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『和製ベーブルース』高校野球鮮烈デビュー 有言実行型のDNAを継ぐ、早実・清宮幸太郎の歩む道

ラグビー界のカリスマ、ヤマハ発動機の清宮克幸監督ジュニア、早実1年の幸太郎がついにデビューした。報道陣30名、プロ野球スカウトも駆けつけた中、入学式から4日、登録即スタメンで決勝打を放った。

2015/04/10

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華々しい高校野球デビュー

 184センチ、97キロ。

 「体格とパワー。それにご両親から受け継いだ素質で勝負してほしい」と早実・和泉監督が惚れ込んだ魅力。

 小学校では東京北砂リトルのエース兼3番として、アメリカで行われた世界選手権(当時早実中等部1年)で世界一になった。打っては飛距離310フィート(94メートル)のホームラン、投げては80マイル(129キロ)を計測し、『和製ベーブルース』とアメリカメディアに特集もされた。

 名門の調布シニアでプレーしながら、この春早実の高等部に入学。3月下旬から練習試合には出ていて、和泉監督も起用をすでに考えていたようだ。

「早実は王さんでも荒木大輔でも戦力になるなら1年生でも起用してきた歴史がある。主将の加藤も入学してすぐに6番で使って次の試合は4番を打たせた」
 3番に据えた意図を「なるべくたくさん打席に立たせたかった。高校野球の雰囲気を感じて欲しかった」と明かした。

 一方の清宮は3番を言われ、「あっ、ハイ。という感じ、っすかね」、と物怖じせず報道陣を笑わせる。
 両親がスタンドから息子の姿を見つめていた。今日の試合について、お父さんから何を言われたか、を聞かれてしばし口ごもって「あったと思うが…」とこちらは15歳らしく、はにかんだ。

 1回裏はランナー3塁、フルカウントから変化球をひっかけてファーストゴロ。2打席目は3回裏、満塁で変化球にタイミングが合わずショートゴロ。だがその打ち取られた「曲がるやつ」(清宮)を待っていた。
 第3打席、同点に追いついた直後、満塁のチャンスが続く左ピッチャーの初球を勝ち越し打。前進守備のショートの左を地を這うような鋭い打球が抜けていった。
 和泉監督は「そういうチャンスが回ってくる。宿命かねぇ」と笑った。
 ちなみに第4打席は四球、第5打席はセンターフライだった。

 入学から4日、初めて袖を通した早実のユニフォーム。憧れていたので「うれしい気持ちでいっぱいだった」と言う。
「高校野球の雰囲気を感じられた」という東京郊外の立川市の球場は黒土と外野は枯れた天然芝。第一歩を祝福するように桜の花びらがまだ、舞っていた。

 最後に目標を尋ねられた。
「日本を代表するスラッガーです」。

 引き継いだDNAを垣間見せて有言実行となるのか、今後の活躍に注目だ。

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