです。日本のときってシーズン中でもいっぱい走って、みんなでトレーニングしてって感じですけど、そういう環境だから個人的なトレーニングがおろそかになってしまう部分って周りを見ていても結構あったんですよ。それで腰が痛くなったから下半身のウエイトはやめておこうみたいな……。
 
 僕の身体がそれだけ弱かったというのもあるんですけど、日本にいるときはオーバーワークで怪我をしてしまった自分がいたので、それより早く疲れをとりたいとなって、トレーナーさんを呼んで、マッサージしてという流れでそっちにばかり目が行ってしまったので、それを自分でケアしてやっていく感じだったんですよね。
 
――なるほど。違いはよく分かりました。

 日本でもそうやっている人はいると思います。だけど僕は自分に弱かったんでね。ウエイトトレーニングもやってはいましたけど、じゃあどれだけかって問われたら大してやっていなかったんでね。それがアメリカに行って、自分しかいない環境の中で気付きもあって、教えてもらって、そこが僕の中で良かった経験だったと思いますね。
 

結果を残せない焦りが力みに

――この前も他所のインタビューで、精神面で大きく変わったと話していましたよね。

 そうです。これは何回も言っている話ですけど、せっかく単身でアメリカまで乗り込んで野球をしているんだから、マウンドに立って投げることに恐怖心を持ったり、嫌気がさしたりするのがアホくさく思えたんですよ。もちろん給料が少ないというのもありますけど、ここでアカンかったら日本に帰らなきゃアカン。アカンかったら自分の野球も終わりっていうのもありましたからね。ましてや僕は日本人で、シーズン途中から入って来て、ここでメソメソして、びびって投げていてもそりゃあ楽しくないし、それでは日本でやっていたことと何ら変わりないんですよ。
 
 日本でやっていたときはお金をもらって仕事として野球をやっていたわけだから、いつ首を切られるか分からないという焦りの中でやっていた。結果残されへん、その焦りが力みに変わって、力みがマウンドでうまくいかへんと悪循環になって、マウンドに上がりたくなくなる。そうなるとどっかしら体が言うことを聞かなくなるんですよ。
 
――千葉ロッテマリーンズにいた2年目、3年目はまさにそんな感じでしたよね。

 僕はよく強気なピッチングとか周りに言われていたんですけど、それが一つの失敗で、そこからダダダダンと階段を落ちていくような経験もしたんでね。アメリカでも行って、すぐに同じような経験をしたんですよ。1Aで躓いたときに、ヤバくなったときがあったんですけど、そこで自分が変わらないとここに来た意味がないと言い聞かせて、そこでスポーツは楽しむもんだと気付かされてね……。プロでお金をもらうようになって、将来的なこととか、自分には野球しかあらへんとか考えてしまうと、怖くなるかもしれないけど、元々のスポーツの意味ってみんなで楽しむためのものじゃないですか。
 
 僕も野球を始めたきっかけは周りの友達がやっていたとか、うちのオトンが少年野球のコーチをしていて、子どもの一人が野球をやるってなって、それを見た自分が『野球楽しそうだな』ってなったから始めたわけでね。きっと誰だってそうなんですよ。小さいときから嫌々と思いながら、25歳とか26歳まで10何年間も野球をやっているわけないんですよ。みんなと野球をやりたいから、楽しみたいからというのが大前提としてあると思う。だから僕はアメリカに行ってまで野球をして、同じことをしたらアカンって考えて、野球を楽しむという原点に帰ったんです。

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sports NPB,ショートストップ,スポーツ,プロ野球,ルイス・クルーズ,井口資仁,今宮健太,千葉ロッテマリーンズ,坂本勇人,埼玉西武ライオンズ http://www.baseballchannel.jp/npb/26240/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26240/ Wed, 11 Jan 2017 10:00:44 +0900 Wed, 11 Jan 2017 10:00:44 +0900 日本のショートストップは、なぜ、メジャーで通用しないのか。異国を知る者たちが証言する「確実にアウトにするための守備」の盲点【野球考#1】

日本人内野手として成功を収めた井口資仁の指摘

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に臨む侍ジャパンの代表候補を見渡すと明らかなように、現在、プロ野球ではショートが人材難に陥っている。坂本勇人(読売ジャイアンツ)という絶対的なレギュラーがいる一方、その座を脅かす者がまったく見当たらないのだ。

 これまでメジャーリーグに挑んだ日本人遊撃手は、ことごとくその壁に跳ね返された。世界ではショートこそ花形のポジションであり、身体能力や守備力の高い選手が守っている。メジャー超一流クラスの強肩、身体のバネ、体幹の強さを見ていると、日本人との身体能力の違いに絶望的になる。

 しかし、諸手を挙げて降参するしかないのだろうか。

「日本人でショートとしてバリバリやれる選手が見たいですね」

 メジャーに移籍した日本人内野手として数少ない成功を収めた一人の井口資仁(千葉ロッテマリーンズ)が、そう語っていたことがある。日本の問題点として、井口は二つ挙げた。

「人工芝ではバウンドが読めるし、打った瞬間にどこに来るかわかる。イレギュラーもないですし、その場に待ってでも捕れます。人工芝が内野手を下手にさせているのはあると思います」

 メジャーでは30球団のうち28球団が天然芝でプレーしているのに対し、日本では12球団のうち9球団が人工芝の球場だ。渡米し、慣れない環境に対応できない点は否めない。

「でも日本人だってみんな、小さい頃は土のグラウンドでやっていますからね」。そう言った井口は、問題の根幹を指摘した。「人工芝だからどうのこうのと言われますけど、それはプロに入って楽をしているだけの話です」

 現在プロ野球で最も守備力の高いショートが、今宮健太(福岡ソフトバンクホークス)だ。身体のバネと強肩は日本屈指だが、世界トップレベルと比べると、井口の目にはまだまだと映っている。

「日本人ショートだったら今宮が一番うまいと思いますけど、それでも確実にアウトにするための守備になると思います。彼は肩が強いのでね。天然芝とか土になると、“1個グッと持つ”のができなくなっちゃうので」

 打球の勢いが死なない人工芝では三遊間深くのゴロを待って捕っても、強肩の今宮ならアウトにできる。対して天然芝や土のグラウンドでは打球の勢いが弱まるため、前にチャージしないとアウトにできない。それが「楽をする」の意味である。ちなみに“1個グッと持つ”とは、地面の反発力が人工芝より落ちる天然芝や土では、上半身や体幹の強さが求められるということだ。

中南米の選手たちの応用力から学ぶもの

 井口への取材でもう一人、名前の挙がったショートがいる。チームメイトで高卒ルーキーだった平沢大河だ。

 2016年8月21日の埼玉西武ライオンズ戦で9回裏、森友哉が放った三遊間深くの当たりを逆シングルで捕りに行かず、正面に回り込んでからステップして投げたため、時間のロスが出て内野安打とした。ベンチで見ていた井口は、「もったいない」と感じた。

「今宮に逆シングルで捕られて、ランニングスローされたことが今シーズンありました。平沢にそういうプレーをやれとは言わないけど、自分で見て、こういうプレーのほうがアウトになるんだと感じなければいけない。彼はいま、ステップの幅が大きいじゃないですか。たとえば、もっと小さくしてみる。彼は自分のプレーに安定を求めていますけど、必要なのはそこではないんですよね」

 この言葉の真意に気づける選手、球界関係者はどれだけいるだろうか。井口はメジャーでプレーしたからこそ、中南米選手との違いを肌で知っている。守備の基本は日本人内野手のほうが上だと感じた一方、驚かされたのがラティーノたちの応用力だった。

「1歩目、2歩目のダッシュの力と、ランニングスローがすごい。彼らは捕って、いかに早く投げてアウトにできるかを考えています」

 筆者は中南米野球の取材をライフワークとしており、2016年にはベネズエラを訪れた。同国はメジャーでゴールドグラブ賞を通算11度獲得したオマー・ビスケル(元クリーブランド・インディアンスなど)や、現役では2015年に同賞に輝いたアルシデス・エスコバー(カンザスシティ・ロイヤルズ)などショートの名手を数多く育てている。

 指導現場を取材して回ると、その背景が見えてきた。プロ選手を目指す13~17歳の少年が通う「ロス・ピノス」という国内トップレベルのアカデミーでは、練習でキャッチボールの直後、近距離からゴロを転がし合い、捕球してすぐに送球体勢に入る動きを繰り返していた。デトロイト・タイガースのアカデミーでも、16~20代前半の選手たちに同じ光景が見られた。キャッチボールと同列に置くほど日々の大切なメニューと位置づけることで、「捕って早く投げる」はベネズエラ人のDNAとして受け継がれていくのだ。

気になる2016年センバツ優勝校のショートへの指導アプローチ

 翻って日本では、「捕って早く投げる」より「確実に捕る」ことに重点が置かれる。三遊間深くのゴロを逆シングルで捕ればその流れで送球体勢に入れるため、ベネズエラや中南米選手はこのように守る一方、日本では「正面で捕る」ことを徹底させられる。1塁に投げることを考えれば、回り込んで正面に入るのは非合理的だが、そのほうが捕球ミスを減らせると考えられているからだ。

 2016年春のセンバツ高校野球の開幕戦、福井工大福井対智弁学園で非合理的なプレーが見られた。

 智弁学園が2点リードした2回表1死1塁の守備で、三遊間深くにゴロが飛んだ。ショートの太田英毅はこれを正面に回り込んで捕り、1塁に投げたが間一髪セーフになった。2017年のドラフト候補と当時から注目されていた太田に「逆シングルで捕りにいく選択肢はなかったか」と聞くと、「なかったです」と即答された。

「ずっと右足に(力を)ためてから投げてきました。(出足の)一発目が遅かったら、逆シングルで行っていたと思います。でも(逆シングルで行ってエラーする)リスクを背負いたくありません。1、3塁にはしたくなかったです。(正面で捕って1塁がセーフになって1死)1、2塁にしても、(攻撃で)点数をとれると思っていました。だから前で止めようと思いました」

 リスクを背負いたくない――太田を責める気は毛頭ないが、彼にこういう発言をさせてしまう指導者陣に問いたい。チャレンジさせる教育をしていないことを問題だと思わないだろうか。

 タイミング的に判断すれば、逆シングルで捕って投げれば1塁でアウトにできた。そうすれば2死2塁で、ピンチ脱出に近づく。試合序盤でリスクを恐れるような場面ではなく、さらに言えば逆シングルの捕球は慣れればそう難しい技術でもない。

 それなのにピンチが大きくなることを恐れて「前で落とせ」と教え込むのは、技術習得においてマイナスだ。もちろん「正面で捕る」ほうがいい場面もあるが、逆シングルで捕るほうがいいときもある。

 それをすべて正面で捕りにいかせる指導は、教科書から逸脱できない日本の教育と同じ問題点と言える。自ら考える力、つまり応用力がないのは、日本社会の欠陥と同じである。

環境の違いはチャレンジを奨励させているかどうか

 2013年限りでロッテを退団し、メジャー移籍を目指してアメリカの独立リーグでプレーした渡辺俊介(現・新日鐵住金かずさマジックのコーチ兼投手)は、シーズンオフになるとベネズエラのウインターリーグでプレーした。当地で特に印象に残ったことを聞くと、真っ先に挙げたのが「内野手のレベルが高い」だった。

「体が強いので、ゲッツーをとるスピードがある。ちょっとでもアウトをとれる確率があると思ったら、アウトをとりに行くんですよね。大事をとって、という考えはなくて」

 捕ってから早く投げる。そしてアウトにできる確率があれば、チャレンジをする。こうした姿勢はベネズエラ人だけでなく、中南米選手に共通した点と言える。

 2016年6月7日の西武戦で巨人は4回裏、メキシコ出身の名手ルイス・クルーズがセカンドの守備でエラーを記録した。表の攻撃で2対1と逆転した直後のこの回、1死1塁で鬼﨑裕司がセカンド正面にゴロを放った。クルーズは前に出て捕球を試み、グラブ操作の流れで1塁走者の森にタッチを狙ったが、捕球できずに1、3塁とピンチが広がった。この後に3点を奪われて逆転負けしたことで、記者席の多くがクルーズに厳しい視線を向けていた。

 しかしクルーズが狙い通りに併殺をとれていれば、1点リードで切り抜けられた場面だ。先発投手は巨人が田口麗斗、西武が菊池雄星。相手に分があるのは否めない一方、併殺でチェンジになれば、攻撃に流れを引き寄せられる。両先発の力関係を考えれば田口が1点を守り切るのは容易でなく、追加点を狙いたいところだ。結果的には手痛いエラーとなったが、クルーズの意図を汲んだ見方も存在していい。チャレンジしてのミスを咎めてばかりいると、誰もチャレンジできない環境になってしまうからである。

「中南米の選手は、育っている環境が違いますからね」

 井口に「日本人も練習次第でラテン選手たちのように守れるのだろうか」と聞くと、そんな答えが返ってきた。ベネズエラだけでなく、ドミニカ共和国、近年ショートでの躍進が目立つオランダ領キュラソー、そしてキューバの少年たちは、総じてデコボコのグラウンドで練習していた。そうやってイレギュラーに慣れ、ハンドリングが上達していく側面はもちろん大きい。

 しかし、カリブ海諸国から優秀なショートが出続ける環境とは、果たしてそれだけだろうか。井口が希望を捨てないのは、まだできる余地があると考えているからではないだろうか。

 それは筆者自身の見方でもある。チャレンジを奨励する環境も、中南米のショートを大きく育てる背景の一つだ。

 日本にもまだ打てる手があるのに、鼻からあきらめてチャレンジしないのは実にもったいない。

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sports 16年ドラフト,NPB,スポーツ,プロ野球,今井順之助,北海道日本ハムファイターズ,堀瑞輝,森山恵佑,玉井大翔,石井一成 http://www.baseballchannel.jp/npb/26198/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26198/ Tue, 10 Jan 2017 15:22:28 +0900 Sat, 14 Jan 2017 12:31:44 +0900 日本ハム、新人合同自主トレを開始。ドラ1・堀は「思っていた以上に身体がついて来なかった」
飯塚紗穂

「自分の味を出して」

 1月9日、ファイターズ鎌ケ谷スタジアムの室内練習場にて、北海道日本ハムファイターズの新入団選手合同自主トレが行われた。

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 ドラフト1位で入団した堀瑞輝は、「高校時代は試合で見られることはあっても、練習からずっと見られていることは初めてで緊張した」と話している。また練習では、合同自主トレで動けるように、年末年始から体を動かしてきたつもりだったが、「思っていた以上に身体がついて来なかった」と、早速プロの洗礼を受けた。

 同2位の石井一成選手は、肩と体の強さに自信があり、アピールポイントにしていきたいと意気込んでおり、同9位の今井順之助は、長打力を磨いて、キャンプからアピールしていきたいと気合十分。

 また、栗山英樹監督は新人選手たちに、「周りと比べたり、慌てたりせず、自分の色を発揮してくれれば」とメッセージを送った。

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練習風景

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新入団選手

16年ドラフト1位 堀 瑞輝

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16年ドラフト2位 石井 一成

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16年ドラフト3位 高良 一輝

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16年ドラフト4位 森山 恵佑

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16年ドラフト5位 高山 優希

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16年ドラフト7位 郡 拓也

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16年ドラフト8位 玉井 大翔

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16年ドラフト9位 今井 順之助

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sports NPB,スポーツ,プロ野球,中日ドラゴンズ,落合博満 http://www.baseballchannel.jp/npb/26125/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26125/ Tue, 10 Jan 2017 10:00:02 +0900 Tue, 10 Jan 2017 10:00:02 +0900 「プロ1年目の選手に否定系の言葉はNG」。言葉を重視する、落合流コミュニケーション術【横尾弘一の野球のミカタ】

1年目のみ、選手の考え方に任せる

 2016年のドラフト会議では、育成を含めて115名のアマチュア選手が指名され、うち114名がルーキーとしてプロの世界に飛び込む。

 ドラフト何位指名であろうと、ルーキーは新たな世界で成功を収めるために全力で突っ走り、彼らを育成する監督やコーチも指導に最善を尽くそうとする。しかし、すべてのルーキーが思い通りに成長し、チームにとって不可欠な戦力になってくれるわけではない。では、厳しい競争社会を生き抜いてもらうために、指導者は選手とどう接したらいいのだろうか。

 自身が3位指名でロッテへ入団した直後の春季キャンプで、「あの打ち方では使えない」と酷評され、「それならドラフトで指名するなよ」と憤慨したという落合博満は、選手との関わり方についても細心の注意を払っていた。

「先発投手陣の年齢が高くなってきた、このポジションに若手がほしい、そうした理由があるからドラフト指名する。指導者の立場としては、どの新人にも一日でも早く戦力になってもらいたいんだけれど、だからと言ってこちらのペースでは進められない」

 新人とコミュニケーションを取る時、落合は「否定のフレーズだけは絶対に使ってはならない」という。プロでは1年目だが、アマチュア時代には知らない者はいないという実績を積み重ねてきた選手は、自分が取り組んできた練習法、考え方は正しいと思っている。そんな選手に対して「おまえのやり方は違う。こうやらなくてはいけないんだ」と一方的に否定してしまうと、選手と指導者の間には溝ができてしまう。

 そこで、1年間だけは選手の考え方に任せ、アドバイスを求めてきた時だけ、その選手の実力を評価しながら指導する。この時に大切なのは褒めること。とにかく、特長だと思える部分を見つけて褒めるのだ。

長年芽の出ない選手には指導者主導も

「例えば、入団直後の私に対しても、『あの打ち方では使えない』ではなく、『なかなか個性的な打ち方だけれど、こういう打ち方も試してみるといい』と伝えればよかった。実際、私の打ち方は使えなくて、先輩のフォームを参考にして新たに作り上げていったんだから。私たちの時代は、指導者の何気ない、けれど選手にとってはプライドを傷つけられるような言葉によって、多くの若手が消えていったと思う。指導する立場になったら、それを繰り返しちゃいけないだろう」

 そうして1年を過ごしたあと、思い描く結果を出せなかった選手については、指導者もその原因を分析しておく。もちろん、選手自身も打開策を考えているだろうから、それを尊重しながら正しい練習法を教えなければならない。加えて、自信を持たせるのも大切だから、常にコミュニケーションを取り、「自分は指導者から見放されていないんだ」と感じさせることも必要だという。

 そして、指導者の力量が最も求められるのは、数年経ってもなかなか芽の出ない選手だ。こうした立場の選手に対してだけは、指導者の主導型で完璧に洗脳してやるしかない。色々な形で努力してきて、それでも好結果が出ないのだから、「俺を信じてついて来い」と伝えて闘志を掻き立てるしかないのだという。

「技術の世界と言っても、やるのも教えるのも人間でしょう。同じ目標を目指すなら、できる限り人間関係も良好なほうがいい。空腹や寝起きの人に矢継ぎ早に言葉をかけたら、気分を害してしまうように、言葉をかけるタイミングは大切。どんな言葉をいつかけてやればいいのかは、指導者にとって永遠のテーマだろう」

 そう語る落合の視線は、とても温かい。

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sports NPB,スカウティング,スカウティングと育成で勝つ!,スカウト,スポーツ,プレー,プロ野球,人間性,光る存在,北海道日本ハムファイターズ http://www.baseballchannel.jp/npb/26158/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26158/ Mon, 09 Jan 2017 10:00:41 +0900 Mon, 09 Jan 2017 10:00:41 +0900 日本ハム強さの根源。2017年も不変、「スカウティングと育成で勝つ!」企業理念

ファイターズの強さの源

 ここに1つの冊子がある。

「スカウティングと育成で勝つ!」と題されたその冊子は、昨季、10年ぶりの日本一を成し遂げた北海道日本ハムファイターズの強さを示すものだ。

 日本ハムの選手育成方針や環境について書かれてあり、日本一を目指していくための青写真といっていい。会社で言えば、企業概要と呼ぶものだ。また担当スカウトの名前やファームディレクターなど顔写真付きで載せられているのは日本ハムならではであろう。

 本冊子をいまから10年前に作り始めたのが、日本ハムのスカウト部ディレクター(現在は部長)を務めている大渕隆氏である。もとは、IBMの営業社員という異色の経歴を持つ大渕は、10年前にこの冊子の作成を思いついたと語る。

「いまのプロ野球のルールでは、球団とアマチュア野球の指導者・選手がつながる接点はメディアかスカウトしかありませんよね。球団がどのような理念を持っているかなど詳しいことを伝えることができるのはスカウトであるはずなのに、『うちの球団はこういうことをしていますよ』という資料がないのは問題だと思ったんです。日本ハムという球団を分かってもらうために作りはじめました」

 作成当初から「スカウティングと育成で勝つ!」というタイトルがついていたわけではなかったが、球団の方向性が常にそこに向いていたから、毎年改良を重ねていくうち、そういう言葉になったという。今は営業部が手掛けている。

理念があってこその「人材」

 仕事始めの会議はスカウト会議からスタートするというから「スカウティングと育成で勝つ!」という文言はもっとも日本ハムらしい。球団がどこにチーム作りの根幹を置いているかがうかがえるというものだ。

 選手の育成にはあらゆる人間の力が働く。メディアで報じられる多くは育てあげたファームのコーチであったり、あるいは起用したトップチームの監督になることが往々にしてある。しかし日本ハムは、メディアではそう捉えられることがあっても、球団に属する人間たちがそうではないことを理解して仕事に打ち込んでいる。

 選手を発掘するスカウトがいて、育てるファームの環境がある。そして、トップチームが勝った時、初めてクローズアップされる。

 球団が一つの方を向くための企業理念が存在するというわけである。

 大渕氏は言う。

「チームがこういう選手を求めている前提があって、それを明文化することが大事なのだと思います。どの企業にも理念や目標がある。同じようにチームにもあってしかるべきだろうという発想なんです。決して偶発的ではなく、企業文化や理念、目指すものがあってこその人材であるべきなのです」

 日本ハムのスカウティングで興味深いのは、アマチュア時代に様々な意味で評判になった選手が多いことだ。能力は申し分ないけれども、どこかに難題を抱えていそうな選手だ。スカウティングの重大要素として、プレーだけではない部分も判断材料とするが、日本ハムには一切の迷いがない。

 選手にはそれぞれプレーにも、人間性にも欠点がある。それを受け止めて、どう転化できるかを見ているのだ。

 いまの指導ではこのレベル。しかし、これだけの身体能力をもってすれば、ウチにくれば大きく変わることができる、というような見極め方である。

「グラウンドで光っているかが重要ですよね。光っているとは『足が速い』『遠くに飛ばす』『すごい球を投げる』などいろんな面で光っている。グラウンドがステージだとすれば、『なんだこいつは?すごく目に入ってくる。光る存在だな』というように。それを見つけたら深く見ていく。舞台を見て、稽古をみて、良いという判断が上がったら、監督と話している姿、普段の場面、友達とのふるまい方、ベンチにいるときはどのへんに座っているのか。スタンドならどういう風に弁当を食べているのかなどを知るようにしていく」

 ほとんどの場合、最初の印象が良くて、見る回数が増えるたび、選手の悪い所が見えてくるというのが常だ。それが高校生だと欠点はさらに目立ってしまう。

「選手のいろんな背景を想像してあげないといけない。例えば、エラーした選手がいて、それはちゃんと教えられていなから起きたことなのか、ちゃんと直せば大丈夫とか、うちにきたらどうなるのだろうかというのを見て行くんです」

西川遥輝にみえた、人間的な爆発力

 性格面についても同様だ。
 一般的にやんちゃであるとか、ファイトしない、チームメイトから嫌われている、一生懸命さが足りないのがみえる選手であっても、真相を探ることで成長する要素だとプラスに捉えることが往々にしてあるそうだ。

 昨季、初のベストナインに輝いた西川遥輝はいい例だ。

 智辯和歌山高校時代の西川の評判は野球だけに限ると、群を抜いていた。1年春から公式戦にデビューし、いきなり4試合連続本塁打。その後の夏の甲子園にデビューして派手な活躍を見せた。以後3度の甲子園に出場した。

 左右に打ち分けるバットコントロール。臆することのない先を狙う走塁、スローイングで魅せる肩、大舞台に強いメンタル……、スカウトに存在をマークされる選手の一人だった。

 しかし、彼のパフォーマンスは学年を経ていくごとに、欠点をさらけ出したのも事実だった。
 いまでは信じられないが、凡打をすれば、手を抜くなど全力疾走をする選手ではなかった。ある在阪のスカウトが「ここまで野球を嘗めているやつは初めて見た」という声が挙がるほどだった。

 そんな西川を日本ハムは2位指名。そして、入団2年目から起用し、2014年に最多盗塁のタイトル、昨季はベストナインに輝くなどの選手に育て上げたのである。

 日本ハムは西川に何を見たのか。

 大渕氏は言う。

「爆発力です。高校生は常時、持っている力を出せない。しかし、一瞬、一瞬にとてつもないプレーしたりする。選手個々が抱えている何か鬱屈したものというのは、人としてのパワーにもなると個人的に思っているんです。全力疾走しないなどよくない噂も耳に入ってきましたけど、西川には爆発するものがあるように感じたんです」

 昨季の日本シリーズ第5戦でのサヨナラ満塁本塁打を覚えているファンも多いはずだ。あの爆発力こそ、日本ハムのスカウトが見抜いた西川の凡人離れした個性だった。

 もっとも、大渕氏らスカウトだけの力で西川がこれほどの選手に仕立て上がったのではない。ファームや彼らを育成するコーチの存在があり、失敗を経験させながら我慢強い起用を続けたトップチームの監督の存在がいてこそだ。

 日本ハムはファームのコーチ陣に日報を義務付けている。
 選手にどのような指導をしたのか、どのような成長を見せているのか。指導した人物だけで解決するのではなく、チームとしてその行方を見守っている。

 組織としての一体感こそが、日本ハムの強さたるゆえんだろう。

 かつて、大渕が語っていた印象深い言葉がある。
 高校卒業と同時にメジャー挑戦を希望していた大谷翔平を口説き落とした時の話の中ででてきた言葉だ。

「偶然ではなく、選手の資質だけで収めてしまってはいけない。大谷翔平が生まれたのは、いろんな人が組み合わさったシステムの中で生まれた選手、育成された選手だったというようにしなければいけない」

 日本ハムの企業理念が形になって10年が経った。
 2017年もまた、チームは一つの方を向いて日本一を目指す。

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sports NPB,プロはこう見る,プロ野球,小宮山悟,小谷正勝,編成担当,読売ジャイアンツ http://www.baseballchannel.jp/npb/26177/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26177/ Sun, 08 Jan 2017 10:00:08 +0900 Sun, 08 Jan 2017 10:00:08 +0900 巨人、FA3選手獲得。最大の補強は小谷正勝コーチの復帰【小宮山悟の眼】

5人中3人が巨人へ

 2017年を迎え、今シーズンのキャンプインまで、あと1カ月を切った。オフの間に行われてきた各チームの戦力補強もほぼ終了。今シーズンを戦っていくメンバーが固まりつつある。
 このオフ、下記の5選手がFA権を行使して他球団への移籍を果たした。

岸孝之(西武→楽天)
糸井嘉男(オリックス→阪神)
山口俊(DeNA→巨人)
森福允彦(ソフトバンク→巨人)
陽岱鋼(日本ハム→巨人)

 ご覧になってわかるように、5人のうち3選手が読売ジャイアンツへ入団した。ほかにも、新外国人選手として、元東北楽天ゴールデンイーグルスのケーシー・マギーを獲得。トレードで北海道日本ハムファイターズから吉川光夫も加入した。とにかく、巨人の積極的な戦力補強の動向が目立つ、オフの移籍戦線だった。

 この補強が成功するかどうか。詳しい解説や評価は、開幕前の順位予想時にしたいと思う。ただ、単純に言って、実績のある選手の加入は戦力アップに直結することだけは確かだ。チームを立て直そうという姿勢は伝わってくる。どうやら2015年の途中に就任した堤辰佳GMのカラーが徐々に出始めているようだ。

 個人的な話だが、堤GMとは同じ年で、彼が熊本・済々黌高野球部でプレーしていたころから見知っている。六大学時代にも早慶戦で何度も対戦した。プロ野球選手になれる資質があったかどうかは定かではないが、少なくもと本人が希望すれば、社会人野球に進むだけの実力を持った打者だった。だが、彼は記者になる道を選び読売新聞に入社した。

 あくまで私の知る範囲だが、当時から彼はまじめなタイプで、野球をよく知っている男でもあった。巨人のGMというポジションがどれだけの権限を与えられているかわからないので、まだ、彼のチーム編成における能力は判断できない。ただ、ドラフト戦略を含めて、周囲――ファンやチーム関係者――が納得するような方法に向かって、戦力を整えていこうという姿勢は垣間見える。

 大型戦力補強を敢行した巨人だが、個人的には、小谷正勝さんが巡回投手コーチとして再入団したことが、一番の戦力アップにつながると思っている。

 投手の育成、技術指導に定評のある小谷コーチの最大の魅力は経験の豊富さだ。こういうタイプの投手が、こういう不調に陥ったら、こういう修正法で立ち直る。こんなタイプの投手は、ここを直せば飛躍的に伸びる。そういうアドバイスの引き出しの数が抜きんでているのだ。

 選手と指導者の関係の良し悪しには、相性も影響する。また、教わる側の姿勢が悪ければ、どんな名伯楽でも結果を残せない場合がある。ただ、現在の巨人の投手陣には、最盛期の勢いを失ったベテランや、もう一息で一人前に育つ若手が多いので、小谷コーチの的確なアドバイスが功を奏すシーンが増えるのではないか。巨人の投手力は間違いなくアップすると思う。

選手の移籍は活発化されるべき。見逃してはならないタンパリング

 さて、最後に、今オフの移籍に関して小言を一つ。

 個人的に、移籍戦線において、見逃せない出来事があった。あるFA権を有した有力選手に対して、他球団の編成担当が、「うちのチームにフィットする。手をあげるなら、考えなければ」という記事がスポーツ紙に載ったのだ。
 これは、明らかにタンパリングの筈である。そんなコメントをメディアに対して口にするのはどうかと思う(もしかしたら、わざとコメントを発し、メディアを使ってメッセージを送っているのかもしれないが)。

 また冒頭で今オフにFA移籍した5選手を紹介したが、この5人という数をどう考えるか。私は非常に寂しい数字だと思う。相変わらず日本球界の移籍市場は活発化しない。

 メジャーと違い、日本球界では、獲得した権利を「行使する」と宣言しなければFAにならないという点が、活発化しない主な原因だが、それにしても少なすぎる。

 球団がどういうビジョンを持ち、予算内でどういう選手を獲得してチームを編成していくのか。そういう点に注目するのも、プロフェッショナルの野球を見る上での楽しみの一つ。日本球界でも、もっと選手の移籍が活発に行われるようになってほしいものだ。

 

小宮山悟(こみやま・さとる)

1965年、千葉県生まれ。早稲田大学を経て、89年ドラフト1位でロッテ・オリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)へ入団。精度の高い制球力を武器に1年目から先発ローテーション入りを果たすと、以降、千葉ロッテのエースとして活躍した。00年、横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)へ移籍。02年はボビー・バレンタイン監督率いるニューヨーク・メッツでプレーした。04年に古巣・千葉ロッテへ復帰、09年に現役を引退した。現在は、野球解説者、野球評論家、Jリーグの理事も務める。

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sports NPB,オリックス・バファローズ,スポーツ,データから見る,プロ野球,マイルストーン,中日ドラゴンズ,北海道日本ハムファイターズ,千葉ロッテマリーンズ,埼玉西武ライオンズ http://www.baseballchannel.jp/npb/26152/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26152/ Sat, 07 Jan 2017 10:00:54 +0900 Sat, 07 Jan 2017 10:00:54 +0900 2017年のマイルストーン。達成が期待される投打の記録【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
Getty Images

2017年、2000本安打到達する選手は0?

 MLBでは区切りの記録をマイルストーン(里程標)という。この数字を目標に、選手たちは頑張るのだ。2017年シーズンのNPBの主なマイルストーンを見ていこう。

 まずは、打撃部門だ。

広尾様170105

 読売ジャイアンツの阿部慎之助2000試合出場まで37試合。安打ほど注目されないが、これも偉大な記録だ。
 捕手で2000試合をクリアしたのは、谷繁元信、野村克也、木俣達彦、古田敦也の4人だ。

 1000試合が迫る選手で注目は広島東洋カープの赤松真人。代走や守備固めで、昨季は89試合に出場したが打席数は21。しかし昨年の12月28日に初期の胃がんを公表した。1日も早い復帰を祈りたい。同じような立場では、昨季限りで引退した巨人・鈴木尚広が、プロ人生後半は代走での起用が主となったが、1130試合に出場している。鈴木に続く1000試合をクリアできるだろうか。

 注目度の高い2000本安打、2017年は5人の選手に注目したい。ただ昨季20安打しか打っていない千葉ロッテマリーンズの福浦和也が68本を打てるか、また不振が続く阪神タイガースの鳥谷敬も、今季中は厳しいかもしれない。

 1500本安打まで98本の巨人、坂本勇人はまだ28歳。ハイペースで安打を量産している。このペースなら2500本以上は積み上げるのではないか。

 かつて広島のレギュラーだった梵英心は、昨季1000本安打まであと10本と迫りながら無安打に終わった。今季はクリアできるだろうか。

広尾様170105_2

 本塁打でも巨人、阿部は節目の記録に挑むことになる。捕手での400本塁打以上は、野村克也、田淵幸一に次ぐ3人目だ。
 地味だが1000得点も、貢献度の高い数字。40歳を過ぎたロッテ、井口資仁にとってあと70回ホームベースを踏むのは大変だが、節目の記録として目指してほしい。阿部はフル出場すれば、この記録もクリアするだろう。

 1000打点も偉大な記録。大打者の一つの指標でもある。昨季不振だった埼玉西武ライオンズの中村剛也だが、復活すれば110打点は不可能な数字ではない。

 盗塁では過去8人しか記録していない400盗塁に中日ドラゴンズの荒木雅博、東北楽天ゴールデンイーグルスの松井稼頭央が挑む。厳しいところだが、注目したい。
 阪神にFA移籍した糸井嘉男は、昨年並みの盗塁を稼げば、300盗塁が見えてくる。

サファテ、200セーブの大記録は間近

 次に投手の記録を見てみよう。

広尾様170105_3

 三浦大輔が172勝で引退したため、現役最多勝は東京ヤクルトスワローズ石川雅規の152勝になった。
 2位は巨人、杉内俊哉の142勝。今季、一軍登板はなかったが、復活して150勝を記録することができるか。
 100勝を控える投手たちも、昨季は2ケタ勝っていない。奮起しなければクリアできない数字だ。

登板数は、5人の救援投手が500登板に迫っている。セットアッパーとしてフルで働けば50登板は超えてくる。3~4人は達成するだろう。

 セーブは、NPB最高のクローザー、福岡ソフトバンクホークスのデニス・サファテが200の大台に乗ろうとしている。
 100セーブを控える投手の中には、若手もかなりいる。クローザーは30、40とセーブを稼ぐことができるので、100セーブまでは勢いでクリアすることができる。そこから先が難しくなるのだ。

ホールドは巨人の山口鉄也が前人未到の300ホールドへの期待がかかる。昨年は不振だったが、調子が戻れば可能だろう。
唯一セットアッパー専門でMVPを取った中日の浅尾拓也だが、昨年の一軍登板はなし。あと1つで3人目の200ホールドになるが、足踏みが続いている。

山田、3年連続トリプルスリー達成なるか

 こうしたマイルストーンとは別に、期待される大記録もいくつかある。

・ヤクルト山田哲人の3年連続トリプルスリー、ソフトバンク柳田悠岐の2回目のトリプルスリー
→山田が記録すれば、もちろんNPB史上初。柳田の記録も山田に続く2回目となる。

・日本ハム大谷翔平、規定打席と規定投球回数にダブル到達
→1950年の2リーグ分立後では、1950年に阪急ブレーブスの野口二郎が記録しただけ。66年ぶりの大記録となる。両方でタイトルを獲れば空前の記録だ。

・西武、秋山翔吾2度目の200安打
→NPBのシーズン最多安打記録216を持つ秋山だが、2回目の200安打を記録すれば、青木宣親(現アストロズ)に次ぐ記録となる。

・巨人、山口鉄也の10年連続60試合登板、日本ハム宮西尚生の入団から10年連続50試合登板
→どちらもNPB史上初。地味な記録だが、セットアッパーとして長く活躍しなければ達成できない記録だ。

・西武、中村剛也の通算満塁本塁打記録16の更新
→すでにNPB史上1位だが、この記録を伸ばすことができるだろうか。

・ソフトバンク、サファテ、シーズンセーブ記録の更新
→今年はパ記録を更新する43セーブを記録。NPB記録は2005年に中日ドラゴンズ、岩瀬仁紀、2007年に阪神、藤川球児が記録した46。十分に可能性はあるだろう。

 来季もまだまだ驚きの記録が生まれるだろう。期待したい。

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sports NPB,スポーツ,プロ野球,読売ジャイアンツ http://www.baseballchannel.jp/npb/26168/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26168/ Fri, 06 Jan 2017 11:00:40 +0900 Fri, 06 Jan 2017 11:04:06 +0900 DeNAへの人的補償は平良拳太郎。プロテクトリストから外した巨人、13年ドラフト組の熾烈な生存競争【死亡遊戯コラム】

巨人でチャンスを掴んだ田口、逃した平良

「二人のうちの1人しか生き残れないという覚悟の中で、どちらが勝つかという指導をしています。チャンスは平等に与える。でも、1軍に行くための席は1つしかない場合はほとんどです」

横浜DeNAベイスターズが読売ジャイアンツにFA移籍した山口俊の人的補償として、平良拳太郎の獲得を発表。

第一報を聞いたとき、15年シーズンの岡崎郁元巨人2軍監督インタビューを思い出した。

あの日、ジャイアンツ球場で期待の若手投手として名前が挙がったのが、沖縄の星・平良と同期入団のサウスポーの名前だった。
13年ドラフト3位田口麗斗と5位の変則サイド右腕平良。与えられた背番号は90と92。ともに95年生まれ。
先発ローテの半分をFA選手と外国人投手が占める巨人では、ドラフト中下位指名の高卒投手がそこに食い込むのは至難の業だ。
岡崎前監督の言葉を借りればイスはあって1つ。入団以来、その1つの枠を巡って田口と平良は激しく争ってきた。

1年目オフ、「IABF 21U ワールドカップ」代表選手にともに選ばれ(巨人投手陣からの選出はこの2人のみ)、イースタンリーグ15年開幕投手が田口、16年開幕投手は平良。
一足先に1軍デビューした田口は2年目に1軍で12試合に先発して3勝を記録。そのまま同期を突き放すと、3年目は球団で89年桑田真澄以来27年ぶりの21歳以下シーズンでの2ケタ勝利を達成し、次代の左腕エース候補へと躍り出た。

対する平良は昨季、東京ドームで初登板初先発のマウンドに上がりながら、4回途中4失点KOとホロ苦デビュー。
その後、右肘痛で投げられない時期があったものの、2軍では6勝2敗、防御率2.31の好成績。今オフにはプエルトリコのウィンターリーグにも参加していた。
平良も高卒3年目投手の成長曲線としては順調と言えるだろう。しかし、同期で同い年投手との「1つのイス」を巡る争いに敗れた。

チャンスは少ないながらも、確かにあった。それを掴んだ者と逃した者。
プロテクトリストは「未来」ではなく、「今」を守るものだ。酷なようだが、FA補強の多い巨人の若手は「現在進行形の戦力」に食い込めなければ生き残るのは難しい。

13年ドラフト組の半分はすでに巨人にいない

この田口と平良を含む巨人13年ドラフト組は、それぞれ波乱万丈な野球人生を送っている。

1位 小林誠司  捕手/日本生命
2位 和田恋   内野手/高知高
3位 田口麗斗  投手/広島新庄高
4位 奥村展征  内野手/日本大学山形高
5位 平良拳太郎 投手/北山高
育成
1位 青山誠   外野手/日本大学
2位 長江翔太  投手/大阪経済大学
3位 北之園隆生 内野手/秀岳館高

小林は16年129試合出場で正捕手定着。田口は10勝10敗、防御率2.72の好成績。
すでに2人が1軍の主力として働いていることからも、成功のドラフトと言えるだろう。
かと思えば、奥村は巨人在籍わずか1年で、相川亮二のFA人的補償として東京ヤクルトスワローズへ移籍。
そして、同じく平良も在籍3年でチームを去ることとなった。
ちなみに育成の長江と北之園は昨季限りで戦力外通告を受け退団。

この年、指名を受けた8名中4名はすでに巨人にいない。
入団時は将来のスラッガー候補と期待されたドラ2の和田恋も、14年1位岡本和真、15年5位山本泰寛、16年1位吉川尚輝と続々と有望内野手が入ってきた関係もあり、押し出されるように外野へ。いまだ1軍経験はなく、2軍と3軍を往復する日々。背番号も降格し、間違いなく今季が正念場となるだろう。

それぞれのプロ3年間が終わり、4年目シーズンがやってくる。

昨オフの契約更改で田口は3200万円アップの推定年俸5000万円を勝ち取り、年俸750万円でサインした平良はDeNAで再スタート。

目指すは2年連続2ケタ勝利、背番号90は元エース内海哲也を継承するようなサウスポーに成長できるのか?
それとも心機一転、琉球トルネードがベイスターズの主戦投手へと成り上がるのか?

同期入団で同い年のライバル、田口麗斗と平良拳太郎。
あの頃、ジャイアンツ球場でともに泥にまみれた18歳のルーキーたちは、今年22歳になる。
彼らが東京ドームで投げ合う日を楽しみに待ちたい。

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sports MLB,スポーツ,メジャーリーグ,上原浩治,田澤純一 http://www.baseballchannel.jp/mlb/26165/ http://www.baseballchannel.jp/mlb/26165/ Fri, 06 Jan 2017 06:50:51 +0900 Fri, 06 Jan 2017 06:50:51 +0900 【MLB】田澤、上原……ブルペン陣の充実こそ世界一への近道。年々高まるリリーフ投手の価値
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年々減り続ける先発投手の投球回数

 昨シーズン、19年ぶりにワールドシリーズに進出したクリーブランド・インディアンズ。
 惜しくもワールドチャンピオンは逃したものの、フランシスコ・リンドーアを中心に、多くの若手が台頭。年俸総額においては2倍以上を誇るカブスを相手に、球史に残る熱戦を演じた。

 その中で大車輪の活躍を見せたのが、アンドリュー・ミラーをはじめとするメジャー屈指のブルペン陣。名将テリー・フランコーナ監督が繰り出す絶妙な継投策で、強打カブス打線を見事に抑え込んだ。

 また、カブスの剛腕クローザー、アロルデス・チャップマン(現ヤンキース)も100マイル越えを連発。『マドン監督の起用法には不満を抱いていた』とコメントしたものの、要所要所でインディアンズの反撃を食い止めた。

 2016年のワールドシリーズは、ブルペンワーク(継投策)に大きな注目が集まったシリーズでもあった。

 そんな状況の中、『Sports Illustrated』 のトム・バーダッチ記者は、How much more will bullpens take over the game ?(リリーフ投手たちは(今年も)どのぐらい投げるのだろうか?)と題し、近年のリリーフ投手の重要性や、登板状況を報じている。

So don’t look for closers getting six-out saves. But what you can look for are more and more relievers picking up more and more innings. Managers last season set all-time records for relievers used (590), pitching changes (15,307), relief innings (15,892 2/3) and relief wins (799).
クローザーに、『6アウトセーブ(2イニング以上投げて試合を締めること)』を期待してはいけない。一方、(MLB全球団の監督たちによって)今後さらに多くのリリーフ投手たちが起用され、さらに多くのイニングを投げることだろう。昨シーズン総じて、新記録となるリリーフ投手の起用人数(590人)、投手交代の回数(15,307回)、リリーフ投手のイニング数(15,892回 2/3)、リリーフ投手の勝利数(799勝)をマークした。

 ワールドシリーズだけではなく、レギュラーシーズンにおいても、リリーフ投手が大きな役割を果たしたことがわかる数字だ。

 同記事内では、ここ6年間で『先発投手が打者3巡目まで投げた回数』を掲載している。

2011年:33,837回
2012年:32,094回
2013年:32,232回
2014年:32,589回
2015年:30,820回
2016年:29,240回

 先発投手の球速が落ちる前に、そして相手打線が先発投手を攻略する前に、リリーフ投手をマウンドに投入するのが近年のトレンドと言える。

 バーダッチ記者は、先発が多くのイニングを投げることをthe good old days(古き良き時代)と評しているように、球界のトレンドが変わりつつあるのは間違いないようだ。

 青木が所属していた頃のロイヤルズ(2014年)から、このトレンドが顕著になったとも言える。ヘレーラ、デービス、ホランドといった強力リリーフ陣を擁し、2015年に見事世界一に上り詰めた。

マーリンズは田澤、カブスは上原を補強

 ナショナルリーグ東地区のマイアミ・マーリンズも、今オフ積極的にブルペンの強化に力を入れているチームの1つだ。

 2016年シーズン、チーム防御率4.05(リーグ6位)とまずまずの数字を誇ったものの、絶対的エースであったフェルナンデスを失った。サイ・ヤング候補と言われた剛腕の穴を埋めることは容易ではなく、少しでもブルペンの層を厚くし、前述のように比較的早いイニングでリリーフ投手を投入し、チーム全体としての投手力を維持しようという意図が見える。

 今オフは、レッドソックスでブルペンを支えた田澤純一、ブラッド・ジーグラーが加入。クローザーのラモス、セットアッパーのフェルプスも健在で、玄人好みの実力派ブルペンが形成された。MLB.comのジョー・フリサロ記者は、マーリンズは『スーパー・ブルペン』を目指していると報じている。

 108年ぶりに世界一に輝いたシカゴ・カブスも、ブルペンの再構築に余念がない。チャップマンは去ったものの、上原浩治とウェイド・デービスを補強。両投手共に世界一を経験した実績抜群のリリーフ投手だ。

 今シーズンもブルペン陣の充実が、勝敗を左右することになりそうだ。

出典:MLB’s top 10 storylines of 2017, from Indians and Cubs to the World Baseball Classic By:TOM VERDUCCI

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sports NPB,クリス・マーティン,クローザー,スポーツ,データから見る,デニス・サファテ,プロ野球,ローガン・オンドルセク,中﨑翔太,呉昇桓 http://www.baseballchannel.jp/npb/25965/ http://www.baseballchannel.jp/npb/25965/ Thu, 05 Jan 2017 18:00:18 +0900 Thu, 05 Jan 2017 18:00:18 +0900 ホークスの絶対的な強み、サファテはNPB球史に残る最強の守護神【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

シーズン振り返ると、マーティンとサファテの成績は秀逸

 昨季、10セーブ以上を挙げた投手はセ・パ両リーグで15人いる。9回を任されるクローザーは1球団1人が理想だが、北海道日本ハムファイターズ、東京ヤクルトスワローズ、千葉ロッテマリーンズは成績不振や退団などの理由で配置転換があり、複数人になっている。

 これらクローザーの成績をいくつかの指標で比較してみよう。それぞれベスト10。

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 防御率とWHIP(1イニングあたり何人の走者を出したか)だ。
 日本ハムのクリス・マーティンがずば抜けている。
 セの覇者、広島東洋カープのクローザー中崎翔太は、防御率はこれに次ぐが、WHIPは5位。結果的に抑えたものの、走者は出していたのだ。安定感ではマーティンがずば抜けていた。
 ここ数年随一の成績を残した福岡ソフトバンクホークスのデニス・サファテも今季は分が悪そうに見える。

 次に被打率、SO/BB(奪三振数を与四球数で割った値、制球力を示す)を見てみよう。

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 やはりマーティンが1位、被打率.145は驚異的な数字。対戦する打者7人に1人強しか安打を許さなかった。
 SO/BBもすごい数字になっている。奪三振数が与四球数よりも8倍以上多いのだ。
 これは、先発投手を含めた中でもトップクラスだ。

 4つの比較で分かるのは、2016年のクローザーの中ではマーティンがずば抜けていることと、それに次いでサファテが優秀なこと。
 特にSO/BBの数値は、マーティン、サファテと他のクローザーとはレベルがはっきり違う。ともに走者をめったに出さないクローザーだったのだ。

 マーティンは、昨季開幕時はセットアッパーだった。しかし本来のクローザーの増井浩俊が不振だったために、6月7日に初めてセーブを記録、クローザーとしての本格的な起用は6月19日からだった。
 ここから21セーブをマークしたのだから、クローザーで開幕から起用されていれば、セーブ王サファテとデッドヒートを演じていたものと思われる。

 しかしながらマーティンは、9月4日のオリックス戦で足首をねんざ、以後、1か月近く投げられなくなってしまった。
 クローザー(10セーブ以上)の登板数と、登板数に占めるセーブ数の比率(SV率)はこのようになっている。

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 シーズン通しての活躍で見れば、やはりサファテが優れている。
 昨季のサファテは7敗するなど、ここ数年では打ち込まれるケースが多かったが、それでもシーズンを通して一度も戦線離脱することなく投げぬき、レベルの高い火消しを行ったのだ。

 プロ野球の世界では、2016年のマーティンのように、短期間、驚異的な投球をするクローザーは少なくない。
 記憶に新しいところでは、2015年のDeNA山崎康晃なども目の覚めるような投球をした。しかし、それを長く続けることは至難の業だ。

サファテだけは年々セーブ数がアップ

 2016年から過去3年間のセーブ数合計のランキングを見てみよう。

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 サファテはただ一人、100セーブを超えている。セーブ数は37→41→43と増えている。そして防御率は3年連続で1点台だ。これは群を抜いている。

 そもそも過去3年連続で2ケタのセーブを挙げた投手は、サファテ以外にロッテの西野勇士(31→34→21)、日本ハムの増井浩俊(23→39→10)、オリックスの平野佳寿(40→12→31)しかいない。
 セリーグは皆無だ。
 サファテの優秀さが傑出していることがわかる。

 ソフトバンクに移籍後の、サファテの登板数は64→65→64、投球回数は68.1→64.2→62.1と同じような数字が並んでいる。首脳陣とサファテが話し合って、登板数、投球回数の上限を設定しているのではないかと思われる。

 日本ハムのマーティンは、CSでは投げたが打ち込まれた。日本シリーズを前に足首の治療のためアメリカに帰国。日本ハムは節目の試合で大谷翔平やバースをクローザーに起用するなど、やりくりをして日本一に輝いたが、今季のクローザーは未定だ。

 今季36歳とは言え、故障もなく安定した成績が期待できるサファテを擁するソフトバンクは、大きなアドバンテージがあると言ってよいだろう。
 サファテは、リベンジを期する福岡ソフトバンクホークスの絶対的な強みなのだ。

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sports NPB,WBC,スポーツ,プロ野球,侍JAPAN http://www.baseballchannel.jp/npb/26083/ http://www.baseballchannel.jp/npb/26083/ Thu, 05 Jan 2017 11:10:16 +0900 Thu, 05 Jan 2017 11:10:16 +0900 【里崎智也×ザック生馬特別対談】侍JAPANへの提言#4  「菊池よりも中島卓也」WBCメンバー19名の選出に疑問。残り9枠の行方

山田の3塁起用は難しい? チームに必要な小技ができる選手

――小久保さんは一番の強みは投手だと言っています。

里崎 でも、それを踏まえてどうなのかの発信がない。強みは投手といいながら、選考について迷っていますよね。強みが投手なら、最初に決まるはず。
 
ザック みんな楽観的だから、現時点では「大谷がいれば大丈夫だろう」みたいになっているけど、実は足りていないところがありますよね。
 
里崎 それよりも野手の人選ですよ。まず、菊池涼介をどう使うの?って話ですよね。山田哲人をセカンドのレギュラーで使うなら、菊池が出ることはない。山田に代打や代走がでるわけはないから、菊池はどうするの?
 
ザック 山田はサードとしての起用が難しいことは強化試合で分かった。本人も二塁やりたいっていっているし、DHで使うしかないですよね。
 
里崎 ベンチには、ベンチの役割分担がある。守備固めなのか、代走なのか、代打の一番手なのか。入っているメンバー全員の役割分担をいえないといけない。「こいつがレギュラーでダメだった時に、次にこいつを使うから入れる」という選考はダメなんですよ。ケガなどは入れ替えられますから。
 
――3人目の捕手はどうなりますか。

里崎 レギュラーがいないから3人目は必要ですね。絶対に代打をここで使うでしょう。ブルペンキャッチャーの数も限られている。しかし、他にいないですよね。
 
ザック どうしちゃったんですかね。日本の野球界は捕手がいない。2006、2009年だったら、揃っていました。打てるキャッチャーだった。
 
――キャッチャーができる野手がいるじゃないですか。原口文仁(阪神)、阿部慎之助(巨人)とか。彼らは候補になりますか。

里崎 ないでしょ。ベンチにいるだけだったら意味がないんです。しかも、代打で行くポジションがキャッチャーしかない。
 
ザック 代表チームだからぜいたくな考え方ですけど、松田選手にしても確実性がないじゃないですか。一発はあるけど、打率が高くないから、流れが止まっちゃうようなラインアップになるんじゃないですか。それが守って勝つという野球を徹底するのなら、いいんですよね。
 
里崎 そういうことです。僕らの時は小技マンがいっぱいいたんですよ。ムネリン、剛、イチローさん、僕。打つのが、小笠原さん、松中さん、岩村、多村、福留ですよ。半分、小技マンがいたんです。小技マンは、誰になるんでしょうか、このチーム?
 
ザック 菊池くらいですよね。
 
里崎 でも試合に出られないじゃないですか。
 
ザック 2004年オリンピックのバスケットボールでアメリカが銅メダルフィニッシュの時があったんです。1試合の平均得点が高かった選手を集めたんですけど、ディフェンスができなかったし、ベンチプレイヤーにもなれなかった。全然、ケミストリーがなくて、悪循環だった。小技マンがいないのは、まさにそういうことです。

スペシャリストたちの選出を

里崎 まずレギュラーを決めて、想定する。代打の1番手をどうするのか。筒香が出塁して、勝負どころの代走はどうするのか。変える可能性のあるポジションは、そこもいりますよね。守備固めをどうするかとか、考えて入れて行かないといけない。スペシャリストたちを。
 
ザック ベイスターズの関根大気選手ですか(笑)筒香選手の代走要因として。
 
里崎 引退しましたけど、鈴木尚広(元巨人)もありやと思ったんですよ。僕ならお願いしに行きます。最後にWBCに出てくれへんかと。ここ一番の代走のスペシャリストと守備固め。ここ一番の勝負所の1点はあるわけですから。
 
ザック スペシャリストを、そういう風な感じの枠の作り方をしたほうがいいんですよ。代表チームとは勝つためのベストメンバーだから。一方、投手は抑えも決まっていないし、リリーフが足りないと思う。
 
里崎 先発は6人作らないといけない。ダブル先発だから、菅野智之と大谷翔平がメインで、則本昂大は抑えかもしれない。
 
ザック 投手は14人選ぶんですか
 
里崎 12か13ですよ。捕手は3人ですから。
 
ザック 2013年のアメリカをブループリントにすると、投手14人、捕手3人、外野手4人に、内野手が7人。先発は4人しかいなかった。10人がリリーフでした。彼らは勝っていないけど、WBCは3連投もできないわけだから、リリーフが一番大事じゃないかな。2-2になって最終的にもつれて、7、8回に出てくる投手がどうかで層の厚さがでる
 
里崎 それもみえてこないんですよ。集まった選手でどう戦うか考えてはいけないと思います。先にどういう野球をするかを決めて、それに合う選手をチョイスしていかないと。来てくれる選手の中でどう戦えるか考えるのは駄作でしかない。W先発で行くのか、ザックさんが言ったように戦っていくかも見えない。
 
ザック リリーフは多すぎるんじゃないのと思うくらいの、しかも、この人たち選ばれたんだって変則的な投手をリストに入れてもらっていいと思う。
 
里崎 森福允彦もありやと思います。ワンポイントで投げられるし、イニング途中でもいける。
 
ザック いかにオランダや台湾を大差で破ろうという目標じゃないから、先をみないといけない。ドミニカ共和国の打者をどう抑えるか、ベネズエラ、アメリカをどう抑えるかってなると、変則投手が必要ですよ。
 
里崎 あとはWBCの球にどれだけ馴染むか。ここにきて、またボール?って問題が生じていますよね。何のための統一球で、何のための強化試合なのと言いたいですよ。
 
ザック いつもその課題があります。
 
――非常に期待感が薄れてきますけど、こういう人を選んでほしいという推薦はありますか。

里崎 僕は内野手に中島卓也ですね。
 
ザック 僕は単純に中村晃選手がスタメンに入っていなきゃいけないと思っているんです。フォアボールが三振の倍もある選手。あり得ない数字です。そういう選球眼がある人がいると、次のバッターが仕留めやすくなる。あと、マイブームですけど、オリックスの吉田正尚選手。Wリーグで3週間、打率5割、出塁率6割を保てたというのがすごい。4年後じゃなくて、今、使ってほしい。中田翔選手よりも打てるんじゃないですか。
 
――サウスポーが宮西尚生しか入っていない。どういう選手がいますか。

里崎 強化試合を見たときに、まずはボールを扱える投手は誰なんや!って思いました。どんな好投手が入っても、あのボールを扱えなかったら役に立たない。逆に言えば、普通の投手でも、ボールを自由自在に操れたらいいわけです。すっぽ抜けて、自分の武器が投げれませんって。招集する意味がない。
 
ザック 強化試合では球種を捨てた選手がいました。
 
里崎 もうひとつ、今回のメンバーは合宿からちょうどの人数で行くじゃないですか。それはいいと思う。途中で抜けた選手の気持ちを考えたら。何かあった時のバックアップメンバーに入る選手たちは、そのボールで練習しないですよね。キャンプに呼ばなかったとしても、なんかあった時のサブメンバーはこのボールで練習しといてねっていう人を作っておかないと。
 
――優勝するためには必要なことは。

里崎 小久保さんが好きなようにやればいいと思うんですよ。自分がトップなんだから、自分の思う野球、自分の思う選手選考をして、戦って負ければ、責任をとればいい。勝てば称賛されるわけですから。でも、どういう野球をしたいのかは、メッセージとして発信していかないと。勝つまでに何をしなければいけないのかが分からなかったら、力勝負になってしまう。
 
ザック サトさんのおっしゃる通りで、何か上手く行っていないときに、うちは必ずこれができるという、デフォルトのセッティングがあれば勝てる野球になる。そういうアイデンティティを見つけてほしい。2009年は打てなかったけど、ノーアウトでランナーが出ると、きっちり送った。僕はバント不要論ですけど、ここで1点取れれば投げ勝てるみたいなスタイルだった。
  
里崎 原辰徳さんだったら、4番の中田でもバントさせるってイメージがある。慎之助でもバントをさせる。小久保さんは勝負所の無死1塁でどういう野球をするか、みえない。

組み合わせの順番は最高。期待しているからこそ厳しい意見に

――組み合わせはいかがですか。キューバ、オーストラリア、中国の順になる。

里崎 最高の組み合わせです。4戦目にタイブレークがある。この並びだと、オーストラリア戦が終わった時点でタイブレークの可能性がみえる。中国に負けることはないから、温存して1枚置いておける。3戦目が終わらないと分からないのでは、準備ができない。この差は大きい。
 
ザック しっかりとよんでいますね。勝ち進むには、楽ですよね。韓国のグループの方が強いと思う。イスラエルも強い。ランキング高くないとはいえ、突然、ガラッと変わるメンバーだから。オランダも。
 
――キューバは?

ザック 昔ほどじゃないですよね。亡命しちゃっているから、参加しないし。
 
里崎 ただ何が起こるか分からないですからね。力で行って、大谷が2失点したら浮足立ちます。
 
――僕らが知らないだけで、次世代がいるかもしれない。亡命を狙う候補生がいるかもしれない。

里崎 亡命したときのいい宣伝になるから、張り切る可能性もあるじゃないですか。韓国も兵役免除の大会がWBCしかないので、意気込みがスゴい。正直、日本がアメリカラウンドに進めるかわからない。
 
ザック ラッキーがないと優勝はできない。アメリカとドミニカ、日本とベネズエラが最終的に拮抗している。ベネズエラは強いはずなのが結果出していない。それがついに結果を出す大会なのか。前回のプエルトリコはサプライズだけど、トップの4、5チームはどこが勝ってもおかしくない。
 
里崎 ラッキーといってもルール内のラッキーだから、違反しているわけでもない。それがないと世界一にはなれない。そのラッキーを味方に付けられるかが勝負です。前回も走塁ミスがなく慎之助が打っていたら、そのまま世界一になっていたかもしれないし、2006年はあの誤審があったからこその世界一だったかもしれない。
 
ザック 準優勝に終わっても、よくやったといえる。それくらいの大会、そう簡単に勝てるもんじゃない。
 
里崎 厳しい意見が出るのはそれだけみんなが期待しているということ。頑張ってほしいからみんなが持論を出し合っている。興味がなかったら、議論は成り立たないですからね。

――愛情の反対語は無関心です。

里崎 それくらいみんな頑張ってほしいと思うことが意見になるわけですから、その中でどう戦っていく、本番が楽しみでならないですね。

 

里崎智也(さとざき・ともや)
1976年5月20日徳島県生まれ。鳴門工(現鳴門渦潮高)、帝京大学を経て、98年のドラフト会議で、千葉ロッテマリーンズを逆指名して、入団。03年に78試合ながら打率3割をマークし、レギュラー定着の足がかりをつくる。05年は橋本将との併用ながらも、日本一に貢献。06年にはWBC日本代表として世界一にも輝いた。持ち前の勝負強さで数々の名シーンを演出。00年代の千葉ロッテを牽引した“歌って、踊って、打ちまくる”エンターテイナーとして、ファンからも熱烈に支持された。14年限りで現役引退。現在はプロ野球解説者・評論家を務める傍ら、TV番組にも多数出演。

 

ザック生馬(ざっく・いくま)
1974年12月23日東京都生まれ、北米在住25年(トロント、ニューヨーク、フィラデルフィア)。ペンシルベニア大学学士号を習得。三桂事務所所属スポーツキャスター2016年スポナビライブ ニュースMC、実況(DeNA、中日&MLB戦)を務めた。過去には2015年UStreamドラゴンズライブTV、 2013-14年『FOX SPORTSジャパン』千葉ロッテマリーンズ リポーター 2007-13年日本テレビ「オードリーのNFL倶楽部」も担当した。

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sports MLB,スポーツ,ニューヨーク・ヤンキース,メジャーリーグ,田中将大 http://www.baseballchannel.jp/mlb/26142/ http://www.baseballchannel.jp/mlb/26142/ Thu, 05 Jan 2017 06:50:04 +0900 Thu, 05 Jan 2017 06:50:04 +0900 【MLB】ヤンキース田中は、オプトアウト行使と地元紙。「田中の活躍は2018年のチームを困難なものに」
Getty Images

2017年もエース田中の活躍は不可欠だが……

 手厳しいニューヨークのファンからもエースとして認められる活躍を見せたヤンキースの田中将大。2017年はさらなる活躍を期待されるが、長期的なチーム作りを求められる球団首脳陣はその活躍を手放しで喜ぶことは出来なそうだ。

 地元紙『NEW YORK POST』の電子版は、「田中の2017年のエースらしい活躍はヤンキースを苦境へ追い込むかもしれない」と題した記事を掲載している。

The Yankees probably can’t win in 2017 unless Masahiro Tanaka performs again like a top-of-the-rotation stalwart. Yet, that might make winning in 2018 more difficult.
田中将大が再びエースにふさわしい投球と頑丈さを見せない限り、2017年のヤンキースが素晴らしい成績を残すことはないだろう。しかし、田中のそうしたパフォーマンスはチームが2018年のシーズンで結果を残すことをより難しくする

 ヤンキースと7年1億5500万ドルで契約を結んだ田中だが、契約にはオプトアウト条項が含まれており、田中は今シーズンオフに契約を解除することができる。田中がオプトアウトしない場合、ヤンキースは田中を残り3年間6700万ドルで雇うことが出来る。しかし記事では、リッチ・ヒルを例にあげ、田中は確実にオプトアウトを選択するだろうとしている。

チームは再建期

 FAイヤーのヒルは今シーズン、アスレチックスとドジャースで投げ、計20試合に先発し12勝5敗、防御率2.12、WHIP1.00と素晴らしいピッチングを見せた。シーズン終了後、ドジャースは来年3月に37歳になるヒルと3年4800万ドルで再契約することを選択。田中も健康が不安視される投手だが、ヒルの稼働率の低さは田中の比ではない。05年のメジャーデビュー以来100イニングを上回ったのは今季含めて2度だけだ。

 そのヒルがこれだけの額の契約を得られたことから、田中とヒルの年齢差や田中の過去3年間の成績を考えれば、「今季再び怪我や、中4日で満足な成績が残せないことが露呈しても」3年6700万ドルを超えることは確実と見ている。また田中が2017年も前年を超える成績を残した場合、その契約規模は5年か6年になることを予想している。

 ヤンキースは現在再建期にあり、昨夏にはアロルディス・チャップマンやアンドリュー・ミラー、カルロス・ベルトランといった主力選手を放出し、見返りに将来のチームを担う若手有望株を多く得た。一方で、現在のメジャーチーム、特にローテーションは脆弱。若手投手のブレイクがなければ、陣容は非常に苦しくなる。

 若手のブレイクが続き、田中との再契約が必要ないだけの陣容が作れればヤンキースにとっては最高の形だ。しかし若手が結果を残せず、田中が好成績を残した場合、ヤンキースとしては田中と長期の再契約を結ぶことも視野にいれなければならない。前述のとおり、田中との再契約は5年以上になることが濃厚で、これを結べば長期契約で固まってしまったロースターを、フレキシビリティの高いもの作り替えるというチームの現時点での目標とは、反対の動きになってしまう。

 記事では田中やリーグトップの奪三振率を記録するなど、部分的にエースの素質を見せるマイケル・ピネダとの再契約という選択肢を含め、次代のエースを誰に託すか決断する必要があるとしている。

Also, as opposed to this offseason, next winter promises a stronger free-agent class with Jake Arrieta, Yu Darvish, Danny Duffy, Chris Tillman and Johnny Cueto (should Cueto opt out of his contract). Also, we will see whether or not Japanese star Shohei Otani tries to come to MLB.
今オフとは対照的に、2017年のオフシーズンにはジェイク・アリエッタやダルビッシュ有、ダニー・ダフィー、クリス・ティルマン、オプトアウトの権利を持つジョニー・クエトら優秀な名前が揃うことが約束されている。また日本人スターである大谷翔平がMLBへ来ることを選ぶかを見守る必要もある。

 ここまではヤンキースがシーズンにおいて好成績を残していた場合の話。一方でヤンキースがプレーオフ争いから脱落するようなことがあれば、田中をシーズン途中でトレードしてさらにマイナーを強固にするだろうと見ている。

 活躍すれば田中と再契約するのに必要なコストが高くなり、将来のチーム作りに影響を及ぼす。逆に活躍出来なければ、高確率でチームは今シーズンのプレーオフを逃し、田中をトレードに出す際の見返りも少なくなる。どちらにしてもヤンキースにとっては痛し痒しだ。

 こうした点から、記事は「長期的な出費のことさえ考えなければ、2017年もヤンキースは偉大な田中を必要とする」と結ばれている。メジャー4年目のシーズン、田中将大は帝国の再建にどのように関わっていくのだろうか。

出典:Masahiro Tanaka’s ace-like 2017 would put Yankees in a bind by Joel Sherman in NEW YORK POST on Jan.3 2017

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