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強打健在、センバツ4強の秀岳館(熊本)。異色の指揮官『初球打率論』進化させ、夏の頂点狙う【2016年夏 注目校ルポ】

中学ボーイズリーグの名門「枚方ボーイズ」で指揮を執り、甲子園のNHK解説でも知られる鍛治舎巧氏が秀学館の監督になったのは2014年のことだ。この春のセンバツでは、ベスト4に進出。強打の打撃で一世を風靡した。夏に向けて、狙うは初の頂点だ。

2016/07/09

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パナソニック取締役を辞した指揮官

 数々の逸材が輝き、多くの名勝負が繰り広げられた今春のセンバツにおいて、最大級の注目を集めたチームのうちのひとつが秀岳館(熊本)ではないだろうか。

 とくにその打撃力はセンセーショナルなものだった。準決勝までの4試合で26得点。2回戦の南陽工戦では初回に8得点を挙げ、松尾大河、天本昂佑、廣部就平に一発が飛び出すなど、打線は出場32校の中でも群を抜く破壊力を見せつけた。

 初戦の花咲徳栄戦で高橋昂也、準々決勝の木更津総合戦では早川隆久という大会屈指の好左腕を攻略した集中打もじつに鮮やかだった。

 昨秋の九州大会でも2回戦以降はすべて6得点以上を挙げ、5点差以上の大差で圧勝。決勝の海星戦では18安打、13得点と打ちまくり、大会中には4番の九鬼隆平が2本塁打、さらに下位の廣部、木村勇次にも一発が飛び出している。

 センバツでは狙い球を一球で仕留める打撃、ボール球を見切る選球眼、2死からでもつながり得点する連鎖力、追い込まれてからのノーステップ打法といった打席の中でのパフォーマンスが大いにフォーカスされた。

 これらが他チームに与えた影響は絶大で、センバツ後の九州大会では2ストライク後に打撃スタイルをノーステップに変える打者が目に見えて増えていたから面白い。

 圧倒的な打撃力。これを作り上げたのは、言うまでもなく鍛治舍巧監督である。

秀岳館1

2014年4月。「長年の夢だった。子どもたちとともにロマンを追いかけたい」と、日本を代表するグローバル企業、パナソニックの専務役員を辞して、秀岳館高校にやってきた。パナソニックでは渉外担当として東京五輪誘致で辣腕を振るい、自らが役員を務めたガンバ大阪でも新スタジアム建設の道筋を作るなど、十分な実績を残し続けてきた企業人であると同時に、アマチュア球界の超大物として広く知られた存在でもあった。

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