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プロを多数輩出。名門復活の機運高まる東洋大、「戦国」東都1部復帰へ

「戦国」とも称される東都大学リーグで5季連続優勝など一時代を築いた東洋大だが、今年が2部リーグに降格して3年目となる。だが、埼玉県川越市のグラウンドには「名門復活」を感じさせる空気がこれまでになく漂っている。

2015/04/05

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高木遊

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原樹理2015(東洋大)3

写真:練習姿勢や言動からも今年に懸ける並々ならぬ決意が感じられる原樹理主将。

エース・原樹理に芽生えた自覚と覚悟

「原樹理の復活なくして、東洋の復活なし」

 就任44年目を迎える高橋昭雄監督は、以前からこの言葉を口にする。

 今季主将に任命されたエース右腕の原樹理。東洋大姫路高時代はチームを甲子園8強に導き、東洋大入学後も1年春の開幕戦(当時1部)で、2番手として登板し好投。将来を嘱望され、その未来は順風満帆かのように見えた。
 だが、東洋大がその秋の入替戦で敗れ2部降格となると、原の成績も低迷。2年時には右肘の手術も経験した。復帰は果たしたものの、1年時より垣間見られた「気持ちの弱さ」が払拭されることはなかった。良い時と悪い時の差がくっきりし、どこか野球を「やらされている」ようでさえあった。

 そして今年――。
 東洋大のグラウンドへ訪れた時の原の姿勢と言動は明らかにこれまでとは違うものだった。
 まさにエースそして主将という、チームの大黒柱そのものだった。

 低迷していた原を甦らせたのは昨秋の立正大戦。2部リーグ中位をさまよっていた東洋大は、このカードの結果次第で優勝も最下位もあり得るような状況だった。

「これ以上惨めな想いはしたくなかったし、ここで負けたらもう自分は終わりだという気持ちでした」と当時を振り返る原。退路を断ってマウンドに上がった結果は2日連続の完封勝利。原の中で忘れていた感情が甦った。

「今までは覚悟が足りなかったんです。いつからか、“自分が頑張らなくても、他の投手や打者が頑張れば何とかなる”そんなような気持ちがありました。でもこの試合を終えて“昔はこうやって1試合1試合必死に野球をしてたよなあ”と懐かしい気持ちになったんです」

 ここから原の姿勢が変わった。

「12月の寒い日だったな。スタッフから“原が200球以上投げ込んでますが、大丈夫ですかね?”って話を聞いてね。“うん、これで(主将に)決まりだね”と。チームの中心は原で、彼の背中を見てみんながくっ付いて行くというのが理想じゃないかな。やっぱり彼以上の投手はいないんですよ」と高橋監督は主将就任の経緯を振り返り、目を細めた。

 その高橋監督の期待に応えるかのごとく、原の今年に懸ける決意もこれまでになく固い。

「自分たち(4年生)が2部に落ちた時を知る最後の学年です。自分たちにも責任はあるので、春にチームを1部に上げて、秋に1部での戦いを後輩に経験させたいです。何がなんでも優勝、全試合でも投げるつもりです」

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