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残り3つのアウトを奪う難しさ。則本、2イニングを任せた侍ジャパンに見えた隙【小宮山悟の眼】

前回、第1回プレミア12の大会に関しての総括を述べたが、3位に終わった侍ジャパンの戦いについても総括したい。

2015/12/10

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イニングまたぎの難しさ

 則本を8、9回と回跨ぎで起用した点も合点がいかない。投手という生き物は、そのイニングを抑えると、どうしても心に安心感が浮かんでしまう。それは、普段、先発をしている則本も同様だろう。

 そのホッとした気持ちが、試合の最も大切な最終盤に悪い形で出てしまった。野球は、27個のアウトを奪い合うスポーツという言い方もできるが、私は、回を重ねるごとに、そのアウトの価値は上がっていくと思っている。回が進めば、それだけ味方の得点機会も減っていく。だから、余計に点を取られてはいけない状況になっていくのだ。

 25、26、27個目の3つのアウトは、1個目から18個目までと同等の重さがあるのではないだろうか。それほど、試合の最後を締めくくるのは難しい作業だ。

 それなのに、あの試合で日本ベンチは2イニングも則本に任せてしまった。そこに隙があったと言わざるを得ないだろう。

【次ページ】投手編成を教訓に
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