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雄星とチームメイトだった、あの〝二刀流〟選手が2015年のドラフト候補に!? 注目の社会人投手をピックアップ!【横尾弘一「プロにつながる社会人野球」】

12月10日に『2014年社会人野球表彰式』が行われ、社会人野球も2014年シーズンが終了した。束の間のオフを経て、年明けから各チームは始動する。大学卒業後、社会人野球で2年間プレーした選手にとって来季はドラフト指名対象にもなるが、全国各地にはプロも注目する好投手が揃っている。

2014/12/13

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大学から投手専念で才能開花した猿川

 12月10日に開催された『2014年社会人野球表彰式』をもって、社会人野球の2014年シーズンがすべて終了した。

 だが、プロのようにポスト・シーズンがない社会人は、年が明ければ多くのチームで全体練習が始まり、2月には全国各地で春季キャンプが実施され、3月初旬に東京スポニチ大会で幕を開ける。

 文字通り束の間のオフになるわけだが、その期間も来季をにらんで個人練習に励んでいるであろう、大卒2年目を迎える注目の投手を紹介しておきたい。

 筆頭は猿川拓朗(日立製作所)だ。

 菊池雄星(埼玉西武)とチームメイトだった花巻東高では四番サードで攻撃の核となり、甲子園でもマウンドに登る〝二刀流〟で活躍。
 そのマウンドさばきのほうを評価されて東海大へ進むと投手に専念する。

 2年春からリーグ戦に登板すると、菅野智之(巨人)が卒業した3年時からエースとなり、春はMVPと最優秀投手に輝く。通算15勝3敗の成績を引っ提げて日立製作所へ入社し、都市対抗では富士重工業に補強されて準優勝を経験した。

 舞台が大きくなればなるほど発揮されるマウンド度胸、最速148キロのストレートを軸にした投球ともトップクラスで、日立製作所に悲願の都市対抗初優勝をもたらす活躍ができるか注目される。

 猿川の対抗は関谷亮太(JR東日本)だ。

 日大三高、明大では、ドラフト1位でオリックス入りした山﨑福也の1学年上のエース。甲子園、神宮の舞台で目立つ実績を残すと、JR東日本では吉田一将(オリックス)の背番号21を受け継ぎ、入社直後から主戦格として都市対抗、日本選手権ともベスト8入りの原動力になる。

 また、アジア競技大会の日本代表にも選出され、中国との3位決定戦では6回2安打無失点の快投を披露。

 最速148キロのストレートにタテの変化球を織り交ぜる投球の完成度はもちろん、チームを勝利に導くゲームメイク能力が光る。

 その関谷とともに日本代表入りした横田 哲(セガサミー)は、上武大4年春に全日本大学選手権を制覇。セガサミーでもエースになると、都市対抗、アジア競技大会では大事な場面で打たれたものの、日本選手権ではその経験を生かして準優勝を果たす。大学までは「7割が変化球」という投球スタイルだっただけに、社会人でストレートをどこまで磨けるか楽しみだ。

 小野和博(富士重工業)と横山弘樹(NTT東日本)の桐蔭横浜大コンビは、都市対抗で右肩上がりの実力を発揮。揃って若獅子賞に選出された。

 小野は質の高いカーブ、フォークボール、スライダーを駆使した緩急自在の投球、横山は187cmの上背から投げ込む角度のあるストレートとフォークボールで、来季の活躍にも大きな期待が寄せられている。

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