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田中正義には何球団集まる? プロ野球史上最多は野茂英雄らの8球団

昨年の壮行試合でプロの若手有望株から7連続を含む8三振を奪うなど早くから注目を集めている創価大・田中正義。過去最多は89年、90年の8球団だが、今年は何球団が黄金の右腕獲得に名乗りをあげるだろうか。

2016/10/20

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高木遊



指名後、入団を拒否した福留と小池

 翌年注目を集めたのが亜細亜大学で東都大学リーグの奪三振記録(当時)を樹立した小池秀郎。野茂と同じく8球団、阪神、ヤクルト、ロッテ、中日、日本ハム、近鉄、広島、西武が黄金の左腕に札を入れた。抽選の結果、当たりクジを引いたのは当時ロッテの監督を務めていた400勝左腕・金田正一。しかし小池側は、「ここだけは行きたくない」としていたロッテ相手に強硬姿勢を崩さず、結局ロッテはドラフトからわずか19日後の12月12日に獲得断念を発表した。

 小池はその後、松下電器に入社すると92年のドラフトで近鉄に1位指名されてプロ入り。入団5年目の97年には15勝をあげて最多勝に輝くも、2ケタ勝利はその1年のみ。通算51勝と、最多競合投手としては寂しい成績でプロ野球生活に幕を下ろした。

 野手で最多は95年の福留孝介(PL学園)。1年から名門PL学園の4番を打った高校No.1スラッガーに7球団が殺到。最終的にはくじ引きで近鉄・佐々木恭介監督が引き当てた。佐々木監督の「ヨッシャー」の叫び声もむなしく、福留は事前の「巨人・中日以外なら社会人へ」の言葉通り、入団を拒否して日本生命へ。3年後の98年に中日を逆指名してプロ入りを果たした。

 彼ら3選手に続く6球団競合としては、1979年の岡田彰布(早大→阪神)、85年の清原和博(PL学園→西武)、07年大社ドラフトの大場翔太(東洋大→ソフトバンク)、09年の菊池雄星(花巻東高→西武)、10年の大石達也(早大→西武)の5選手がいる。5球団競合は、楽天の松井裕樹(桐光学園高)ら5選手。

 今年の目玉、田中正義にははたして何球団の入札が集まるのか、そしてどの球団が当たりクジを手にするのか。注目が集まる。

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