4番・丸子、センバツ2年V投手の小島……早大、東京六大学リーグ優勝のカギは”新戦力”にあり
いよいよ結成90周年の春の幕が開ける。冬を越して春のオープン戦もこなした早大にとって、5季ぶりの優勝に向けカギを握るのは、やはり新戦力だ。
2015/04/09
投手陣は大竹のほかに、小島や吉永らも控える
投手陣は2年の大竹（濟々黌）と3年の竹内（松坂）の先発が濃厚か。大竹は昨秋シーズン、有原が故障で投げられない中、1年生ながら第1戦を任された。ゲームを作るその安定感が持ち味だ。竹内も一皮むけた秋からの調子を持続している。球威があるストレートに細かな制球力が伴えば、連打を許さないだろう。
リリーフ陣は実績がある。4年の内田（早実）もケガからオープン戦の終盤には戻ってきた。2年になる北濱（金沢桜丘）と柳澤（広陵）も経験を積んでいる。球威のある抑えの柳澤につなげば、勝利を引き寄せられる。
投手の新戦力はルーキーの小島がいる。一昨年のセンバツ、浦和学院の2年生優勝投手だ。オープン戦終盤に実戦デビューし、得点を与えていない。マウンド度胸もあり公式戦での登板も早いかもしれない。
そして敢えて新戦力と言いたい。最上級生になる吉永（日大三）である。1年の春にいきなり大学日本一の立役者、MVPになってから3年が過ぎた。3年時はまさかの未勝利。リリーフとしてマウンドに上がってはゲームを壊した。
この春は復活の兆しが見える。フォームが安定し、球威が戻ってきた。持ち味のシンカーも落差が出てきた。吉永が復調すれば先発陣に厚みが出て、ロングリリーフも任せられる。
もう一つの楽しみは高橋新監督の采配だ。昨年までは小宮山悟氏がコーチなどを務めたが、今のところコーチを置かない方針で、指揮官単独でのチーム作りを実践中だ。
また『寮内緊張』とばかりに目標が寮内に掲げられているそうだ。それは例えば「時間厳守」「整理整頓」など集団生活の守るべき基本的ルール。野球選手である前に、学生、人としての原点を見つめよう、ということが伺える。
新監督の指導法が今季の選手にはマッチするという見方もある。
「今年のチームはどちらかというと大人しく、引っ張ってやると反応するタイプが多い。高橋監督の細かく、厳しい指導法や繕うことをせず、はっきり本音を指摘するほうが今年は合いそうな予感がします」とある関係者は言う。
新生早稲田は見どころ満載だ。
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